【詩】天球の歯磨き(カラー版)
すっきりミントクリーム。いばらのマロンクリーム。南半球はマーブルチョコレート、ぐるぐる回る絵筆、振り落とされないようにしっかりしがみついて。エメラルドグリーン。
水の表面に耳をそばだてて、ひび割れる音のすきまに垂らす色彩の熱湯、沸騰しながら6秒に1回45度ずつ回転する泡たち。ぼこぼこ、きゅるっ。サーモンピンク。
あの砂浜にへばりつくビニールの鳴き声はなんだろう、そう、歯ぎしりのような、それはきっと天球の歯磨きだと思う。土星の輪っか、つまり歯ブラシですね。太陽がまぶしすぎると、この星はコンビニエンスストアになる。コンビニには、自分で自分を布団カバーみたいに裏返して眠るための袋があって、あ、イテテ、知らない星くずの子供たちがひっぱる。24時間営業の、インスタントおやすみなさい、お求めやすいおやすみなさい。インディゴブルー。
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