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スポーツの育成環境を進化させる

おはようございます!リーグドアの中野です。

私たちは「アスリートの価値を最大化する」というミッションを掲げ、現在は主にサッカー領域でのサービス開発や、プロ選手・クラブなどの支援を行なっています。

本日は、改めて自分たちの目指す世界を綴るため、数年ぶりにnoteの世界に戻ってまいりましたので、是非ともお手柔らかにお願いいたします。


「セカンドキャリア問題」は表層課題

アスリートのセカンドキャリア問題は、スポーツ界における大きな問題として長年注目され続けています。例えば、Jリーグが引退選手のバックアップを目的としたJリーグキャリアサポートセンターを立ち上げたのが2002年、Youtubeがサービスを開始するより3年も前のことです。

こんなに早い時期からセカンドキャリア問題の重要性を認識していたJリーグの先見性は凄まじいなと思いつつ、一方で20年経った今でもこの問題が解決されていない事実は、しっかりと受け止めなければなりません。

※Jリーグのキャリア施策は相当進んでいるのでご参考に↓

結論として、私たちはこのアスリートのセカンドキャリア問題の根幹が、ファーストキャリアよりも更に前の“育成年代期”にあると考えています。

セカンドキャリア問題はあくまで表面化している課題であり、いくら多くの求人を揃えても、繰り返しキャリアコンサルティングを重ねてたとしても、本質的な解決には至らないと。

言うなれば、「主体的なキャリア観を持てるようになるための素養を、小学校高学年〜高校・大学の期間でいかに養えるようにするか」が最も注力すべき課題であり、私たちリーグドアはこの課題を解決するために事業を行なっています。


主体的な進路決定を行う余地がない

日本の教育プロセスにおけるキャリア意思決定の機会は最大3回、中学・高校・大学へ進学するタイミングです。(「進学時だけではなく常にキャリアを考えられるような教育を!」という議論は割愛します。)

注目すべきは、この3回の機会において「スポーツ軸で進路を決めたい」と考えた場合、選手にとっての不可変項目(環境障壁)が多すぎることです。

言い換えると、選手個人の努力だけではどうにもならない要件の影響が大きすぎるということ。

例えば、

・国籍や地域ごとのチャンス/情報の格差
・指導者の指導品質
・指導者の人脈の豊富さ
・主要大会での勝敗、選抜経験
・現所属クラブの実績
・現所属クラブとの相性
・育成環境の充実度
・防ぐことのできない怪我や事故
・活躍するタイミングや出会い etc...

などです。

もちろんスポーツに限った話ではありませんが、“テストの点数”のような定量指標では評価しづらいスポーツ界では特に、これらの環境要因がキャリアへ及ぼす影響は大きいと言わざるを得ません。

平たく言うと、強豪クラブで評価される以外のステップアップ方法がほとんど確立されていないんです。

結果的に、

「プロになるまで自分で進路を決めたことがなかった(現欧州リーグ所属)」
「監督のツテがないから行きたい大学に行けない(某高校主将)」
「まだどこからもスカウトが貰えていない。もっと早くから動いておくべきだった(某大学4年生)」
「海外クラブに挑戦したいけど何から始めたらいいのかわからない(某高校レギュラー)」

というような声が未だに聞こえてくる実状が生まれています。

※「才能のある選手はどんな状況下でも目に留まるだろ!」というのはド正論です。ただし、99.9%の選手が道半ばで現役を引退するスポーツ界において、0.1%の超特例を根拠に何もしないのはナンセンスすぎると私たちは考えています。


生み出すべき変容とは

前述した小学校高学年〜高校・大学で、主体的なキャリア意思決定を行えるような育成環境を築くためには、クリアしていくべき項目があります。

①構造変容
1. 選手が「将来の進路開拓ための活動」を行える仕組みをつくる
2. 支援者が選手と共に1を有効活用できる状態をつくる
3. 1~2を行うことがスポーツ産業に関わる大人の利益に繋げる
②指標変容
1. 多様なキャリア変遷を経たロールモデルを増やす
2. 経験則・人脈・実績以外の評価指標を追加する

カッコつけて書きましたが、①は「仕組みをつくって→選手以外も含めた皆で有効活用ようにして→現在の業界人も利益を得られるようにする」というボトムアップ、②は「多様なプロ選手像を増やして→今までと異なる軸で将来を考えられるようにする」というトップダウンのこと。

そして、これらを収益を伴う持続可能な形で実現しようと挑戦しているのがリーグドアであり、①-1としてサッカー領域でリリースしたのが『MICANGA|ミサンガ』というサービスになります。

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『MICANGA|ミサンガ』については改めて投稿させていただきたいと思いますが、これまでの閉鎖的なスポーツ育成環境を進化させる仕組みですので、是非とも応援いただけると幸いです。


以上、次回もまたよろしくお願いします!


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