【BookReview】人生を見直すきっかけをくれる本:『ドラッカー・スクールのセルフマネジメント教室』

こんにちは。今日の1冊はこれ。

最近私が参加しているセルフマネジメントのワークショップの講師であるジェレミー・ハンター氏の初日本語著書です。

作者のハンター氏は、日本人の相撲取を曽祖父に持ち、日本人の妻を娶った日本とゆかりのある人物です。米カリフォルニアにある「クレアモント大学院」にある「ピータードラッカースクール」でMBAプログラムの一つとして「セルフマネジメント」を教えています。

ビジネスとセルフマネジメント?と思う人がいるかもしれませんが、この混沌としたVUCAな世の中で、成功する、結果を残すためには、そのための「スキル」を身につけないことには、もう立ち行かなくなっている時代に突入しているのです。

*「VUCAな世界」とはVolatility (変動的), Uncertainty(不確実で), Complexity(複雑で)」, Ambiguity(曖昧)な世界です。

ハンター氏は冒頭「結果を変える方法を学ぶ手段」を次のように話しています。

第一歩は、「本当に望んでいる結果はこれである」という意図をはっきりさせることです。

ビジネスで良い結果を出すことも、ダイエットに成功することも、マラソンで世界一になることも「到達する方法論はどれも同じ」と話します。

読み進めていく中で、いくつも気づきがあったのですが、いくつか私的に気になったワードをまとめます。

・感情は筋トレと同じで、トレーニングをすればコントロールができる
・エネルギーも情報
・「がんばれ!がんばれ!がんばれ!」は人には当てはまらない

中でもこの3つ目の「がんばれ」の部分(P71〜)は、とくに読んでおくべき箇所だと思います。マネージメントに携わる人や、指導をする立場にいる人が意識すべき点ですし、子育て世代も、子どもとの関わりの中でも役立つ情報だと感じました。

この本には、著者であるハンター氏と共著者である稲墻聡一郎氏が中心となって、現在ビジネスマン向けに提供しているセミナーやワークショップで実際に使われているメソッドが凝縮してわかりやすく書いてあります。

なお、この本の中で実践的に利用するのが「Intention Result(インテンション リザルト/IR)マップ」と呼ばれるツールです。IRマップをまず現状分析をするために使います(フェーズ1)。そして次に、現状改善するために使うことができます(フェーズ2)。

フォームはここからダウンロードできます。

この本にはたびたび実例が書かれています。ハンター氏自らの人生体験も豊富に登場します。ハンター氏のレッスンが、多くの人生を本当に変化させてきた理由は、ハンター氏自身が自ら「死」と対峙し、それに打ち勝って今生きていることが生かされた内容になっているからです。

正直この本を1冊読んだだけで、本当に一気に人生が変わるかは分かりません。ですが、現状を見つめ直すきっかけになることは本当です。

私自身、人生のトランジションを迎えていると感じている今日この頃、ハンター氏に出会い、たびたびワークショップに参加することで、自分自身のあらゆる「判断」が少しずつ変わってきたに気づき始めました。今回この本を読んだことをきっかけに、IRマップを積極的に使ってみようと思い始めたところです。

マインドをコントロールするのは筋トレと同じ。トレーニングしなくては!

なお深堀りしたいと思った人にはぜひ、実際にハンター氏のレッスンを受けてみることをオススメします。ハンター氏に限らず、セルフマネジメントの講師でもある稲墻聡一郎氏も、セルフマネジメントやソーシャル・イノベーションに関する丁寧な指導が定評です。

私がセミナーやワークショップを勧める理由は、「仲間を作れること」に意義があると思っているからです。人とのコミュニケーションの中で、知らなかった気づきを得られることは、トランジションの過程で大きな糧になると感じています。「初めまして」の相手だからこそ、<客観性>が得られる。そんなことを改めて感じています。


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