三線、胡弓の用材

○三線胡弓とも主に沖縄県内及び鹿児島県奄美群島

○「三線店」や「木工所」などで工芸品として製作されているが「廉価品」や「多売品」として海外ベトナムや中国等で製作されている「廉売品」も多い。

○棹、三線、胡弓とも製作に使われる材は同じであるが、胡弓は現在「四絃」が主流となっているためその分小さいものの太めになっている。

棹材は変形や狂いの少ない「超硬質木」が向いており、特に沖縄·奄美においては「黒木(黒檀類)」が好まれており、昨今「超稀少木」となっている「黒木」が王道であり、次いで本島北部(山原)や八重山諸島や鹿児島県の奄美群島

(奄美大島·徳之島)や屋久島などで産出される「柞(イスノキ·ユシギ)」の「芯材」が好まれる。「柞の芯材」は「ヌヌケ」とも呼ばれ木刀や空手道等の武具でも高級材として好まれる「

超硬質材」であり,古くは「柞柘植」と呼ばれた程の銘木である。

また「柞」の使われた三線の名器も古来よりあり、現在稀少となっているため高価になっている。

「紅木紫檀」や「本紫植」や「手違い紫檀」や「本花梨」といった「日本三味線や和胡弓」で好まれる材はあまり生産されておらず、各作者が製作を適宜行なっている程度であり、あまり一般的ではない。その他「代替紫檀·花梨類などのマメ科やそれに近い硬質木による大量生産がベトナム等で行なわれている。
また「鉄木」「テツ木」「アイアンウッド」と呼ばれる「ボルネオアイアンウッド(ウリン)」「アフリカアイアンウッド(イペ、イッペイ)」「アメリカアイアンウッド(パーシモン・アメリカガキ)」による棹もあるが近年製作される数は少なくなってきたが、ストレートに前に出る音が好まれたりもしている。

「ハマシタン」「シマグワ」「サクラ(カンヒザクラ)」「鉄刀木(タガヤサン)」「相思樹(思想木)」「クワディーサー(モモタマナ)」「アデク(アリク)」「カキノキ(オキナワウロジロガシ)」「アカガシ」「檳榔樹(ビンロージュ)」「モクマオウ」などの県内や国内産の樹木材も使われる事もあれば他の楽器材で「硬質木」であるものの「ソフトメイプル(サトウカエデ)」や「ハードメイプル」「ユーカリ類」やアフリカや東南アジア、南アメリカ産の「マメ科等の硬質木」も用いられたりしている。
これは「三線店」「木工所」だけでなく「外国製廉売品」にも見受けられる。またそれらの「棹材」に用いた「超硬質木」や「硬質木」の小口材が「糸巻(カラクイ、ムディ)」の本体材に使われている。


この記事が参加している募集

#探究学習がすき

7,495件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?