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展示人 〜2023年9月の詩〜

展示人

ベルを押すと話しはじめます
「チーン」
「こんにちは。私は数学者です。」

眼差しに晒される覚悟はあるか
毎度変わるべき知識の再生に
多くの金の音が鳴る
「チーン」
もう一度押すと止まります。

「・・・・」
「・・・・・・・・・」
「チーン」

言葉と数字は折り重なり
私、私とあなた、私と誰か、私と自然、私と空
全てをつくろうと試みる

そんな、フラクタル展示に
ベルをずっと鳴らしていたい
「チーン」

著作より

マーケ屋さんにフラペチーノ理論を教えていただいた。わかりやすい比喩だ!
炎上すら使いこなせるようになるのかは不安だが、頑張ろうと思う。

さて、またこのような好奇心マシマシな企画に関われたらいいし、主催していきたいZE!(変なテンション)しかし最近全然数学できていない

以下はこの詩の経緯と説明になります!(説明の部分は、著作に載っているもの原文ですね)

研究者と話すことが好きだ。どんな質問をしても一度は真剣に向き合ってくださる安心感と、奥底の見えない思考に触れられると、自分の小ささを自覚させられるからだ。
 東工大で「東工大の研究者展2023 (C D R展)」という研究者の一般の方への展示の機会に関わらせていただいた。この企画が面白かったのはよくある、サイエンスコミュニケーションや社会貢献活動の一貫のような、研究をわかりやすく発信するというものではなかった。むしろ、普段は日の目を浴びにくい基礎研究を、研究者の熱意やこだわり、研究のG eekな面白さを、安易にわかりやすくせず、丁寧に伝えようとした企画であった。発案者は研究方面担当の副学長であり、自ら全体を統括しておられた。
 私は研究者3名、全く異なる分野の先生を担当させていただいた。研究室まで丁寧にお伺いをし、じっくりお話をお伺いできて幸せであった。研究者ごとに研究の面白さや取り組みは、じっくりとお話を聞けば皆異なっていた。
 特に鉄鋼の研究者とお話をしたときは、一番予備知識があったので、話が盛り上がった。自身が機械材料学で習った際には知らなかったことを知ることができた。一番驚いたのが、金属片の引っ張り試験で、鉄が降伏するまでに、等方一様に伸びるのではなく、バンド状に伸びる点が変化していくことがとても衝撃的であった。展示までに、アーティストによるP Vの撮影やグラフィックレコーディングの作成などで何回もお会いするうちにその人となりや趣味、私生活についてもお伺いすることができた。
 詩は研究者の一人が、C D R展だから展示物になりきらないとと、こだわった仕組みである。非常に形式自体から面白く、参加者にとっても忘れられない体験になったのではないか。これを機に自分でもこのような場を積極的に作っていきたい。

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