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ふたりのじかん vol.2

この企画は、パートナー、ふうふの方々の歩みを伺い、「ふうふの在り方」や「自分の、自分たちの幸せ」「結婚の在り方」を考えるきっかけにしてほしいと思っています。
第2回目は、結婚12年目になるごふうふ。
友人のような関係の二人。インタビュー中もよく笑いが起き、お互いによく話し合って、関係を築いていて、お二人の関係性もお二人自身も変化し、成長していっている姿が印象的でした。

結婚年数:12年目
家族構成:ふうふ 子ども3人
御職業
夫さん:団体職員
妻さん:専業主婦

ただの同期からのスタート

ー 出会いのきっかけと結婚への経緯を教えてください。

夫さん:出会いのきっかけは、同じ仕事の導入研修ですね。現場配属前の5日の研修でたまたま席が隣になって。60人くらいが2人1組のテーブルに座っていて、そのとき隣にいたのが妻さんでした。

ー そのとき隣に座った人と結婚するってすごいですね。

夫さん:それはすごいですよね。未だに思います。
それが出会いですね。

仕事的に2年間限定で現場に行く仕事で、配属された2年間は、全く違う場所現場にいて、会うことはありませんでした。

そして任期が終わり、帰国報告会が小グループに分かれてあったんですよね。
グループは違ったけど、そこで連絡先を交換したのが、2年ぶりの再会でした。電話番号を交換するだけで、立ち話すらする時間もなかったと思います。

ー そこから発展するんですね。

夫さん:この時点ではただの同期でしたね。
その後、会う約束をしたものの、電話の操作ミスで連絡先が全部消えちゃって、連絡とれなかったけど、妻さんから連絡がきました。「どうする?」と。

妻さん:それで喫茶店でお茶をしたんだよね

夫さん:そして妻さんは地元に帰り、引き続き僕は東京で仕事して。
その後、しつこく電話しました笑。

妻さん:毎日ね。

夫さん:毎日電話しました(笑)。 別に付き合ってるわけではなかったけど、今日あった出来事とか楽しかったことを一方的に電話してました。

妻さん:永遠とあったことを聞かされてましたね(笑)。

夫さん:そして、言いたいことが終われば「じゃあねー」って電話を切る。

妻さん:この人なんなんだろうと思ってました(笑)。

夫さん:僕からしたら、もちろんアプローチをかけてたので、たまにかけない日もあったり。そんな駆け引きをしてました(笑)。

妻さん:今日電話こないんだみたいな、気にならされてましたね(笑)
「なんなの?」って、気にならされていました。笑

夫さん:気になりますよね?どうしたんだろうって。そして、その次の日は何事もなかったように、今日あった楽しい話をばーっとして、気を引いていました。

初めてのデート

夫さん:そんなのが、2ヶ月ぐらい続きました。
その次妻さんが用事があって、東京に来て、デートしました。江ノ島で。デートでは家族の話をしましたね。

妻さん:家族の話をして、びっくりしたんですよね。お互い4人兄弟の末っ子だったとか。意外な共通点を知れて。

夫さん:それぐらい互いのことをあまり知らなかったんですよね。

ー 2ヶ月電話してたのに(笑)

夫さん:出会ってから、2年半くらいたってたけど、実はお互いのことをあまり知らなかったんですよね。ただお互いいいなとは思っていたけど。
そこで話したとき、僕はもっと色々話したいなと思いました。

妻さん:会って話したからよかったですね。

その後、妻さんは地元に帰り、夫さんは仕事。

妻さん:地元からタイに。1週間くらいいて、帰ってきたときにまた会いました。

夫さん:付き合ったのはそれぐらいのタイミングでした。でも告白とかはせず‥。言わずに仲良くなって色んな話をする中で、深い話もしていき、付き合うことになりましたね。

ー 形式的な告白はなかったけど、関係を築く中で彼氏彼女になっていったんですね。

自分はこの人に相応しいのか

ー そんな関係からどうしてこの人と結婚しようと思ったんですか?

