マガジンのカバー画像

キリスト教

20
キリスト教
運営しているクリエイター

記事一覧

新約聖書は、2世紀前半に現れたマルキオンの異端主張に対抗して成立したもの。【アシモフの雑学トリビア・豆知識】

当時、新約聖書は未編纂で文書が散在していた為、キリスト教会は新約聖書の正典を確定する必要に迫られ397年まで議論が続いた。この過程で現代キリスト教の基盤となる新約聖書が形成されたという背景がある。 マルキオンは、2世紀前半にローマで活動したキリスト教の指導者であり、彼の教えは後に「マルキオン主義」として知られるようになった。マルキオンは、旧約聖書の神と新約聖書の神を異なる存在と見なす異端的な主張を行った。彼は旧約聖書の神を厳格で復讐心に満ちた存在とし、新約聖書の神を愛と慈

8つの聖書的契約分類

8つの聖書的契約は、条件付契約と無条件契約に分類される。 この区分は、聖書全体のメッセージを理解するために極めて重要である。 条件付契約(双務契約)の内容と特徴条件付契約は、神と人との間の双務契約である。双方が権利と義務を持つ契約で、日常的な契約の多くがこの形態に属する。 「もしあなたが○○するなら」という形式で結ばれる。契約の祝福を受けるには、契約条項を守る必要がある。 人間が契約条項を守るという条件で、神の祝福が下る。違反した場合は裁きが下ることが多く、祝福か呪

『文鮮明教祖=弥勒菩薩=メシア』説の考察

56億7千万年~宗教的暗号解明!家庭連合(旧統一教会)幹部:甘露密柑(竹内清治)先生が語る、弥勒菩薩の真実。怒り狂う弥勒信仰僧侶、憤る自称弥勒菩薩を静かに教えさとし、完全沈黙・完全論破されたという甘露密柑先生が語る宗教的暗号の秘密とは…… 視聴後の感想:弥勒像の指のサインは景教徒がよく使ったシンボル。 中国の景教徒はキリスト(メシヤ)とミロクを同一視していた。 ミロクというのは、仏教における未来の救い主・来たるべきメシヤであり、キリスト教においては来たるべきメシアが、ミロク

どろどろの聖人伝/清涼院流水【読書ノートまとめ】

清涼院流水(せいりょういんりゅうすい)先生の『どろどろの聖人伝』を読了しました。通常、自分の読書スタイルは通読一回こきり、なのですが、この本はメモをとり、付箋を貼りまくり、時間をかけ、しっかり学ばさせていただきました。キリスト教(特にカトリック)の信仰について詳しく知りたかったからです。 クリスチャンなら当然知っていることでも、ノンクリスチャンの自分にとっては未知の世界。なので、各セクションごとに、じっくり時間をかけ、知らない単語・固有名詞などあれば立ち止まり、調べ、意味を

¥300

「神話のブッダ」こそが、我々にとって重要であり必要とされてきた【ブッダという男/清水俊史】より

現代のイエス研究とブッダ論は興味深い共通点がある。キリスト教の歴史を見ると、戦争や暴力を容認してきた一面がある。たとえば、宗教改革者マルティン・ルターは「殺戮し強奪し放火することがキリスト教的であり愛の行為だ」と述べていた。しかし、二度の世界大戦後、イエスの教えが非暴力と平和主義に基づいていることが明らかになった。イエスは貧農の出身で、階級や差別を否定する平等思想の体現者だった。また、聖書には女性蔑視の記述があるが、キリスト信仰が真のフェミニズム思想の根拠になり得ることも指摘

【踊ってみた】ダビデ王の阿波踊りシーン(King David AWA Dancing!!)【ダビデの阿波おどり】

イスラエルの王ダビデは、王になって最初の戦でペリシテ人を打ち破り、主の契約の箱を携えてエルサレムに凱旋したとき、民と共にその前で歌い舞い踊りました。 日本でいえば、コンコンチキチキ♪ピーヒャラ、ピーヒャラと神輿を担ぎながら練り歩いている様子が目に浮かびます。 ところが、その様子を窓から見ていた妻のミカルは、ダビデ王が飛び跳ねまわり喜び踊っているのを見て、心の中で彼を蔑んだとあります。 そして、家に帰って来たダビデに妻のミカルは嫌味ったらしい言葉で罵りました。 先王サウル

フォルモススの死体裁判

教皇が教皇を裁判にかけた。しかも一方は死体である 9世紀末に開かれた珍しい裁判。裁判の被告は、死後9ヶ月経った第111代ローマ教皇フォルモススの死体で、この異例の裁判は「死体裁判」と呼ばれています。 フォルモススは生前、様々な権力争いや政治的な動きに関わり、多くの敵を作りました。彼の死後、ステファヌスという教皇がフォルモススの死体を掘り起こし、公開裁判にかけました。 この裁判では、フォルモススの死体に教皇服を着せ、弁護人まで付けられたが、無論、死体が答弁することはできず

