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【団体インタビュー01】認定NPO法人富士山クラブ

今年度から新企画「団体インタビュー」をスタートしました。これはふるさと清掃運動会に参加していただいている団体や企業に、活動内容やふるさと清掃運動会への想いなどを取材する企画です。およそ月1回のペースでの更新を予定しております。

第1弾の今回は、1998年に発足し富士山麓で自然環境保護活動を実施されている認定NPO法人「富士山クラブ」様にインタビューを行いました。ふるさと清掃運動会には第1回(2007年)からご参加いただいております。

会ったことのない全国の方々との繋がりを感じられるイベント

ふるさと清掃運動会事務局(以下、事務局)-
富士山クラブ様には2007年のふるさと清掃運動会スタートからお世話になっています。また山梨事務所である「もりの学校」にはふるさと清掃運動会の事務局も置かせていただいています。富士山クラブ様にとって、ふるさと清掃運動会とはどのような存在でしょうか?

認定NPO法人富士山クラブ様(以下、富士山クラブ)-
会ったことのない全国の方々との繋がりを感じられるイベントだと思います。同じ時期に、同じ思いを持った人たちが、自分の大好きな場所をきれいにすることにより、その場所に愛着が沸き、それぞれが大事な場所があるということを感じられるのではないでしょうか。日本のシンボルである富士山の麓にある富士山クラブにふるさと清掃運動会の事務局がありますが、そんなことが霞むくらい全国的な活動が展開されています。学生・企業・団体を巻き込んで運営していること、王貞治さんが実行委員長を務めていることも含め、すごいイベントであると感じています。

地元猟師によるジビエ体験ツアー

道路脇のポイ捨てごみが増えてきた

事務局-
富士山クラブ様は富士山頂での「バイオトイレプロジェクト」や富士山周辺の清掃活動など、20年以上に渡りさまざまな活動を展開されてきました。ここ2~3年で富士山周辺のごみの量や種類は変化ありましたか?

富士山クラブ-
以前あった不法投棄ごみはここ十数年で減ってきましたが、2017年頃から道路脇のポイ捨てごみが目立つようになってきました。今の富士山のごみ問題は何かというと、20年~30年以上前に現地に埋められていたごみか、麓のポイ捨てごみ。富士山に限らない観光地のごみ問題と同じではないかと感じています。

事務局-
どのような場所でポイ捨てが多いですか?またどのような人がポイ捨てしていると考えられますか?

富士山クラブ-
駐車スペースがあるような路肩には必ずと言っていいほど、路肩が無い普通の道路沿いにもごみは捨てられています。交通量はありますが人は歩いていないので、歩行者のポイ捨てではなく、ドライバーによるものだと考えられます。人が見ていないような時間帯、場所でポイ捨ては行われていると思います。

国道139号線沿いの清掃活動

ごみゼロAIエコパトロール、出発!

事務局-
5月18日、全国初の新たな取り組みとして「ごみゼロAIエコパトロール」(eバイクとAIを活用したごみパトロール)をスタートされました。この取り組みの内容や今後の展望などお聞かせください。

富士山クラブ-
先ほどもお話ししたような、今まであまり注目していなかった国道沿いのポイ捨てごみについての取り組みです。eバイクで走りながらポイ捨てごみが捨てられている状況を動画撮影し、AIプログラムで空き缶・ペットボトルなどごみの種類を特定することで、ごみの種類と位置情報がリンクしたマップを作っていきたいと考えています。動画やAIを組み合わせることで、様々な方々に環境保全に対する活動や意識への浸透を目指しています。パトロールは富士山クラブのスタッフが中心となり、富士山クラブの会員や地元で普段から協力していただいている方々にお願いをしています。

事務局-
学生などに協力してもらうというプランはお考えですか?

富士山クラブ-
現在は、データ収集のため道路やごみの状況を知っている方々にお願いしています。今後AIが鍛えられ精度が向上すれば、どなたでも遊ぶついでにごみパトロールをしていただくという形ができるかもしれません。

ごみゼロAIエコパトロール出発式
パトロールの様子

色々な地域から「富士山を良くしたい」という人に参加してもらいたい

事務局-
コロナ禍が落ち着き、本格的な活動も再開されるかと思います。今後ぜひ参加してほしい参加者層などあれば教えてください。

富士山クラブ-
コロナ禍では社会情勢などにより、参加者層は山梨・静岡といった地元の方々に限定されてきました。また年齢層は会員の年齢層と同じ40~70代の方々がほとんどで、長期休暇のタイミングで地元の高校生や中学生が参加してくれていました。今後は色々な地域から「富士山を良くしたい」という人に参加してもらいたいですし、次につなげるため次世代と一緒に活動していく基盤づくりをしていきたいと思います。

河口湖アレチウリ一掃作戦

富士山クラブにとって、ふるさとは…

事務局-
ほぼ答えが分かりそうな気もしますが(笑)、富士山クラブ様にとって「ふるさと」はどこですか?

富士山クラブ-
”美しい富士山を、子どもたちに残していく”ということがミッションなので「富士山」です。みんなのふるさとという感じですね。

事務局-
最後に、ふるさと清掃運動会にご参加いただいている団体や参加者の皆さんにメッセージをお願いします。

富士山クラブ-
全国から富士山に来たいという方はたくさんいると思うので、訪れた際は富士山クラブやごみがたくさんあるということも思い出していただいて、旅行の中に環境保全活動的なものを取り入れながら自然を楽しんでいただければと思います。また、ふるさと清掃運動会を通じて、実際に会わなくてもみんなが繋がっているという気持ちがあれば温かいなと思います。是非みなさんこれからも繋がっていきましょう!

事務局-
本日はお忙しい中、インタビューにご協力いただきありがとうございました!

富士山クラブ山梨事務所「もりの学校」

富士山クラブの活動に参加しよう!

富士山クラブでは富士山麓での定例清掃活動や、特定外来生物「アレチウリ」の一掃作戦などの活動を行なっています。富士山クラブの活動情報はホームページ、Instagram、Facebookでチェックしてみてください。

《今後の活動予定》
★河口湖アレチウリ一掃作戦:6/9(木)@富士河口湖町

★第1回定例清掃活動:6/18(土)@鳴沢村焼間地区

富士山クラブのHP・SNSはこちらから!

【取材】
2022年5月18日
富士山クラブ:荒井様・佐伯様
事務局:野口・山本

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