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〖事後考察〗PCEデフレータ

発表されたPCEデフレータについて解説します。
事前考察でドル見通しも掲載しましたが、ほぼ予想通りに値動きしました。よかったらnoteに掛かれている「事前考察」もご参照ください。答え合わせができます。


❏ 結果

PCEデフレータ(前月比)は+0.3%でした

前回値や予想値と比べて、引き分けか、やや弱いデータとなりました。しかし、インフレ率に悪いデータはなく、個人所得や個人消費支出が目立って悪かったです。
この結果からマーケットが受ける印象は、以下の通りでしょう。

▶想定通りの結果だった

予想通りだったという印象。そうなると投資家は、現状のポジションを手仕舞う動きにでます。今日は5月末&週末であり、さらに来週にはISM製造業景況指数、雇用統計が控えていて、さらに6/12FOMCも控えます。ドルは買われ過ぎでもあり、ポジション調整する理由がずらり。
これは事前考察でも指摘しています。

▶利下げはまだ遠い…

PCEデフレータは上がらなかったものの、高止まりする傾向が強まっています。PCEコアデフレータ(前年比)は4ヵ月連続で「+2.8%」でした。つまり「FRBが早期利下げする可能性は高まっていない」と解釈できます。
また逆に、インフレ再燃の確率も穏やかになったと見ることもできるでしょう。高まりつつある利上げ論にも牽制球が入ったようです。


❏ データ確認

2021年以降の時系列分析

2023年まで順調にダウントレンドでしたが、ここで巡航飛行へとモード変更されました。つまりファンダメンタル修正がされたわけです。FRBが利下げを躊躇する姿を今後も目にすることになるでしょう。

このデータを見る限り発表後こそドル安ですが、この後はドル買いが再燃するのではないでしょうか?今夜はドル安要因として機能しますが、中期的には逆向きに機能すると想定されます。ドルの調整を待って、再度ドル買いというトレードは可能性があるでしょう。


❏ まとめ

「アメリカのインフレ率は高止まり」というのが主な意見です。しかし、インフレ加熱の恐れも盛り上がってきませんでした。その中でターミナルレートが長期化する可能性が想定されます。

ターミナルレートが続くうちはドルが買われやすいでしょう。とくに対ユーロでは強く推移しそうです。対円は日銀がタカ派に動かなければ、ドル/円が160円へ再アタックしそうな雰囲気です。


記事は以上です
Fundalia financial 

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