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「このままでは親子で共倒れだ」小1で不登校した娘との闘いの日々

 「こいのうた」「浮舟」など、2000年代に数々のヒット曲を生み出し、日本武道館や海外でのライブツアーを成功させたスリーピースロックバンド「GO!GO!7188」。バンドでベースを担当してた野間亜紀子さんは、自身のお子さんが小学1年生で不登校になったと言います。およそ3年に及ぶわが子との闘いの日々をふり返りつつ、昨年、不登校の子どもの居場所として立ち上げた「ともそだち」についてもお話をうかがいました。母として、またミュージシャンとして抱えた不安や葛藤とは(※写真は野間亜紀子さん)。

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――お子さんの不登校のいきさつからお聞かせください。

 娘が小学校入学式の2日後に「もう学校へ行きたくない」と言い出したのが始まりでした。当初は、私や夫が学校まで付き添ったり、娘を抱えて教室まで行き、そのまま先生に預けるなんてこともありました。娘が小学2年生のとき、学校へ行きたくない理由について「学校は先生のために働いている気持ちになるからイヤだ」と話してくれました。しかし、「学校へ行かなかったらどうなってしまうのか」という焦りがあり、また「学校へ連れて来てくれれば、あとはなんとかします」という先生の一言を信じて、なんとか学校へ行かせようとがんばり続けていました。

 しかし、学校へ行く時間がどんどん遅くなり、行けない日も増えてくると、朝が怖くなってくるんです。目が覚めるたびに「あぁ、また朝が来ちゃった」って。1日のエネルギーの大半を娘とのやりとりで使ってしまい、自分の仕事も思うようにできない。下の子の育児もあるのに、朝からヘトヘトでイライラも募るばかり。もちろん、娘も同じように疲れ切っている。このままだと親子で共倒れしてしまうと思い、そこでやっと「学校へ行かせることをやめよう」と決心しました。それを学校に伝え、娘は小学3年生の2学期から不登校をしています。

――野間さんにとって、何が一番の不安だったのでしょうか?

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