妻さん:あまりきっかけとかはないかも知れないですね。お付き合いしてて、このまま結婚するんだろうなと思いました。

ー 二人で仲を深めていく中で結婚に至ったんですね

夫さん:きっかけをあげるとしたら、東京で仕事をしてたけど、その後アフリカに行くことになり、アフリカに1ヶ月ほど遊びに行きました。その中で色んな大変なことがあったんですが、それをいっしょに過ごして乗り越えたことで、「結婚しても大丈夫、こんな人と結婚したいな」という思いが強くなったかな。
元々良いなと思ってたけど、結婚したいなに変わった部分はありました。

妻さん:ね。

夫さん:あ、僕は結構前からあったからね。

妻さん:あ、そうなの。

夫さん:江ノ島デートする前から、アプローチをかけていたので、気持ちはあって。そのときは結婚を考えてなかったけど、電話したり、会ったりする中で、今まで思ったことのないことを思うようになりました。
それは今までは、「自分の結婚相手ってどんな人かな。どんな人が相応しいかな」って思ってたけど、初めて「自分はこの人に相応しいかな」と思ったんですよね。

なので、もっとふさわしくなりたいなと思いました。
そうあるために、「どうありたいかな、どうすればいいかな」と考えて。

いつもは(相手を)見てたけど、初めて自分を顧みさせられる連続で、「これまでとは違うぞ」と感じました。
自分が選ぶのではなく、自分がどうしたら選ばれるかなと考えましたね。

そして、親の承諾も得たので結婚しちゃえで結婚しました。

妻さん:出会って、3年半ほどですね。

調整期間

ー 結婚して互いの関係性においてターニングポイントを3つほどあげるとしたら、どんな出来事がありましたか?

妻さん:結婚してすぐだろうね。

夫さん:うん。

妻さん:よく喧嘩してたね。

夫さん:そそ。よく喧嘩したね

妻さん:家出もよくしてました笑

妻さん:なんで喧嘩したとかは覚えてないけど、喧嘩して家出したのは覚えてます(笑)
夫さんが仕事から帰ってきて、ゆっくりした時間に話そうとすると(夫は)夜弱いから、話したいけど、話にならなくて。「もういい」となって、家出してました。そしたら(夫は)寝るみたいな(笑)

ー 寝るんですね。(笑)

夫さん:寝ます寝ます。そもそも眠いんですよね。夜はさっさと寝て、朝早く起きるので(笑)
話し合いは夜する妻と、朝4時とかなら大丈夫だよという私が合うわけないですよね(笑)

妻さん:そうそう。それが一つの大きなダウンポイントですかね。

夫さん:調整の期間だもんね
仲悪いわけではないから、遊びに行くし、色んなところ行ったりしてました。買い物は嫌いだから行かなかったけど(笑)

ー 家出したときはどこに行かれたんですか?

妻さん:ただドライブしてました。帰りにコンビニ寄って、アイスとポテチを買って、一人で映画観てましたね(笑)そんな時期が懐かしいですね(笑)

妻さん

妻さんが描いてくれたふうふのモチベーショングラフ

アフリカ勤務

夫さん:次のポイントはアフリカ勤務ですかね。

色々大変でした。仕事も大変、仕事の人間関係も大変、そもそも生活環境が厳しい国だったので、そこに今まで仕事してた妻さんが仕事せずに、駐在妻としていること自体が新しいステージ、それまでなかったことで。大したことやらなかったけど、気は使ってたし、色々ありました。

例えばアパートが決まらず、ホテル住まいが長かったり、決まってもトイレで食器洗ったりしてました。

妻さん:夫さんは仕事が大変だった記憶はあります。私は結構のんびり、ピアノ弾いたりして、ゆったりしてました。日本人の奥様達とのめんどくさい関係はあったなぐらいに記憶してます。
もちろん、環境も大変なんですけどね。自由に外でれないし、強盗いるし。

夫さん:外出れないとか、車は絶対窓閉めて、ロックして。

妻さん:治安が悪かったね。

夫さん:それでも、二人の仲が悪くなることはなかったですね。外部環境が大変でした。それを共に経験することで、二人の仲はより深まったと思ってます。

ー 大変な中でも関係を深めていったんですね。

夫:あの1年は、よく旅行も行きました。色んなところ行ったり、初めて二人で私がしばらく過ごしたポルトガルにも行きましたね。
当時お世話になった人に会ったりして、僕自身のことをもっとよく知ってもらう期間でした。

子どもとふうふ。仕事とふうふ。

妻さん:他の下がったタイミングは、アフリカから帰ってきたタイミングです。結婚して2,3年経っていて「もうそろそろ子ども欲しいよね」と思っていたんですが、中々出来なくて。そこはものすごく下がったポイントでした。

