【詩】くるぶしをのぼったら、どこかなどこかな診察室
くるぶしの階段をのぼると波止場についた。あのトウモロコシをちぎりながら、そうかもしれない、そうかもしれない、と納得した時間だけ広がる海。春のまぼろ橋、薬指からぺたんと座る。
この前、どこかなどこかな診察室でもらったリップクリームのふたを外すと、かぽん、かぽん、かぽん、こだまする。こだまはそのままカリフラワーでもいいし、すこし捏ねると舟になる。で、水の上に浮かべてみたり、ひっくり返して潜水艦に固めてみたり。
ふさふさのパジャマを着た、いびきをかいている朝焼けについて、なにもしらない、しらないよ、よかったら300字程度で書いて見せにきて。ずーっとつづく肌寒さが、くるぶしに引っかかってるので。
ここは、どこかな、どこかなどこかな診察室かもしれないから、そうかもしれないリップクリームの、そう、小耳に挟んだ話によると、包丁で刻んだリズムとレンコンにそっくりですって。似たものどうしの、ちょっとだけ似てない分水嶺の角が出っぱっていて、金づちで平らにしようと思います。できるだけのことを骨盤に沿ってゆっくりうしろに反らしてください。そうすると、エビの色したぷりぷりのくるぶし。
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