【詩】オセアニアを嗅いだら

おしぼりを用意しました。こんなにも蒸し暑いのに、腕という腕がほかほかで、ねじってねじってねじります。そうすると、どうでしょう。ユーカリの木を植えたことになりませんか?

なんでもかんでも、オーストラリア。ほら、思い出してみてはいかが、あの夕暮れのむくむくトランポリンを。すぐそばに置きウクレレが用意されていて、ご自由にお持ちください、とのこと。弾けないウクレレをつまびきながら、ぴょんぴょん跳ねる。ぴょん、ぴょん、ぴょん、オーストラリアがほぼニュージーランドになっていくし、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ぴょん、ニュージーランドがほぼオーストラリアになっていく、ぴょん、ぴょん、ぴょん、誰もいない公園、すぺぺん、滲み、るぺぺん、むくむくトランポリン。

それよりも、ほら、口いっぱいのタブ。はんぺんみたいな形しちゃって、もごもご、タブについた糸がかゆい。あーあ、うんざり、49枚のタブ。押し入れにしまうか、口にしまうかの二択ですって。だって押し入れはいま、よその国だし。

なにかが近づいてくる。くんくん、オーストラリアよりも大きい、そんな香り。だとすると、オセアニア。アジアは嗅いだことがあるけど、オセアニアは嗅いだことない。鼻はむずむずするけど、べつにオセアニアのせいじゃなくって、ただの花粉症。


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