中村倫也と水卜麻美アナの結婚で思うこと
中村倫也と水卜麻美アナウンサーが結婚した。
テレビ等で見るイメージしか知らないとはいえ、2人とも素敵な人だと思う。
中村倫也は声が好き。
出演した舞台を初めて見たときも、あの低音で艶のある声が何よりも耳に残った。素人目に芝居の本当の善し悪しなんて判断できないけれど、共演者がこぞって"うまい"と評するのだからそうなんだろう。テレビや雑誌で見かけただけでも、堤真一、松坂桃李、窪塚洋介、豊川悦司らは中村倫也の芝居を絶賛している。
バラエティに出た際もサービス精神旺盛。王子様にもなれるし、ピエロにもなれる。バナナマンをリスペクトして親交がある辺りも信頼できる。トークも達者で場の空気も読んで柔軟な立ち振る舞いをする。
いっぽうの水卜麻美アナウンサーは、今や日テレのエース。2010年入社で肩書きもアナウンス部の副主任。でもなぜか延々とフレッシュな印象がある。それって役割をキッチリと果たしつつも、厚かましい印象を与えることなくずっと売れている証拠ともいえる。
アナウンサー技術もさることながら、食リポ(食べっぷり)も見事だし、何より芸人さんとの絡みは抜群に上手い。
あの加藤浩次、有吉弘行、若林正恭といった一癖も二癖もあるトップクラスのお笑い芸人を相手に立ち回れるのは何よりの実力。自分を弱者に見せず、かといって相手を悪者にも見せない。アドリブも強い。
お人形のようでもサイボーグのようでもなく、血の通ったひとりの人間として共演者と対峙できる人。精巧なAI、あるいは高飛車に見える物言いしかできない見た目が取り柄の"女子アナ"とは異なる魅力を持っている。
そんな2人が結婚だなんて驚き!
そして歓喜でしかない。
水卜ちゃんの不器用そうなところを器用な中村倫也がスマートにフォローするのが想像できる。
中村倫也の穏やかな雰囲気を、明るく天真爛漫な水卜ちゃんが太陽のようにいっそう照らすのも似合う。
オードリーの若林さんと共演している『午前0時の森』で明かされていた水卜ちゃんの葛藤や迷いも、中村倫也なら真摯に受け止めてくれそうだ。
中村倫也は若くして順風満帆に売れた人ではなく、苦節を重ね、屈折を経て、今の位置までようやく来た人。
なのでちゃんと腹を割った生身の人間同士としての会話もスムーズに成立しそうなのも良い。IT系の社長が地位やお金をギブして「女子アナ」の若さや美貌をテイクするような結婚ではない感じ。
中村倫也が水卜ちゃんの1個上で、同年代なのも素敵。2人ともトークも達者だから会話も楽しいはず。
声が良い中村倫也と、声を仕事にしている水卜アナ。互いに声や言葉を自然と大切にできる関係性なのも好作用したのかもしれない。
それで思い出したのは、堺雅人&菅野美穂夫婦について。
堺雅人は独身時代、好きな女性のタイプについて、「言葉→声→顔」の順に惹かれる傾向があると語っていた。「まず会話をしていて楽しいと感じ、この人の声をずっと聴いていたいと思い、その人の顔が可愛らしいと気づく」と。
菅野美穂との結婚報道が出たときすぐにこの話が蘇って、ピッタリじゃん!と思った。
言葉の感覚やセンス、声は本当に大切だと個人的にも感じる。それはおそらく一生変わらない感覚だから。
その人がどんな言葉選びをし、それをどんな声で、どんな表情で伝える人なのか。それを聞いて自分は心地良さを感じるのか。共感や気付きはあるか。そういった感覚にアンテナを立て、好きな人に当てはめてみると腑に落ちることがあるし、自分は誰のそばに居たいのかが見えてくる。
稼ぎや職業なんていくらでも変わる可能性があるから。年齢もルックスも経年変化する。
でも言語感覚や声の質感は変わらない。何気ない雑談が楽しめたり、いつもそばで届く声に惹かれたり。それってめちゃくちゃ尊くない?
海外旅行に連れて行ってくれるから。
ディズニーランドや自分の買い物に付き合ってくれるから。
夜景の見える高級レストランを知っているから。
そんな理由で惹かれるような人は、その人に魅力を感じているのではなく、ただイベントそのものに魅力を見出しているだけの可能性がある。
だって海外旅行も自分の好きな買い物も高級レストランも、その人とじゃなくてもイベント自体が魅力的だし、自分にも分かりやすくメリットがあるから。
それよりも、飛行機や空港での移動時間が一緒にいても苦じゃないとか、アトラクションの行列を待つ間の会話が飽きないとか、買い物に付き合ってくれるときの隣を歩く横顔を眺めるのが好きだとか、そういう感覚のがずっと信用できる。
海外旅行や高級レストランは気持ちが離れたりお金を失ったらもう連れていってくれないかもしれない。
これは一緒にいてラク、自然体でいられる。という基本的な話にも繋がるけれど。
以前、中村倫也は『スッキリ』に出演時、一緒に食事をしたい人を聞かれ以下の発言をしていた。
これに水卜ちゃんはメイクルームで会ったことを覚えてくれていたこと込みで感激していたようで、2人の距離が縮まる瞬間だったと思われる。
このエピソードを読んで中村倫也が素敵だなと思った点。水卜ちゃん的にはコレが嬉しかったんじゃないかな?と勝手に想像したのは以下2点。
・「すっぴんが可愛い」
すっぴんというナチュラルな姿を見られても可愛いと言ってくれた。この時点である意味ひとつのハードルを超えている。もう(完全なすっぴんではなかっとしても)素顔を見られて肯定してもらえた安心感。
・「食べてるのを見たい」「3倍くらいにしたい」
食べるという自分の楽しみを共有できる+共感してもらえる。しかも太ったとしても許される。
仮に水卜ちゃんが太りやすい体質だったとしてもコンプレックスにならない。さらに中村倫也からの食事行きたいですアピールにも捉えられる。
この2点からして、水卜ちゃんは素直に嬉しかったのは間違いない。何より中村倫也からだし。
ポジティブに一緒にいられるイメージが容易に湧いて、自然体を愛し、愛される関係性を築けそうな夫婦。
ちなみに今年の日本アカデミー賞の舞台にて、最優秀助演女優賞を獲った安藤サクラが、仕事と家庭(育児)の両立に葛藤し、そのもどかしい想いを素直な言葉でコメントしていたが、それを聴いていた水卜ちゃんは涙を流していた。
このときもパートナーとの未来に色んな想いを巡らせていたのかもしれない。
結婚したからにはこの2人の掛け合いをもう原則メディアでは見られないと思うと寂しい気持ちもある。中村倫也にはしっかり水卜ちゃんを幸せ太りさせてほしい。
※すべて個人の見解および感想です
サポートが溜まったらあたらしいテレビ買います