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新入社員向け 地域医療実習レポート

ゆう薬局では過去に、新入社員向けに一泊二日で、京都府北部にて地域医療を学ぶフィールドワーク付きの実習を行っていました。
コロナ禍で開催が難しい状況が続いていましたが、3年ぶりにアップデートした内容で実施出来ましたので、その模様を備忘録も兼ねてお伝えします。

研修概要、カリキュラムはこんな感じ!

日程:2023年10月13日(金)~14日(土)
参加者:ゆう薬局新入社員 薬剤師14名
目的:「地域連携のキーパーソンや活動している薬剤師と合うフィールドワークを通じて地域資源を知り、薬局・薬剤師との連携を理解する」

【10月13日カリキュラム】
●福知山、舞鶴、京丹後の3地域に分かれたフィールドワーク
《福知山エリア訪問先》
福知山市社会福祉協議会、地域活動拠点(カフェしおん、新町商店街)、福知山市議会議員2名との面会、ゆう薬局3店舗

《舞鶴エリア訪問先》
子育てサロンほっとハウス、舞鶴市健康づくり課、FLAT+(ゆう薬局カフェ会場)、舞鶴市城北地域包括支援センター、ゆう薬局2店舗

《京丹後エリア》
まちまち案内所、丹後保健所、ケアマネージャー講話、京丹後市社会福祉協議会、roots 京丹後市未来チャレンジ交流センター、弥栄ゆう薬局

※KISSUIEN Stay & Food宿泊、懇親会

【10月14日カリキュラム】
●HATAYA(curry&hostel)見学
●フィールドワークの成果をグループ発表
●兵庫県豊岡市フィールドワーク(豊岡劇場、だいかい文庫)

僕は1日目京丹後のフィールドワーク⇒2日目最後まで同行したので、その様子をレポートします!

レンタカーですが、初めて10人乗りハイエースを運転👍

峰山駅9:56着⇒まちまち案内所
(京丹後フィールドワーク1か所目)

京都府南部の参加者は京都駅7:32発きのさき1号に乗り合わせ、一路京都北部へ!14人の参加者が福知山・舞鶴・京丹後に分かれて各自フィールドワークに。
京丹後グループ5名は峰山駅に9:56到着し、近くの「まちまち案内所」へ。

オリエンテーションで自己紹介&工程確認しつつ、あさやんから「まちまち案内所」の成り立ちと移住定住支援(の枠組みだけじゃない)に関連した取り組み紹介をしてもらいました。
参加者の感想でも「この場所があるからこそ丹後の人達の安心感があるんだろうなぁ…」といった声が!
移住者相談のアポイント直前にも関わらず対応いただいて…本当にありがとうございました🙏🙏🙏

丹後リビングラボと長瀬君

ここで併せて、丹後リビングラボの長瀬くんから丹後地域についての紹介プレゼンテーション。
今回のプランは丹後リビングラボに全面協力頂いて、代表の長瀬くんには運転手もしてもらいながら丸二日帯同してもらい細やかなフォローをしてもらいました!!!
これが無かったら準備含めて成立していませんでした…長瀬くんマジでありがとう🙏🙏🙏

丹後保健所へ
(京丹後フィールドワーク2か所目)

地域課題と取組の包括的なプレゼンでした

続いて、丹後保健所にて、保健師の中澤さんからのお話&意見交換。
丹後地域の人口動態や地域医療に関連する概要、医療介護資源が少ないなかで様々な職種が協力して取り組んできた10年間くらいの積み重ねと今を共有して頂きました。(内容知らなかったのですが、メッチャ僕の写真が出てきたのが恥ずかしかったです 笑)
「丹後地域は人口動態的に日本全体の20年先を先取りしている先進地域」「資源が少ないからこそ、協力すべき人が見えやすく連携しやすい」など日頃僕が感じている事をそのまま言ってもらえたのも印象的でした。中澤さん、ありがとうございましたー!!!

丹後の至宝のひとつ、「あみけん」でランチ

丹波高原豚の炭火焼ランチ💛

我が家が一番外食で選んでいる大好きなお店でお昼ごはん。
丹後に来るなら必須の場所のひとつです!

峰山新町ゆう薬局で、ケアマネージャーさんと意見交換
(京丹後フィールドワーク3か所目)

薬局の一角で座談会👍

10年以上密接に患者さんを介した連携でお世話になっている、おおみや苑在宅介護支援事業所のケアマネージャー3名に来ていただき、対談&意見交換。
「何かあったら、ゆう薬局の薬剤師さんに真っ先に相談してる」「サービス担当者会議でこんな話を一緒にしてる」といった具体的な事例と、連携を積み重ねてきた中で感じた事を共有して頂きました。
意見交換ではケアマネージャーさんとコミュニケーションする上でのポイントや悩んでいる事例に対するアドバイスなど、新入社員の声にも丁寧に対応して頂きました。

後半は現場ブロック長からも事例共有

こちらも忙しいなか来ていただき…本当にありがとうございました🙏🙏🙏

京丹後市社会福祉協議会へ
(京丹後フィールドワーク4か所目)

参加者から「(インプット)盛り沢山ですね…笑」と言われながら、続いて京丹後市社会福祉協議会へ。こちらもメッチャお世話になっている&地域へ出たら必ず出会う土出さんから、社会福祉協議会の役割と活動&ゆう薬局との関係性を共有して頂きました。

紙芝居で社協さんの紹介(これが大好評!!!)

