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【受賞イメトレ】公募にハマりすぎると人はどうなるのか? 9

こんにちは、公募ジャンキーのイラストレーターfunenoです。

前回は、貰った賞金の使い道(公募ジャンキー編)を書きました。


ところで、最近公募のお知り合いが増えました。

「WebNovelLabo」というサイトで、文芸系公募を発信されておいでの蜂賀 三月さんです。この「公募エッセイ」を紹介していただきました。ありがとうございます!

ところで、公募勢の皆様は、作品が仕上がって、公募に送った瞬間って、頭が最高にハッピーになっていて、端的に言うと頭がおかしくなってることありませんか?

そんな公募ハイの時のあるあると、厳しく険しい公募に長く挑んでいくためのイメトレについて書きます。


これ50回くらいやってる


これ50回くらいやってる

受賞イメトレ


公募の楽しみと言えば、採らぬ狸の皮算用があるかなと思います。

力作かつ自信作を送った公募。

いつもこう思ってる。

一次通過は余裕、最終の連絡ももちろんカタい。
ていうかもう、まちがいなく入賞する

文学賞公募の場合、99%の応募者が逆にまちがいなく落ちるのが宇宙の真理なんですけど、送った瞬間は頭がおかしくなっている。自分が見えていない。

受賞作が出版された時のあとがきは、どんな内容を書こうかと真剣に悩んだりする。

あ、かっちりした文学賞に受賞した時に出版される本は、だいたいあとがきがないですけど、私が人生で最も熱心に応募してたのは主に少女小説レーベルだったので、そちらにはがっつりあとがきスペースがありました。

受賞のうれしさ全開のノリであとがきを書くと、嫌味に聞こえて、デビューしょっぱなからアンチが増えちゃうからまずいかな。

読者の中には、その小説賞を受賞したくて、でもその回に落ちて、でもまだあきらめたくなくて、受賞作を研究するために嫉妬をこらえながらしぶしぶ読んでいる人もいるしね。

とか。

やっぱり出版物はいろんな人の手によって成り立っているわけだから、関係各所への謝辞も欠かせないかな。でもやりすぎると内輪で盛り上がってる感じがしてまたそれも読者には嫌みかな。

とか。

デビュー時のイメージ戦略を必死に考えたりする。まだお前の作品、段ボールに入れられて送られて、一次選考委員が読んでるところだよ。とかは考えない。

挿画についても想像する。

特にラノベ系だと、本の内容より、表紙イラストをどのイラストレーターに描いてもらうかで売り上げが違うなどとも聞くので、お絵かきサイトを見て、ああ、この方と組ませていただけたらなあ、などと夢見たりする。

一般文芸だと、アーティスティックなイラストレーターに表紙を描いてもらえるんだという想像でどこまでも行けた。

そしてひとしきり妄想がすんだあと、ああ、そうそう! 受賞作も大事だけど、受賞後一作目のストックもちゃんと用意しておかないと、一発屋と言われてしまうな!

(※当時少女小説レーベルは、どんなに受賞作がコケても、三冊までは出してもらえるという噂だった)

ということに気づいて、新しい作品を考え出すあたりで一次選考が発表になってだいたい落ちてる。

このような受賞イメトレにより、自力で夢の蜃気楼を見ることができるようになれば、どこまでもつづく公募砂漠を生きやすくなるのは間違いないかと思われます。

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