見出し画像

巡り巡る動機付け

誰に言われたわけでもなく、夢中で絵を描いている子供に言う。
「一枚絵を描くごとにお菓子をあげる」
すると、子供はお菓子欲しさに絵を描くようになるかもしれない。そして、お菓子の提供を止めると、絵を描くこともやめてしまう。
さて、「お菓子」という外部からの報酬は、
子供に何を与え、何を奪ったのか。

最近就業時間外に仕事に関わる思考にブレーキをかける自分を感じる。
それは、繁忙期の疲れにうんざりしたからかもしれないし、自分の有限の時間を仕事に過剰に費やす怖さを感じたからかもしれない。

ただ、仕事について考えることは、もともと自分の興味関心を深めることでもあった。「働くとは何か」に向き合うことが、現在の職につくモチベーションの1つであったことは間違いない。

仕事に関わる思考にブレーキをかけると、仕事の思考にとどまらず、もともとあった自分の関心領域への思索についても歯止めがかかる。

自身の興味関心を仕事の動機にしたからといって、興味関心が継続できるかどうかはわからない。むしろ、外部から与えられる報酬(金銭に限らない)によって、もともと持っていたものが変わってしまう瞬間があるかもしれない。
ただ、逆に考えると、今の仕事の中に自分の興味関心を見出していくことも同時に必要である。つまり元々興味関心がなかった仕事でも、楽しみを見出していくことは可能でである。つまり、仕事に対する動機付けとは、自分の内側と外側を巡り巡るのである。

そんなことを考えている暇があるなら何も考えずに働け、PCを開け、指を動かせという声もありそうだが、どっこい私は考えることからスタートしなければならない気質らしいのだ。だから、考え続けなければならない。そして、その思考が仕事に繋がっていく。ほら、仕事に繋がってしまった。困った。では、私の今の時間は就業時間内に考えるべきことなのだろうか。そうでもない気がする。外からの報酬が無くても考えたいことだからだ。うむむ。大変だが、やりがいのある職業人生である。