16.毎日変化なく、脱ステの明るい未来が見えない。。と思ったときに読みたい処方箋
先日、脱ステ300日目(元記事執筆時の情報です)。
ちょうど10ヶ月を迎えました。
初期のリバウンド時に比べると症状はだいぶ沈静化してきているように思えます。しかしかゆみはあるし、落屑もまだまだ起きます。
脱ステ後6ヶ月をすぎたあたりからは、回復しているもののその速度は鈍化傾向にあり、不安を覚える日も多々ありました。
それによくなっていた部分が突然かゆくなってきたり、かくと薄皮がめくれてしまったり、荒れはじめたり。このように良い部分が悪化すると不安を覚えるものです。
本当にこれでいいのだろうか?
もしかしたらこれ以上良くなることはないのではないだろうか?
これでは治らないのではないかと思うようになってしまいますよね。
実際に脱ステを行なっている人でも1年経過しても改善されず、ステロイド治療へと戻っていった。という話も多く見聞きしています。
めまぐるしい変化が起きない、症状の再発、収まらないかゆみを目の当たりにすると戻りたくなる気持ちもよくわかります。
ただ、こんな時メンタルの持ち方や思考の転換を行うと、比較的乗り越えやすくなるのではないかと思っています。
今回はその方法をいくつか紹介していきたいと思います。
心が折れそうな時の5つの処方箋
1.まずよく観察をする
何事においても観察することはとても役に立ちます。
特に6カ月を過ぎたあたりからは回復スピードも鈍化してくることでその変化に気が付きにくくなってきます。
そのことに落ち込み、心が折れかかってくるものです。
ですが、よくよく観察すると肌は日々本当にわずかではありますが、回復しようとしているということがわかってきます。
例えばこのような感じです。
・かさぶたが本当にわずかに小さくなっている。
・炎症している範囲がわずかに収まっている。
・赤みがほんのり少なくなっている。
・いつもより回復するスピードが速くなっている。
これらの変化は毎日細かくその患部を観察してみないとわからないものです。それほどに些細な変化を実は繰り返しているのです。
毎日観察していると、どんな状況になっても肌は回復しようと努めてくれていることに、感謝の気持ちすら湧いてきます。
まずは観察してみてください。
肌は常に回復しようと試みていることがわかると思います。
2.仮説を立ててみる
一時期はよくなっていた患部が荒れ始めると、悪くなったとだけ思いがちです。しかし、日々の観察を行い続けているといくつかの仮説を立てることもできます。
例えばかゆくなった場所をかいたら、薄皮がめくれ、その日から激しくかゆみに襲われたとしましょう。
これを再発したと思うと辛いですね。
だからこう考えてみるのです。
「いや、待てよ?もしかしたら表面上は回復して、かなり状態が良かったけど、それはたまたまかいてなかっただけじゃない?
かいてしまって薄皮がめくれるということは実はまだ内部的には回復力が弱い状態なのかもしれないよね。今はまだそのレベルってことか」
と、このように日々の観察から仮説を立て、現状を正しく認識することができます。
するとこれは再発したのではなく、まだ弱い状態だったことがわかり、回復に努めようとしている肌は成長しているのだな。と認識付けることも出来ます。
3.勝手にポジティブな方向と結びつける
意外とこれが一番重要なことなのではないかと思っていますが、認識を都合よく、勝手に良い方向へと結びつけてしまうというテクニックがとても有効です。
3のところで『これは再発したのではなく、まだ弱い状態だったことがわかり、回復に努めようとしている肌は成長しているのだな。と認識付けることも出来る』と書きました。
ですが、本当のところはどうかわからないですよね。
ただそう思い込むことで、日々体は回復に向けて頑張っているのだな。とモチベーションをキープすることができるようになるのです。
そんなバカな。と思うかもしれませんが、案外人は思い込みに左右される傾向にあるので効果はあるのです。
これを裏付けるデータもあり、人は緊張した時にどう思うかで結果が変わるという面白い実験があるのでご紹介しましょう。
あるグループには緊張をそのまま感じてスピーチしてもらい、別のグループには緊張を感じたら、「それは体から活力が出ている証拠だ。やる気に満ちて準備しているのだ」と伝えたところ、なんと後者のグループでは23%ほど結果が良くなったというデータがあるのです。
