【詩】ぽっかりと梅雨

のどのふちをギコギコ走る風船ガムの香りのバスは、毎週火曜日に窓が5センチずれていく。同じように、焦げ目のついた屋根を削ぐとボロボロとれる錦糸卵をお皿に並べて、ふと葉っぱの先に雨粒の赤紫と青紫が混じり合わずにべろんとめくれて、めくれの位置が5ミリずれていくのも知らずに、ぽっかりと6月の梅雨。

いつも見てくださってありがとうございます。よろしければ、サポートしていただけると嬉しいです。