福祉の本質の話から、弥栄ゆう薬局立ち上げ前に社協さん主催オープンミーティングで「どんな薬局があったらいいか」を地域の人達と一緒に考えた裏話まで…充実した時間でした。
土出さん、ありがとうございました!!!

皆であいたんポーズ🥰

弥栄ゆう薬局で先輩薬剤師からお話
(京丹後フィールドワーク6か所目)

続いて、弥栄ゆう薬局の紹介&先輩社員からのレクチャー。
弥栄ゆう薬局は地域と交流できるオープンスペースと広い待合室があり、ゆう薬局初のドライブスルー機能を併設した新コンセプトの店舗です。

足の悪い人を含め田舎の車社会で大好評のドライブスルー
飲食出店や展示など、地域の人達の
「やりたい」を支援しています

管理薬剤師の先輩は、女性ヘルスケアの活動を中心に普段薬局を利用することの少ない若年者層を支援する活動に積極的に取り組んでいます。
ここでは、薬局紹介&地域活動の様子を共有してもらいました👍

アンケートでも、ここの話が刺さった後輩たちも多かった印象です!

roots 京丹後市未来チャレンジ交流センター
(京丹後フィールドワーク6か所目)

京丹後エリアのフィールドワーク最後は、こちらも日頃お世話になっているrootsへ。ここは京丹後市の委託で高校生と地域を繋ぎ、その交流から生まれる様々なチャレンジを支援する素敵な場づくりをされています。

こちらも日頃から様々な連携をさせてもらっていて、先程お伝えした若年者層の支援をおこなったり…探求授業のサポートを一緒にやったり…医療介護に関心のある高校生向けに講座をしたり…僕自身もrootsが、薬局と地域との繋がりの幅を考えるキッカケになっています。
今回はちょうど、薬剤師(僕)と(これまた大好きな友人の)言語聴覚士さんの高校生向け対談があったので、そこにお邪魔して意見交換も共にさせて頂きました。

対談イベントの様子

対談相手の言語聴覚士、笠井幸子さんは難病を患い車椅子で生活されていながらとってもアクティブで素敵な方。料理人の旦那様の運営する「かさい食堂」ではデリソフターを導入し、嚥下障害がある方も健康な方も同じ食事をインクルーシブに楽しめる活動を行っています。
※とにかく、この後の動画を見て頂いたら笠井さんのカッコよさが伝わると思います!!!

意見交換も素敵な時間でした…🥰

rootsの場づくりの魅力&笠井さんのお話に感銘を受けた参加者も本当に多かったです!!!相談員のすずさん&のせさんをはじめrootsの皆さまと笠井さん、本当にありがとうございました🙏🙏🙏

ようやく初日の(本編は)終了!
他エリアを回っていた参加者も丹後で合流し、宿泊はKISSUIEN Stay & Foodで。少しゆっくりした後に、先輩社員も交えて懇親会を行いました。
(写真撮り忘れ…💦)

おまけ(というには贅沢…!)

ここも丹後の至宝のひとつ

宿泊したKISSUIEN Stay & Foodには、整形外科医が開業した日本有数のサウナ施設「ぬかとゆげ」が併設されています。
懇親会後にご厚意で、希望者にサウナ施設全部屋を開設しながらご案内して頂きました!
予約して翌日朝一からサウナを楽しむ参加者や、プライベートで別日に約束している子達も…
案内して頂いたカジさん、本当にありがとうございました🙏🙏🙏

やっと2日目!
ここから全体フィールドワーク&成果共有👍

10人乗りハイエースの真価はここから…ということで、長瀬くん運転のオデッセイと2台で参加者14人一緒に丹後を巡りました。

HATAYA. 美味しく泊まれるスパイスカレー屋さん

朝一は網野町島津に最近オープンしたHATAYA.さんへ。
ここは300年以上の歴史がある機織り工場をリノベーションしたスパイスカレー屋さん&ゲストハウス。
そして、オープン前には何度か弥栄ゆう薬局のオープンペースで出張出店をしてもらっていた間柄なんです。

お洒落なのは勿論ですが、とても居心地が良い空間♪
前日から仕込んだ珈琲を頂きながら、ホッと一息
(あさイチなのに…贅沢!)

