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映画 | わたしはダフネ

作品紹介に「日々の暮らしを愛する娘と悲観論者の父のー」とありまして、どんなデコボココンビなんだ!と気になりまして、観てみました。

イタリアは女性もこんな風に明るく、ユーモアいっぱいの方がいるのですね。知らなかったな。お父さんはイタリア男らしからぬ(失礼かな)実直、落ち着いていて、あとは少し心配し過ぎで繊細な方、という印象を持ちました。

3人仲良く暮らしていて夏休み、休暇で遊びにきていたキャンプ場でしっかりもののお母さんが突然、亡くなってしまいます。娘さん、ダフネはママっ子だったみたいで、お父さんとは若干、距離感がありました。年頃の娘さんだったらそれはそうだろうなぁと思います。

お父さんはこれまで、しっかり者のお母さんが家のことを一切取り仕切っていたから、そのお母さんが突然なくなり、茫然自失となってしまいます。自身は年老いているし、子供は娘一人。一人娘の父親でしたら、それは今後のことを考えると様々な心配事は頭をよぎる、わたしもよぎるだろうと(わたしに娘はいませんが)思いつつ、観ていました。

お父さん、ダフネに向かって急に怒ったり、一人階段で塞ぎ込んでいたり、年老いて仕事に行けないよとか、もういっぱい弱音吐いたりします。ダフネもお母さんが突然亡くなってしまって、悲しんでいましたが徐々に立ち直るダフネ、対照的にどんどん落ち込んでいくお父さん。

お父さんはお母さんが亡くなってからちょっとづつ、おかしくなっていってしまいます。心配なあまりどんどん悲観的になってしまう。娘さんであるダフネは元々明るく、常に前向きで、心配性のお父さんとは真逆。まま、激しやすいみたいですが、竹を割ったようなカラッとした性格。相手に寄って態度を変えたりすることとかなくて、社交的。

お父さんのことを心配してダフネがある日、旅に出てみようと提案します。乗り気ではなかったお父さんですが、断るとダフネ、切れちゃう(笑)ので、じゃ行ってみようかと二人で数日の旅へ出ます。

この旅を通じて父と娘の間にあった距離感が徐々に埋まっていって、新たに関係性を築いていく姿。心温まります。

人はたった一人では何もできなくて、誰かが隣へ一緒にいてくれたり、互いに助け合っているからかけがえのない日常、しあわせに生きていけるのだということを改めて感じました。


ラストで明かされるダフネの秘密、きっと心持っていかれることと思います。

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