【独男向け】ぽっちゃり既婚者役に立て②【エッセイ】

その一種の”諦め”が最も重要なのだ。諦めはスタート地点である。

どの道も、対局にあるものは似通ってくる。
モテるにおいて、最良は余裕である。狙いを定めた相手に感じさせる。あなただけではないと思ってもらうのだ。
逆に最悪はそれがない。そのオーラを悟られたら最後、行き着く先は警戒である。

だが対局、余裕がないを通り越す。その先に見えてくるのが、”諦め”である。

なんと、諦めは一見余裕に見えるそうだ。他ならぬ、妻の話である。彼女と出会った当時、完全にその局地に辿り着いた。
無論、意識してではない。単にモテなかったのだ。それまで、いくつの玉砕を経験しただろう。まさに感情の屍を踏み抜いた。
そうして、一つの答えが出た。期待しないことである。するとどうだろう。途端に気持ちが楽になった。つまり、これが余裕である。
対局は似通うのだ。

ただ、何もしなかったのではない。意中の人を射止めるパワーを、自身の楽しみのベクトルを変えたのだ。

環境を大きく変えてみた。舞台は海外、ニュージーランドやオーストラリアに移るのである。

〜つづく〜

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