オーナーの五井さんから、HATAYA.の成り立ち・コンセプトと移住者から見た丹後の場の魅力&ゆう薬局との関わりの中で思うところをプレゼンして頂きました。

前日夜に少し話しただけなのに
完璧なプレゼンを準備してもらいました…感謝😭

「(地域に対して)ゆう薬局さんの目指すところと私達の目標が本当に近いと感じるし共感します」と言ってもらえて、本当に有難かったです。
参加者の多くが「また来たい!」「次はプライベートで一緒に来よう!」と言ってくれていて、僕も嬉しい気持ちになりました。
準備も含めご対応いただいた五井さんはじめHATAYA.スタッフの皆さま、ありがとうございました🙏🙏🙏

何か、この写真好きなんですよね…
2階席から👍
入り口で一緒にHATAYA.ポーズ

弥栄ゆう薬局で前日フィールドワークの成果共有

前日に課題で課していた、3地域のフィールドワークそれぞれに分かれてレポート&感想共有をしてもらいました。

短い時間でそれぞれのグループ頑張ってまとめ!
真剣!!!
プレゼンする方も聞く方も真剣!!!
短時間でも工夫して資料準備してくるのが素晴らしい!
どのグループも、伝えたい気持ちがわかる良いプレゼンでした👏

それぞれの経験を頑張ってシェアしてもらった後は、先程お伺いしたHATAYA.さんがケータリングでスパイスカレーを提供!
最高に美味しかったです(*^_^*)

お弁当形式で良いかなぁ…と思っていたらケータリング方式…贅沢😭
2種あいがけスパイスカレー🍛
最高でしたね(∩´∀`)∩

10分だけ夕日が浦海岸へ

次の移動先(豊岡)の途中、本当に時間がタイトながら…せっかく丹後に来たからには日本海を見せてあげたいと思い、10分だけ立ち寄りました!

1年目同期の薬剤師たちがブランコへ駆け寄って写真を撮っている様…エモかったです

豊岡劇場&だいかい文庫へ

最後の全体フィールドワークは、兵庫県豊岡市にある社会的処方に関連した場づくりをしている2か所。
7名ずつに分かれて現地見学させて頂きました。

豊岡劇場は昭和3年に芝居小屋としてスタートした歴史ある映画館。何度か閉館を重ねながらも地域の人達の力で再生されて今に至ります。
そして、様々なイベントを行う傍ら、今後はロビーを子供たちが集まる場として開放するような活動も予定されており、単なる映画館でなく地域でコミュニケーションが生まれる場としても注目されています。

劇場を橋本さんにご案内して頂きました🙏

だいかい文庫は総合診療医の守本陽一さんが代表の「一般社団法人ケアと暮らしの編集社」が運営する私設図書館。
地域の人達がお金を出し合って人箱本棚のオーナーとなり自分の本を置き、気に入ったものは2週間借りられるシステムになっているほか、新刊本の販売やカフェ機能もあります。店番をするのも、店長で医師の守本陽一さんや一般社団法人スタッフの他、人箱本棚オーナーさんやインターンで関わるまちの人びと。訪れた人の健康や悩みの相談にも乗る事も多い。地域のつながりやコミュニティーの力で孤独や孤立の問題にアプローチする「社会的処方」の取り組みの場として注目されています。

新人研修で紹介していたのを覚えていた参加者も多く、現地に行けて喜んでいました🥰

これにて全行程終了!
豊岡駅を15時頃に発ち、それぞれ岐路につきました。

参加者の感想がまた素晴らしく、満足度も高かった!

同行している間から感じていましたが、参加者の反応が素晴らしく、薬局が地域と関わる今と未来の姿を考えている様子がありありと伝わってきました。
ここにきてさらにメッチャ長文ですが、参加者の感想を一部カットするのも違うような気がするので、(最低限の必要な校正はしましたが)興味のある方は下記からご確認下さい🙏

まとめ&これから

はじめてこの人数でのフィールドワーク込みの受け入れを経験しましたが、改めて北近畿が地域医療連携に関する高いポテンシャルを持っている事を強く実感できました。
一見すると医療介護と関係ない場所も多いですが、そこから見えるゆう薬局の姿が重要でして…医療の枠を地域に押し付けず、その中で薬局・薬剤師が自然に連携しているからこそ得られている信頼と安心感が地域をよりウェル・ビーイングなものに近づけている様を感じてもらえていたら嬉しいです。

10年以上この地域で活動しながら、“いつか「地域医療を学ぶなら、京都北部を中心にした北近畿」と言われるような場所にしたい”と考えていましたが、(特に薬剤師にとっては)結構いい線いってるんじゃないかなぁ…と思います。
もちろんそれは、今回ご協力いただいた方々は勿論のこと、日頃から地域を支えている友人知人や地元プレイヤーの皆さまのおかげ。
改めて、本当にありがとうございました🙏🙏🙏

10月はこれ以外にも、京都ローカルワークステイで3名の方を受け入れ2泊3日のフィールドワークをコーディネートしました。
今後はこのような活動をよりブラッシュアップして、若手薬剤師や薬学生に広く体験し学ぶ場を提供していきたいと考えています。
多くの医療者が、全国から地元へ学びに来てもらえるようなことになったらいいなぁ…という夢を胸に、明日からも頑張りたいと思います!

(ここまで読んで頂いて、本当にありがとうございました🙏)

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