(子どもについて)男の人と女の人が思うことは違いますよね。女の人が子供を産める年齢とかも関係してきますし。そこが中々互いに理解できないことがありました。理解しようとはしてくれてたんですが。
たぶん私の方がプレッシャーは感じていて。そのときは落ちてたと思います。

夫さん:そのとき(私は)仕事イケイケだったので、時を忘れて、仕事しまくりめっちゃ楽しいっていう状態でした。

妻さん:でも、その後子どもできて、私の気持ちは良くなっていったし、「子どもできるから頑張ろう!」でお互い頑張ることもできました。

その後も立て続けに子ども産まれていったから、これも大変でしたね(笑)

普通の話で、やって欲しいけど、やってくれないとか、それは当然のようにあって。それは上がったり下がったり。
それを数年繰り返して、今1番下の子が幼稚園に入ったからすごい落ち着いてきてます。

夫さん:個人的なところで言えば、仕事しまくって体調崩してしまったことがありました。「あなたは鬱です。」とドクターに言われ、出来たことが何も出来ませんでした。結構大変でしたね。
その期間ほんとに(妻さんが私を)ほったらかしにしてくれました。
子どもも一人いたけど、なんかずっとねてて。ふらっと散歩にいったり、完全に自分のペースでやらせてもらってました。自分のことで精一杯で、周りのことは考えられない状況でした。今思うとあれはありがたかったです。

ー そのとき妻さんはどんな心境だったんですか?

妻さん:まさかこの人が鬱になるとは思わなくて。「え、ほんとに?」みたいな感じでした。最初に病院に行って帰ってきたとき、「ドクターに『家事しちゃダメ、子どもの世話もダメ』と言われた」って言ってたから、ほっといた方がいいと思いました。とにかく昼間は子供と外に出て、家の中は静かにしょうとか。でも集中的に気をつけていたのは、2〜3週間のことでした。

夫さん:まだ子供もベビーだったしね。小さかったし。でも、ずっと寝てました。ずーっと。

妻さん:そこは私が頑張るとこでしたね。

夫さん:でも原因が仕事と分かってたので、すぐ転職して、みるみる良くなりました。

妻さん:私もちょっとほっとけば大丈夫と思ってました。

夫さん:夫婦間の危機ではないけど、家族としてはちょっと大変な時期を過ごしたし、その原因を僕は作ったなと思ってます。

妻さん:夫婦間の危機は、子育ての話もそんな喧嘩しないし、私の場合は、お姑さんが出てきたときですね。(笑)夫とは話せばわかるので。

夫さん:そうだね。ものが飛ぶ喧嘩もしないし、殴り合いもしないし。

ご先祖様

妻さん:振り返って考えると大変なときにご先祖様の助けがあったなと感じてます。

夫さん:あやしいね(笑)

ー 具体的にいうと?

妻さん:振り返ってみると、結婚前も後もご先祖さまに目を向けたときに助けられたような印象があります。
結婚報告で初めて家に行ったとき、お姑さんが、系図を見せてくれて、「ここにいる人たちがいなかったら、夫はここにいないんだよ」、「自分の先祖も調べた方がいいよ」と言ってくれて、素直に従って両親の実家の先祖を調べたりして、助けられました。色んな奇跡があったように感じています。

ーご先祖様に目を向けたとき、いいことあったんですね

妻さん:そう思います。ご先祖様パワーは、夫も言ってたよね

夫さん:あー、お付き合いする前ね。
電話をするときベラベラ喋ってたけど、結構確信持って、自分の中で「これは言わない、これは言う」というのがあったんですよね。

ー どんな判断だったんですか?

