金魚のあくび

詩・エッセイ・小説などジャンルを問わず、気ままに思いついたことを書いてゆこうと思います。

金魚のあくび

詩・エッセイ・小説などジャンルを問わず、気ままに思いついたことを書いてゆこうと思います。

マガジン

  • 変わりゆく日々の思い

    日々の生活の中で見つけた小さな発見、当たり前になっているけど理不尽だなと思うことを書いています。

  • 想いの花束 (恋愛のこと)

    本当に好きな人と出会った瞬間、私の中で見えていた世界がガラッと変わりました。 まだ誰にもわからない私たちの恋の行方。 願いと諦めを彷徨う気持ち。そんな作品を集めてみました。

  • ゆるっと、ほっこり読み物

    温かい気持ちになりたい時、優しさに包まれたい時におすすめです。

  • 人生、挫けそうになってきた

    人生の沼にハマってしまった私。 何をやっても上手くいかない。 頑張っているのに空回りの毎日。 いつになればこの状態から抜け出せるんだろう。 そんな想いを書いてみました。

  • おすすめ作品集 (日常編)

    マガジンの「変わりゆく日々の思い」の中からスキが多かったものと私のスキな作品をまとめてみました。

最近の記事

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それぞれの朝、幸せのカタチ

朝のコンビニの駐車場 今日は平日だけど私はお休み なんとなく家にいたくなくて コンビニで買ったパンとコーヒーを 車の中でモグモグする  私の前にはたくさんの人や車が 行き来している ブカブカな制服の中学生の女の子が ゆるい坂を必死に自転車を漕いでいる 幼稚園バス 高校のスクールバス 病院のバス 近道をしようと駐車場を横切って 車をスイスイと避けてゆく  高校生の男の子 険しい顔でお店から出てくる 中年のサラリーマン いつもコーギーを散歩させている 近所のコーギーおじさん

    • 自分を変える本

      また今日も衝動買いをしてしまった 「自分を変える」本 今日は2冊も買ってしまった 歩き回って疲れたのか エコバッグの中の本が 2リットルのペットボトルくらい 重く感じる 「変わりたい」 今のままでいたくない あと何十年もあると思うと 長い人生 いつ終わるか分からないと思うと こんなダメダメな日常を 繰り返している場合ではない人生 思い切って仕事を辞めて 少しの間好きなことを 思いっきりやってみようと 心に決めていたのに 楽しかったのは1週間だけ 日を増すごとに

      • いいとこ取りの人が嫌い

        僕はいいとこ取りの人が嫌い 人が苦労して作り上げたコトやモノを 絶妙なタイミングで取り上げて 一から自分がやったように 見事なパフォーマンスで 周りを騙す でも要領よく生きてきた人は 知ったかぶりはするけれど どう頑張っても浅い話しかできない 僕たちが苦労して頑張ったコトやモノは 簡単に奪われても 経験とスキルが僕たちの武器として  深く身体に染み渡る それは目に見えない でも最強の武器 大切なモノを奪われた悲しみを 知ることで 他の人の悲しみに寄り添うことが で

        • 歪な形の雪だるま

          朝、目を覚ますと 窓の外は大粒の雪が降っていた シャーベットみたいな重そうな雪 大きなため息と同時に カーテンを閉める いつからだろう 雪を見て嬉しいと 思わなくなったのは 今日は休日 もう一度温かい布団の中に潜り込む 目を閉じると また深いため息と 重くのしかかる現実 人の心を踏みにじって 高笑いする人たちと その声に震えながら 声をあげることさえ許されない 暗黙の了解 当たり前のことが  できない人たちが得をして 当たり前のことをするのは 実は大変なことだ

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        それぞれの朝、幸せのカタチ

        マガジン

        • 変わりゆく日々の思い
          98本
        • 想いの花束 (恋愛のこと)
          55本
        • ゆるっと、ほっこり読み物
          34本
        • 人生、挫けそうになってきた
          8本
        • おすすめ作品集 (日常編)
          16本
        • おすすめ作品集 (恋愛編)
          19本

        記事

          風景だけ切り取れば

          この数ヶ月間 自分ではどうすることも出来ない 人生の濁流に飲み込まれて それでも必死に泳いできた 今やっと人生の向こう岸に たどり着いた 頑張って泳いだわりには 思い通りの岸ではなかったけど なんとか辿り着くことができた このたどり着いた岸が 最終地点なのか また流されてしまうのかは まだ誰にも分からない  悪い出来事にも意味があると 人は言うけれど 今の私にはそう思うことができない そんな余裕のない自分を 責めそうになる 「別に思わなくてもいいよ」 責める自分に

          風景だけ切り取れば

          好きな理由なんて

          若草色が好き 森の小鳥たちのさえずりが好き 優しい沈丁花の香りが好き 柔らかい日差しの中で 好きな曲を聴きながら ゆっくりコーヒーを飲む時間が好き 好きな色 好きな音 好きな香り 好きな時間 好きな理由なんか特になくて ただ何となく好きなもの みんな好みが違って当たり前で どれを好きになっても自由で 時々、好きなものを バカにする人もいて そんな時は一瞬頭にくるけど でも何とも思わない どれが一番とかじゃなくて どれも正解だから でも、どうして人を好きになる時は

          好きな理由なんて

          お月様とふたりで

          眠れない一人の夜 テレビのチャンネルを変えても どれもピンと来ない 面白かったはずのスマホの動画も なんとなく見る気がしない 「なんか甘い物食べたいなぁ」 何かに導かれるかのように コートを着て寒い夜に飛び出す私 私の足は近くのコンビニまで 行こうとしている 星がいつもより多く見える空 冷たい風に首元をコートで隠す 遠くの方で時々聞こえる 車の通る音 忙しかった昼間と違って なんとなく落ち着く カーテンの隙間から溢れる ほんのりとした優しい光 どこかから漂うシ

