日記16

2024/8/8 25時

0.雲が大きく膨れる夏の、とっても怒りっぽいところ。感情が追いつかない程に速く、稲妻が脳に走る、不快な面と心地よい面。

1.恥ずかしい話だが自分の本を出版することが夢で、今までずっと詩を書き続けていた。しかし、今日の昼頃にふと「何も詩にこだわる必要はないし、小説だって書いてみたらいいじゃないか」と思ったのだ。自分が見てきた外の世界を面白くそして鮮やかに書きたかった。社会の平凡さと非凡さにぎゅうぎゅう押されながら、満員電車のような体制に強制されてきたことを終わらせたかった。結局、1文字も書けなかった。

2.クラムボンが笑った、とは何か説明する必要はないのだと思う。知ったかぶりをするのは偉大な著者に対して失礼だけれども、それでも私はクラムボンに出会っていて、ぷかぷか笑うその様を知っていると思う。それは絶対平凡な泡なんかじゃない筈だ、泡には名前があるのだから。

3.瞼が重たいのは、長い間起きて沢山光を浴びたせい。電気を落として真っ暗になった部屋の空気を揺らすものは、私の他に、古びた換気扇しかいなかった。それはとても寂しかった。

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