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契約書レビュー虎の巻③~補論

契約書作成の手順

契約書作成にあたっての注意点や大まかな流れは契約書レビューと同様である。
契約書作成の場合にはドラフトを渡されるわけではないので通常はまずひな形を探すことになる。
ひな形をベースにすれば一般条項の確認や形式面の調整作業が相当省ける。
そのまま使えるひな形や同一の契約類型のひな形がない場合でも、少しでも近いものを使うべきである。
ひな形でなくとも別案件のものを流用してもよい。
ただし、別案件のものを流用する場合は固有名詞などが残らないように細心の注意を払い、ファイルのプロパティもチェックする必要がある。

ひな形も別案件の類似例もなく一から作成する場合には、
①対象のビジネスの商流を理解する。
②想定されるリスクをリストアップして順位付けする。
③商流を表現する条項を作成する。
④リスクを手当てする条項を付け加える。
という流れで進める。
類似例がないということはまったく新しいビジネスであったりするため、⓵の商流の理解は非常に重要である。

もともと他人が作成したドラフトを修正する契約書レビューの場合と異なり、自分が契約書を作成するときには形式面の調整もおろそかにはできない。
そういう意味でも事前にきちんとしたひな形を多くそろえておくことは重要である。

多様な形式(利用規約など)への対応

契約法務にかかわる文書には利用規約などの定型約款、覚書、合意書、申込書など様々な形式がある。
どれも契約当事者の権利義務関係を定めるのが一番の目的のものであれば、レビューの方法論は変わらない。

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