安定を捨てる。というか「安定」なんてない。ただの幻想。

自分の言動、思考を注意深く観察していると、「恐怖」というものが、あらゆる隙間から入り込んでくるのがわかる。

収入を安定させよう。

右肩上がりの売り上げを実現させよう。

言っていることはわかる。そう考えることもわかる。

でも、わかんない。

何がわかんない？

そうした安定という状態は、結局常に思考の産物だ。だからわかんない。実体がなさすぎる。

安定？そんなものあんのか？

安定は思考で練られる。

そして思考で作られた安定を、常に志向することになる。

そして今を殺す。今この瞬間を殺す。

いいか、おれ。

安定という幻想思考で今この瞬間を殺すぐらいなら、今この瞬間の恐怖に自我が殺されたほうがマシだ。

安定は、終わりがない。

安定を求めそれを実現したところで、今度は不安定が怖くなる。

そして更なる安定を求める。安定にしがみつくことになる。

もっと強固な基盤。もっと確実な成功。

傍目からは成功者に見える奴も、傍目から見たら安定してそうな奴も、そうした成功や安定の餌食になっているだけかもしれない。

いいか、おれ。

騙されるな。

信じていいのは、今この瞬間の、存在感覚だけだ。

そこだけが、終わらないラットレースから抜け出せる唯一の道。

終わりなき安定、終わりなき成功から抜け出る唯一の道。

成功や安定と、幸福や至福は、別物だ。

外に求めるな。内に求めろ。

外には何もない。内に全てがある。

今ここ。今この瞬間。

それ以外は全て、偽りだ。

いいか、おれ。

おまえはすでに、全てを持っているし、全てを叶えている。