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バックオフィス責任者として顧客の情報システム部をコンサルをした。

 今、とある企業の情報システム部の仕事をしています。
私のメインの仕事は自社の社内部門ですが、ITエンジニアとしての経験、社内部門で仕事をしている経験を生かして企業のシステムコンサルを行っています。

 自社で働く際は、自分が使っているツールに注力することが多いですが、情報システム部であれば、コスト等も含めて全体像を描くことが重要になります。

 私は下記のようなプロセスで顧客の情報システム部を見ています。
1. 会社として使えるお金の総量を確認
2. 実際に使っているもの、使わないといけないもの、使う頻度が低いものなどを分類
3. 必要なものを優先順位付けし、理解をしてもらう

それぞれ、下記のようなイメージで仕事をしています。

1. 会社として使えるお金の総量を確認

 使えるお金は会社によって異なります。ITに積極的に投資をする会社もあれば、投資しない会社もあります。重要なのは「どの程度使う環境なのか」を正しく把握することです。
 簡単な把握方法としては、今使っているものを洗い出して大まかな見込みを作ることです。特に中小企業はシステム担当者がおらず、総務の方が兼任していることもあるため、一緒に請求書や契約書を見て動いていくのが良いと思います。

2. 実際に使っているもの、使わないといけないもの、使う頻度が低いものなどを分類

 顧客の状況を把握する前に、事前に必要なシステムを洗い出し表を作ります。1でお金の状況を把握しましたので、実際に何が使われていて、どのくらいの費用が掛かっているか見ていきます。
 下記のように大まかに必要だなぁというものを洗い出して照らし合わせていきます。

<インターネット関連>
・プロバイダー選定
・Firewall決定
・switchの選択
・無線機器の選択

<ツール類>
【社内共通】
・共有ファイルサーバ(ストレージ)
・メールサーバ
・複合機
・グループウェア
・ウィルス対策ソフト

【バックオフィス】
・人事システム(給与、勤怠、評価、採用、労務)
・経理システム(経費精算、財務会計、管理会計)
・総務法務システム(契約書管理、請求、ワークフロー、ヘルプデスク、コミュニケーション)

【営業システム】
・販売管理
・顧客サポート

<その他>
・ドメイン管理
・IPアドレス管理
・HP管理

 上記の中でも、企業によってはexcelで代用していること、業界特有のシステムを使っているなどありますので、現状把握が正しくできれば出来るほど良いです。時間はかかりますが、可能であれば1週間くらい常駐して状況把握していくのが良いです。

3. 必要なものを優先順位付けし、理解をしてもらう

 外部の人が考えるシステムと実際に使っている人が大事だと思うものはズレが生じていますので、理解してもらうためにも優先順位をつけます。
2で洗い出したシステムをもとにかかっている費用を出し、1で出した金額と上昇するのか、下がるのかも含めて検討材料を作っていきます。
 最終的に社内で決定してもらいますが、状況把握をしやすい資料および意思決定がしやすいように3つくらいパターンを作って提案していきます。
(例えばセキュリティレベルを上げた方が良いものや、下げても問題ないものなど含めて、システム全体像の提案を作ってきます)

最後に

 私はバックオフィスの経験とエンジニアの経験を生かして情報システム部の仕事をしていますが、会社によってITレベルは本当に違うなぁと実感します。特に業界や規模に左右されており、アナログな業界ほど○○techみたいなベンチャーが増えているように感じています。
 ただ、今後は人口減少にともない、人の確保が大変になりますので、一つの会社で情シス担当者を抱えるのではなく、複数の会社で一人の情シス担当者を抱えるくらいの対応が良いのでは?と感じています。

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