          お月様とふたりで

          お互いの街なのに

          久しぶりに晴れた朝 あなたは私の住む街へ 私はあなたの住む街へ お互いすれ違いで 職場に向かう毎日 電車の窓に映る私 冴えない自分に目を逸らす 見慣れた街並みは 前に比べてなんとなく セピア色に感じてしまう 私たちはいつか あの日々のように 同じ場所で 一緒に悩んだり笑ったり できる日は来るのだろうか 職場が変わってお互いが住んでいる街で 仕事をすることになった二人 まだ完全に縁が切れたとは思えない 思いたくない あなたの職場の近くに行く時は つい会えることを期待

          お互いの街なのに

          夕やけ色の飛行機雲

          自分の家族よりも 知らない他人の方が優しいのは すごく淋しい 自分なりに頑張ったのに 温かい家庭になれなくて 深く虚しい そんなことを考えながら 夕陽に染まるオレンジ色の街並みを 自分の部屋から ぼんやりと眺めていた 「これからでも 温かくて優しい家庭を 築くことなんてできるのかな」 空には夕やけ色の飛行機雲  「できるよね」 空に向かって小さく囁いてみる 少しずつ消えていく飛行機雲が 何となく笑っているように見えた 

          夕やけ色の飛行機雲

          私に咲く一輪の花

          かじかんだこの手を あなたが優しく包んで 温めてくれたから 凍りついた心が 少しずつ解けてきた あなたの笑顔に触れたから 偽りの私は枯れ 本当の私が芽吹始めた あとは自分で花を咲かせるだけ このまま花も咲かせずに 終わりたくない 大きな花でなくていい 可憐な花でなくていい 野に咲く小さな花みたいに 他の誰かの好みに合わせた花ではなくて 内側から輝く自分だけの色と形 そして優しい香りの花を咲かせたい その花が咲く頃にきっと あなたが見つけてくれる気がする 私の気持ち

          私に咲く一輪の花

          この現象って、何なんだろう

          今までずっと同じやり方で やっていた作業や物事を 工夫して効率的にしたり 問題を解決するのが 私はちょっとだけ好き だから結果的には 周りの人が喜んでくれる でも私がその工夫を9割くらい 終わらせた頃に スーッとやってきて 少しだけ手伝ってくれた人や 同じグループなのに 見ているだけで  何もしない人が なぜか褒められる 「さすが〇〇さん!」 そして褒められる人も 「うっ、うん」と言って 否定しないで頷く 私は周りの人から嫌われている とかではないけれど この現象は

          この現象って、何なんだろう

          7つの星のてんとう虫

          あなたが言った さりげない褒め言葉が 私にとっては 最高に嬉しい言葉でした その言葉を思い返すだけで 辛くて冷たい世界でも 生きてみようと思うことができました あなたと会えなくなって 長い日々が流れて行ったけど もう一度あなたに会える日まで 私が私であることに 誇りが持てる日が来るまで もう少し頑張ってみようと思います 突然飛んできて胸元に止まった 幸せを運ぶと言われる 7つの星のてんとう虫に願いを込めて

          7つの星のてんとう虫

          でこピン猫

          仕事が終わって 職場のドアを開けると 温かい風が前髪を揺らす 柔らかい春の匂い 先月はまだ暗かった空が だんだん明るくなってきた いつも一緒に帰る 同じ職場のおばちゃんと同期の子 3人で職場の外にある階段を降りる 階段の途中の隅に チョコンと座ている茶色い猫 お昼ご飯を外に買いに行く時はいないのに 帰る時間には毎日ここにいる 足の先だけ白くて 靴下を履いているみたい 毛並みからして お年を召した猫らしい 職場のおばちゃんはいつも 「お疲れ!」と言って 猫の額に軽く「で

          偽りの笑顔

          私は普通のありふれた人間 もしかしたら他の人から見たら のんきで苦労なんか一つもなくて 幸せそうに見えるかもしれない 何かで活躍している訳でもなく 社会に貢献している訳でもなく ありふれた毎日を ただ笑って過ごしているから 「もうドロドロの現実から離れたから  心も晴れ晴れとしてるでしょ」 私の過去を知っている周りの人達は  悪気もなく 私の傷口にトゲを植え付ける 本当は、なかなか治らない心の痛みと 体の不調がいつも 私にまとわりついているのに でも私は笑って答える

          雨音の夜

          午前4時に雨音で目が覚める 微かに聞こえてくる雨音 昼間の雨は気分が下がるけど 夜の雨はなんとなく安心する 屋根から落ちた雨粒が ベランダの何かに当たって トン、トン、トンと 軽快なリズムをつくる 遠くの方から タライのようなものに雨粒が落ちて タラン、タランと ゆっくりしたリズムが聞こえて来る 時々通る車の シャーという水しぶきの音 外の世界は まるでオーケストラのように 色々な音が重なり合って 私にメロディを届けてくれる なんとなく贅沢な時間 このオーケストラ

          猫の額とスズメの涙

          今日がついてない一日でも 今までが冴えない人生だったとしても 明日、何かが変わるかもしれない 周りの人の言うことなんか 所詮、猫の額ほど視野の狭い人の 価値観の押し付けに過ぎない ただの嫉妬かもしれない だから私の可能性とは 何の関係もない そんなことをブツブツ言いながら キッチンのシンクを  ピカピカに磨き上げた 秋の少し冷たい風が 窓の白いカーテンと遊んでいる 何も考えなければ 穏やかな空間なのに 「私何やっているんだろう」 汗ばんだ額をタオルで拭きながら

          猫の額とスズメの涙