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[北海道沼田町]クラウドファンディングで「化石王国ぬまた」を発信しました!

ヌマタネズミイルカの貸し出し用レプリカパーツ作製費用に

ヌマタネズミイルカ

沼田町には化石、雪エネルギー、夜高あんどん祭りやほたるなど、特色ある資源があります。

特に化石館レプリカ工房では非常に完成度の高い化石のレプリカ作製が可能であり、その技術の高さをヌマタネズミイルカ化石を通して発信するため、今回クラウドファンディングに挑戦しました。

「ヌマタネズミイルカ」は幅広い年代の化石が産出する北海道沼田町で、新属・新種のネズミイルカ科化石として発表され、2018年には北海道天然記念物に指定されています。

そこで、全国の博物館などで展示していただくための世界一正確なヌマタネズミイルカ化石のレプリカを作製し、今回のクラウドファンディングで支援いただいた資金を作成費用の一部に活用することとしました。

2022年6月1日~2022年8月31日まで実施し、1,212,000円の応援をいただきました。応援くださった皆様、誠にありがとうございました。

町民による手作りの技術を伝承したい!

化石採取.

ヌマタネズミイルカ化石は、学術的に高い価値を持つだけでなく、多くの化石発見に結びつき、地元の子どもたちも化石の発掘に参加する、町をあげての化石の発掘や岩から化石を取り出すクリーニング作業を行うなど、町民の中に化石への関心が高まるなかで「沼田化石研究会」という組織が生まれました。
 
1986年10月に素人だった町民(レプリカ工房臨時職員)が実物の化石を基に樹脂で作製されたレプリカを作り始め、クリーニングやレプリカづくりが進められるなかで、その活動は、「沼田町化石館レプリカ工房」へと引き継がれました。
町民の手によるレプリカづくり集団「レプリカーズ」は熟練した技能集団に成長していき、技術の継承や新たな開発が進み、その結果町外からも大型復元骨格製作の依頼が来るまでに発展しました。
 
精巧に作られたレプリカは研究者の実物標本観察のために博物館の展示として利用されたり、レプリカ作製が可能な施設は海外の学術施設と標本交換を可能とし、国際的な博物館活動を行う切り札となるなど、実物標本に引けを取らない大きな価値を持つものであります。
 
2008年には「沼田町化石体験館」がオープンし、レプリカ工房が自前の技術で製作した大型復元骨格の展示を行い、町の新たな観光資源となりました。
 
また、町民有志が集まり、ミュージカルが上演されたり、沼田町の化石をわかりやすく解説した絵本が出版されるなど、ヌマタネズミイルカ化石は地元に対して「ひと」「もの」「産業」を生み出すことに大きく貢献しています。

故郷の宝を貴重な学習素材に

北海道では恐竜・化石や日本遺産となった「炭鉄港」など歴史的価値を有する地域資源を活用して新たな活力の創造に取り組んでいます。

沼田町では目指すべき将来像を「子どもたちが誇りをもてるふるさと創造」としており、先人のたゆまぬ努力によって受け継がれた沼田町の素晴らしい財産と限りない資源をまちづくりに活かします。

特に沼田町の至宝である「ヌマタネズミイルカ化石」は地域の子どもたちにとって、沼田町の歴史・文化、産業の名残や暮らしてきた記憶などを後世に引き継ぐ貴重な素材であり、町の魅力を再発見し、故郷への誇りを育む生きた学習素材となっています。

今回は、地域の子どもたちだけでなく、全国の子どもたちにも世界一正確なヌマタネズミイルカ化石を見てもらうキッカケづくりにも生かしたいと考えています。

北海道沼田町が「化石王国ぬまた」として皆様に親しんでいただけるよう、活動してまいりますので、今後とも応援をどうぞよろしくお願いいたします。