【Kidle出版】聖書・スピリチュアル関連シリーズ【ササハラセイスケ】

神視点からの旧約聖書入門: 神からのスピリチュアルメッセージ【聖書入門シリーズ】神の視点から語られる聖書の物語にようこそ。本書は、旧約聖書の物語を、神の視点から一人称で描いたユニークで深遠な作品です。 私たちは普段、人間の視点から物語を体験しますが、この本では読者は神の目を通して聖書の物語を見ることになります。これは、私たちが神と人間の関係、神の愛、そして宇宙の調和と一体感について理解する新たな視点を提供することを目指しています。 本書は、スピリチュアルな探求を深めたい全て

秘密結社/バーバリアン・イルミナティ

イルミナティとは die Bayerischen Illuminaten, the Illuminati of Bavaria, the Bavarian Illuminati イエズス会の修道士だったインゴルシュタット大学教授のアダム・ヴァイスハウプトが1776年に創設した秘密結社である。ドイツ南部とオーストリアにおいて一世を風靡し、特にバイエルンで急激に発展した。しかし、その無政府主義的な傾向からバイエルン政府によって1785年に禁圧された。 バイエルン啓明結社、バヴァ

【元祖!日本保守党】今こそ世界に仏教の五戒を!日本が生き残る道【日防隊・石濱哲信党首】

動画内容要約日本保守党が提示する現代日本の生存戦略 世界平和への仏教の五戒の提唱 日本保守党は、仏教の五戒を世界に広めることで日本の存続を図るべきと提言しています。石濱氏によると、旧約・新約聖書の神やコーランのアラーと異なり、仏教は他者への共感と慈悲に基づいており、その教義が現代社会における平和の鍵であると主張しています。 アインシュタインの宗教観の紹介と日本の文化的独自性 アインシュタインが宗教を人間の弱さの産物と捉えていたことを引き合いに出し、日本が独自の文化的背景を持

天正遣欧使節(1999/1/1)/松田毅一【読書ノート】

1579年のこと、宣教師アレッサンドロ・ヴァリニャーノは遠いイタリアの地を旅立ち、日本の海岸に足を踏み入れました。彼が到着したのは、伝説のフランシスコ・ザビエルが日本を訪れてから既に30年が経過した後のことでした。宣教師たちの福音の種は、この異国の地に既に播かれ、そこここで芽吹き始めていたのです。 しかし、ヴァリニャーノはやがて、日本という国が外からの情報とはかけ離れた独自の文化と固有の信仰を守る壁を持っていることに気づきます。彼はある日、日本のキリシタン大名を訪ねると、そ

バベルの謎―ヤハウィストの冒険(2007/4/1)/長谷川三千子【読書ノート】

選民思想 始まりにおいて、神という至高存在があった。ユダヤ教徒にとってヤハウェと呼ばれるこの存在は、イスラエルの民の神に留まらず、全地の神でもあった。その全能は畏敬の念を起こさせるもので、ヤハウェの意志は地理や民族に制限されず、地上に住む者たちは全て、神の思し召しによって与えられ、また取り上げられる。 この神学的背景から、「選民思想」という命題が生まれた。これは全宇宙を治める神が、特定の一民族を選び、他よりも優遇するという概念だ。この思想は、イスラエル国家の成立に伴う暴力行

近代日本文学と聖書 (下) 太宰治―愛と死の深層/奥山実:1996/6/1【読書ノート】

はじめに第三部 太宰治-愛と死の深層1:太宰治と聖書 2:太宰文学の海外での高い評価 3:太宰文学の卓越性 4:恍惚と不安と二つ 5:信仰の詩 6:太宰治の信仰 7:死なうと思つてゐた 8:太宰とコミュニズム 9:死への誘い(形而上の気質) 10:愛と死 11:男の愛と女の愛 12:愛 原体験 13:太宰治とキリスト 14:太宰の滅亡 あとがき

悪霊を追い出せ!―福音派の危機を克服するために(1992/6/1)/奥山実【読書ノート】

はじめに 重要部分抜粋『第二部:神学に興味をもつ人のために』より三、パラダイム転換(常識破り) 四、 古くて新しい聖書と科学の深い関係 五、聖書と科学の分断の罪 六、誤った弁証 七、ドグマティックス(独断論者たち=教義学)とあだ名されよ ■■■■■■ 目次一覧 ■■■■■■ 【第一部:悪霊を追い出せ!】第一章 悪霊との遭遇 宣教地での遭遇 ネパールの鳥羽宣教師 南米のホーリネス教会 日本でも起こっている 精神病と悪霊つき 占いの霊 第二章 悪霊につかれるとき