「治ってきているからかゆみがともなう」
「落屑するということは治ってきている証拠だ」
「かいても肌は再生してくれている」
現状を認識するためにはポジティブではいけないが、前に進むためには思い込みは活用できます。どんどん都合よく解釈してみましょう。
大丈夫、昨日よりも今日は良くなっています。
4.期待と現状のズレをなくす
今度は反対に現実を受け入れる思考にも目を向けてみましょう。
暴飲暴食を続けているのにポジティブに「大丈夫!大丈夫!」と言ってたら当然大丈夫なはずはありませんね。
正しい方法で進めている時はポジティブに前だけを向き、おや?これはおかしいぞ?と思った時には現実と向き合って、受け入れることも選択肢に入れてあげるのです。
例えば脱ステ10ヶ月ともなると、
「そろそろ治るんじゃないだろうか?」
「かゆみも治まってくるのではないだろうか?」
という期待を持ち始めます。
しかし、蓋を開けてみると未だにすぐ薄皮はめくれるし、強いかゆみは毎日のように起こるものです。
これに落胆して心が折れることもあるのですが、ここを受け止めてあげることで前に進むことができるようになります。
「期待は持っていたけど、現実ではまだ強い肌になったとは言えないな。だからかいたら薄皮がめくれるんだな。そろそろかと思っていたけど、まだ3ヶ月以上はかかりそうだな」
このように期待する心を正しい目標へと書き換えて、現状を認識することが苦難を乗り越えるうえでとても役に立ちます。
○日で治るなどという表現を見るとアンカリングされて自分も?と思ってしまいますが、人と自分とでは回復の速度は異なります。
他人の誘導に惑わされず、自分の現状を見てゆっくり回復へと努めていきましょう。
5.諦めて受け入れる
少し極論になりますが、かゆみに関しては【諦めてしまう】こともオススメします。
僕はそうだったのですが、かゆみというものは患部が軽傷化したら、なくなるものだと勝手に思い込んでいました。
だから日々体が良くなっていけばかゆみも減り、後半は楽になるだろう。と。
10ヶ月経って思いますが、決してそのようなことはないです。とても辛いですが。。。2時間以上の発作に襲われる。全身がかゆくて仕方がないという重い症状は出なくなったものの、堪え難いかゆみは平然と襲い続けます。
掻く時間や痒みを伴う患部は減ったことは事実です。
ですが、かいている間の苦痛やその後の痛みは変わらずにあります。
おそらくこういうものなのでしょう。
減るのではなく、かゆみは完治に近付くまでほぼほぼ襲い続けます。
だからかゆくて仕方ないのはもう仕方がないことなのです。
再発しているのでもなく、もうこれは仕様なんです。
と、そう思うことでかゆみに対してストレスを感じることは少なくなりました。とっても嫌ですけど。。。
このようにして時には諦めるという行為も役に立てることが出来るので活用してみてください。
以上の5つの処方箋を利用することで動きの少なくなり始めた虚無期間を、高いモチベーションのまま過ごすことができるようになるのではないでしょうか。
まとめ
もういちど項目をまとめると
1.まずよく観察をする
まずは観察して良くなっていることを認識してみてください。
2.仮説を立ててみる
もしかしたらこれは?という仮説を立てて現状を正しく認識しなおしましょう。
3.勝手にポジティブな方向と結びつける
どんな状況に置かれても、日々肌は再生を試みています。良い方向に進むようポジティブな解釈も取り入れてみましょう。
4.期待と現状のズレをなくす
とはいえ、期待しすぎているとズレを感じた時に落胆が大きいものです。そのずれを修正してみましょう。
5.諦めて受け入れる
中には諦めて受け入れたほうが良いものもあります。かゆみは続くものだと思っておけば、ストレスは多少なりとも緩和されます。
変化の起きにくい期間はどうしてもつらくなりがちです。
そんな時にはとらえ方の表現を変えて、心を楽にして問題に立ち向かっていきましょう。少しでもやってみたら何か変わるかもしれませんよ。
ただし、正しいやり方で脱ステロイドを行っていなくては効果が出るものも出ません。このnoteでもいくつかのやり方を紹介していますが、独学で行うだけでなく、専門医の意見も聞くようにしましょうね。
それでは、ともにアトピーを克服していきましょう!
また次回の情報でお会いしましょう。では、また!
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