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ドキュメンタリー | SNS-少女たちの10日間

「ラストナイト・イン・ソーホー」「最後の決闘裁判」などを観た感想を話していた際に「SNS-少女たちの10日間」を観てから再度感想を聞かせて欲しい、と、紹介してもらったチェコのドキュメンタリー。

オフィシャルサイトには「世界を震撼させた衝撃のリアリティショー」とありますが、見終わったあとの感想はもう最悪、人間不信、特に男性不振になるであろうことは請け合いです。

冒頭、オーディションで本当の未成年者ではなく大人の女性を募っているのですが、選ぶ、ではなくて、リスクを承知した上で参加してもらえるのかどうかを確認しているところから既に異色、そう感じました。

カウンセラー、弁護士など様々な分野での専門家も参画していて、ここまで必要なものなのか少し疑問に思いましたが、ドキュメンタリーの撮影開始早々、想像を絶する事態ばかり発生!

参画している女優さんやスタッフさんたちが「普通のリアクションをする人」に出会ったときに皆が安堵してしまうという…。それだけ撮影中は日常茶飯事で異常な状態が続いていたのだと実感しました。

クライマックスでは、登場人物たちの中で極めて悪質な人物へ突撃取材。そのときのやり取りも本当に酷いです。「何も悪いことはしていない」(数々の犯罪行為を行っていたー)「本人が悪い」「育て方がー」「そもそも正すべきことは他にもっとある」などなど、とんでもない言い訳のオンパレード。


リアルはフィクションよりももっと浅ましく、欲望が渦巻いていて、そして際限なく搾取・貪り続ける性(さが)が人間本来の姿かもしれないー。そんな救いのない、やるせなくなる一作です。


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