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『ぼく、すばる。両脚をなくした保護猫と人間(なかま)たちの「ネコ助け」な毎日』はじめに公開
5月26日に発売の新刊『ぼく、すばる。両脚をなくした保護猫と人間(なかま)たちの「ネコ助け」な毎日』(NPO法人「ニャン友ねっとわーく北海道」代表・勝田 珠美)の「はじめに」を公開します。
まえがき
「ニャン友ねっとわーく北海道」が保護活動を始めて17年めの今年、ニャン友と看板猫「すばる」の本が出ることになりました。
公式ブログやSNSでは、レスキューをはじめとする日々のできごと、譲渡会などの報告をしていますが、1冊の本にまとめることで、ニャン友の活動の全体像をよりわかりやすくお伝えできるのではないかと思います。
厳しい環境にいる猫たちが保護され、譲渡されて幸せになるまでのプロセスは、実にたくさんの人々に支えられていること。その一人ひとりの気持ちが、保護猫たちの助けになっていること。
それをお伝えできるのが本当にうれしいです。
大人にも子どもにも、ニャン友などの動物保護団体でボランティアをしている・または「これからしようかな?」 と思っている人にも、読んでいただけたら幸せです。そして幼くして過酷な経験をした「すばる」という一匹の保護猫を通して、ニャン友という団体や保護活動の現実に興味を持っていただけたら……と思います。
いつも当たり前のように事務局にいるすばる。
でもそれは「当たり前」ではなく「奇跡の連続」だったんだと、いま改めて思います。
決してすばるの命をあきらめなかったたくさんの人たち、そして何よりすばるの「生きる力」に支えてもらいました。
何年経ってもシャイなすばる。
毎日会っているのに、その日の最初はいつも、ちょこっと逃げるすばる。
病気の猫(ココちゃん)を夜中も看病するために、私が事務局に数日泊まり込んでいたときは、すばるが事務局に敷いた私のお布団にもぐり込んできました。
いつもしっかり者のすばるですが、あのときは本当にかわいかった。
生き延びてくれて、いつもニャン友にいてくれて、ありがとう。
すばるは私たちにとって特別な子です。
でも本当は、どの子も、どんな〝いのち〞も「特別」です。
生まれてきたからには、特別でない〝いのち〞なんて、1匹も(1人も)いないのです。
この本を手に取ってくれる方が、1人でも多く、そのことに気付いてくれますように。
NPO法人 ニャン友ねっとわーく北海道代表
勝田珠美
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