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レーズンのパウンドケーキ

ベーキングパウダーを使わない、しっとり、ふっくらした、とびっきりおいしいパウンドケーキを紹介します。

<材料>  縦18×横8.7×高さ6cmのパウンド型 1本分

レーズン 130g

ラム酒、キルシュ  各 5cc(キルシュが無ければラム酒のみ10cc)

無塩バター 20g  米油 60g(寒い時期はバターの割合を増やす)

全卵 110g

てんさい糖  50g(寒い時期は60g)

薄力粉  110g

<作り方>

・水100ccを小さめの蓋つきの鍋で沸騰させ、ラム酒とキルシュを加え、ふたを開けたまま20秒弱火で煮立たせ、更にレーズンを加え弱めの中火で20秒ほど加熱し、再沸騰したら、すぐ火を止める。木べらで軽く混ぜて表面を平らにして蓋をし、丸1~2日放置する(冷めたら小容器に移して冷蔵庫へ)。

・型にクッキングペーパーを敷く。まずは写真のようにクッキングペーパーを切って、

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・型に敷く。側面のクリップはクッキングペーパがひらひらしていると、生地を入れにくいので留めています。生地を入れたら外します。

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・レーズンの汁気を切り、常温に戻しておく。

・バターを小さなボウルなどに入れて湯せんで溶かす。溶けたら米油を加え、軽く混ぜる。

・卵を大き目のボウルに割り入れ、軽く混ぜ、てんさい糖を加え、約60℃の湯せんにあてながら、ハンドミキサーの高速で泡立てる。38℃くらいになったら湯せんからボウルを出して、更にしっかり泡立てる。泡立てている時、ハンドミキサーのスジが見えるようになり、ハンドミキサーを止めて生地をすくい上げたとき、生地が、ゆっくり落ちて、折り重なるくらいまで、泡立てる。写真はハンドミキサーから生地が下に落ちて30秒後くらいの状態。

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・バターと米油を卵のボウルに加え、ハンドミキサーの低速で軽く混ぜる。

・汁気を切ったレーズンを加え、ヘラで軽く混ぜる。

・再び湯せん(温度は30℃~40℃くらい)にあてて、薄力粉の半分をふるい入れ、ヘラで軽く混ぜる。残りの薄力粉もふるい入れ、レーズンが均一に散らばるように、生地をボウルの底からすくい上げ、練らないように切り混ぜる。

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・クッキングペーパを敷いた型に生地をヘラを使って入れる。生地を入れたら、型を前後にゆすって表面を平らにする。

・150℃*に予熱したオーブンの下段で35分、140℃に下げて5~10分焼く。表面がこんがりいい色になり、生地の中心に竹串を3cmくらい刺して、生地が付いてこなければ多分焼きあがっている。 *オーブンの温度は機種によって違いますので、取扱説明書を確認して、スポンジケーキを焼く温度で焼いてください。

・焼きあがったら、クッキングペーパを手で持って、型からすぐにケーキを取り出して、金網の上に置き、側面の紙をはがして、生焼けでないことを確認する。もし、生焼けの部分があれば、すぐに型に戻し、あと10分くらい140℃で焼く。

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・ケーキが焼きあがったら、すぐにクッキングペーパーを外して、ラップで全体をくるみ、網の上で冷ます。冷めたら冷蔵庫に移す。焼きあがってから、1日以上たってからの方が全体が馴染んでおいしい。

<いろいろコメント>

本来のパウンドケーキの定義は砂糖、卵、小麦粉、バターを全て1ポンドずつ入れたケーキですので、砂糖とバターがかなり少ないこのケーキをパウンドケーキと呼んでいいのかよく分かりませんが、美味しくて、体に優しいパウンドケーキを作りたくて、試行錯誤してできたのがこのケーキです。

全卵を湯せんにかけて泡立てて作るこのパウンドケーキの作り方は、ジェノワーズ法と呼ばれているそうです。私も本を読んで研究したのですが、本に書いてなかったコツは、泡立てた生地を焼くまで、冷やさないことです。夏場は暖かいのでいいのですが、冬場に室温20℃以下の部屋で、冷えた油、レーズン、粉を、湯せんして泡立てた卵に加えると、泡が壊れてしまい、膨らみが悪くなります。逆に、生地を30℃くらいに保って作業すると粉を入れた後、かなりしつこく生地を混ぜないと(レーズンを均一に散らすために)膨らみすぎて、食感が悪くなったり、レーズンが下に沈んでしまうことがあります。

ベーキングパウダーで膨らますパウンドケーキは手軽ですが、仕上がりが固めになること、添加物であるベーキングパウダーは入れないで済むなら入れたくないので(アルミニウムフリーのベーキングパウダーは入れすぎなければ体に害はないと言われていますが)私はこのジェノワーズ法が気に入っています。日が経つにつれ、しっとり、柔らかくなります。冷蔵保存すれば、約1週間美味しく食べられます(私の一番のお気に入りは焼いて5日後かもしれません)。

焼いてすぐにラップでくるむのは熱くて少し大変ですが、ケーキの水分を閉じ込めるため、早めに行います。私は、ラップを予めテーブルの上に置いておき、クッキングシートを外しながらケーキをラップの上に逆さに転がして、ラップを巻いています。ケーキはきちんと焼きあがっていれば、逆さに置いたり転がしたりしても縮むことはありませんのでご安心を。

ケーキに入れる油の大部分が米油で甘さも控えめののこのレシピは、パウンドケーキとしてはさっぱりしているので、30℃くらいの気温の時でも美味しく食べることができます。冬場は、夏とは逆に無塩バター60gに米油20gで作っています。春秋は40gずつ。季節や体調で工夫してみてください。





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