マリンスノーに包まれて
夢とか希望を持ちなさいと
人は言うけれど
全てを否定され
奪われてしまったら
いったい、どうすればいいのだろう
お前なんて生きる資格がないんだと
運命に背中を蹴られている感覚
夢も希望も持たずに
ただ食べて働いて寝るだけ
今の私にはその選択肢しか
見当たらない
つまらない人生
いっそのこと海の底に
沈んでしまいたい
そして薄っすらと入り込む光の中
ゆっくりと自分の上に降ってくる
マリンスノーを
いつまでも見ていたい
その風景を見飽きた頃
私は静かに目を閉じる
私の体はマリンスノーに包まれて
深い眠りに落ちてゆく
これも叶えられない小さな夢
布団の中でふと思った
明日は今日までとは違う1日だと
いいのにな
叶えられそうな小さな希望
☆マリンスノーとは
海中をゆっくり沈降する降雪のようにみえる微小物体の総称。
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