【詩】ベルギーのこたつ

とんつく、とんつく、とんつく、とんつく、こちらは宝物。それはさておき、大切なものはあたたかい。どうあたたかいの?というと、年がら年中おなじ靴下をはいているようなものです。ちょっとさみしいね。

そこからはもう、矢継ぎ早。あたり一面のピンを外してまわって、どんぐりだけは、このどんぐりだけはこぼさないように、と大また歩きで川べりを行ったり来たり、飽きてもやめない、てんてこまい。

まにあわない人はだれでも、そう、ほかほかのブランコに乗り、おしりを焼かれながら、こんなにも森は震えているのに、そしてルーブルは搾られながら北へずれてゆくのに、知らないふりして、真面目でもなんでもない空の青をかきわけて、バーコードで、ピッ。

ピンのことを忘れてわくわく気分でいると、ついつい西に曲がってしまう。海にドボン。びしょびしょのままで助けてもらい、どこかの家にかつぎこまれて、あ、失礼します、お世話になります、とベルギーのこたつをぎゅっとつかんで抱きしめる。

ハグしたんだよ、脈はとんつく、とんつく、とんつく、とんつく、やっぱり宝物。


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