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【詩】心当たりで帰ろうよ

★2023年に書いたものを一部修正した上で再掲しています。

ガラガラガラガラ、ポン。はい、おめでとうございます。3等賞の心当たりです。どうぞお持ち帰りください。

そうこうしているうちに、あたり一面の心当たりに雪が降ってきました。

心当たりをもてあまして、電車が目の前を通りすぎていきます。ガタンゴトン。両手もしもやけで、心当たりにかじかんだのです。

さむいし、心当たりがひどくてくしゃみがとまんないや。鼻水もすんごい出る。ズルズルズウ。そういえば、西口に新しくパン屋さんができたじゃない。あれも心当たりで、絶対おいしいよ。とくにカレーパン。もうね、心当たりすぎてよだれ出てくる。外はカリッと、中は心当たり。どうしよう、さっき買ってくればよかった。でも、もうすぐ心当たりの時間。

しだいに、駅のホームが心当たりの光に照らされて、温かくなってきました。3番線と4番線のあいだに、ちんまりと心当たりで。

やっぱり、生きるって心当たりでなくちゃ。

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