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喜雨の宵

【チェンマイ俳句毎日】2024年3月21日

喜雨の宵ミトコンドリアの吐息聴く


夕方、月がよく見えた。
このところ毎日煙害が酷くて、屋外での運動も控えるよう呼びかけられていたところに、一昨日の夜、思いがけず、まとまった雨が降った。
4月半ばのタイ正月の頃に、ちょこっと降ることはあっても、こんな暑季のごく始めに降るのは珍しい。暑いうえに空気は最悪、顔に張り付くマスクの中で浅い息をしていたものだから、煙った空気を洗い流してくれる雨は何よりもありがたい。熱の籠もった大地も冷やされ、一気に涼しくなった。
ふーー。嬉しくて雨の音に耳を傾けていたら、植物や小さな生き物たちと同じように、自分自身の細胞のミトコンドリアまでもが歓喜にざわめいているような気がした。

✍️喜雨/きう 晩夏 日照りが長く続いている時にようやく降る恵みの雨。

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