夫さん:僕が何を伝えたいかも当然だけど、「彼女は今何が必要かな、自分が助け手となりたいな」という思いがすごくありました。特に妻さんが疲れてた時期だったので。話を傾聴することで、慰める、寄り添う方法がありますが、(私が)取ったのは毎日電話すること自体が寄り添いで、中身は自分の楽しいことをいっぱい伝えると。そうすると「なんだこの人、なんか楽しいことばっかいって」と思われたとしても、「人生は楽しい、楽しんでる人もいるよ」っていう寄り添いでいいと自分の中で結構確信してました。

ー いいですね、妻さんはどう受け取ってたんですか

妻さん:うーん。元気になってましたね。その前にアフリカで仕事してて、心身疲れてちゃって。地元帰ってきて、もう何も出来ない何もしたくないというモードでした。
いつも元気に「こういうことあったんだよねー」という話を聞いて、「楽しそうだなー。刺激になるなー。」と思って、「人生悪くないかもな」っていう気持ちにさせられたから、すごくよかったです。

ー 意図通りに伝わったんですね。

妻さん:そのあと、インドにヨガ修行にいくか、タイに瞑想に行くかっていう選択で「タイに瞑想だ」と思って行きました。それぐらい疲れてました。

ただ「この人といると元気になるな。楽しいな」と思いましたね。

ー 素敵なエピソードですね

夫さん:一歩間違えると危険なエピソードだけどね(笑)
当時は互いを全然知らなかったので、それだけアプローチするって、不安になるし、勇気いるけど、そのときは大丈夫っていう確信があって怖くありませんでした。

妻さん:タイに行ったときも、不思議な夢を見て、おじいちゃんが出てきたんですね。なんの言葉も発さずに。すごい強いメッセージを送ってきて。私が物心ついたときはボケてて、寝たきりで、話したことなかったし。ボケたおじいちゃんというイメージしかありませんでした。
ただその夢の中の印象がすごく強くて、目覚めたとき、そこにいたんじゃないかと思うくらい。
そのおじいちゃんのおかげで自分の家族にやらないといけないことがわかりました。当時、両親が離婚して、10年くらい経っていて、父親が一人実家にゴミ屋敷みたいなところに住んでました。「そこを片付けて、父のところにいないといけない」というメッセージを感じて、行くことができました。
その後ずっと、グラフが上がったり、下がったりしたときにやっぱりおじいちゃんが出てきました。助けてくれているという感覚がずっとありました。

ー 面白いですね

夫さん:あとから振り返ると分かる話しですけどね。

妻さん:そそ。その時々はわからなかったんですよね。

ー そのときは、わからないけど、前もって何かしらのメッセージを伝えてるんですね。

ー おじいちゃんが出てきた時の共通点とかありましたか?

妻さん:慰めというより、「ここにいるよ、忘れてんじゃないよ。やるべきことがあるよ」と。こちらの状況がどうあれ、「やるべきことあるよ。まだやること終わってないよ」ということを発してたんだと思います。

ふたりのコミュニケーション

ー やるべきことに集中することで、他の問題が小さくなる。

夫さん:そういうのは夫婦でよく話すし、じゃあ一緒にやってみようといって一緒に取り組むのはすごく夫婦関係において助けになりました
もしそれをそれが一人でやって、もう一人の理解がなかったら破綻しちゃいますし、パートナーは、すごい不安になりますよね。「ここに行きたい」「ここに向かいたい」を共有してやってくのは結構色んなとこであります。たまに説明できないけどやろうというのもありますけどね。

ー そのようなコミュニケーションは定期的に時間を取るのか、思ったときに伝えるとか、コミュニケーションの仕方はありますか?

夫さん:決まった曜日の決まった時間あらかじめ決めてません。唯一決めてたとすれば、結婚記念日にホテルに贅沢しに行こうと決めてたけど、結局できてないね(笑)。それぐらい決めたところでやれないしできないので、自然な流れに任せてます
子どもが小さいときは、そっちでいっぱいいっぱい。中々、(話し合う時間を)決めることが出来ませんでした。でも、お互いの問題意識が高まってきたなっていうときは、夜遅くなってでもずっと喋り続けてます。夜中何時になっても。

妻さん:それはあるね

ー 納得するまで話し合うんですか?

夫さん:思ってることは伝えてます。
違っててもいいし、そこは一緒じゃなくていいと思ってます。
妻さんが何を考えて何を思ってるか知ってるし、僕がどうしたいかを知ってもらってれば、そこから何をするかとは別問題だと思ってます。
考えや思いが一緒じゃなきゃハッピーじゃないとは全然思ってません。極端な話、それぞれが違うことやってても別にいいんです。一緒にやるときは一緒にやるし。
特に子どもが3人もいると必ずしもやりたいことをやりたいときにやれるわけじゃないので。でも何を思って何をやってるのかっていうのはなんとなく分かってると思います。

妻さん:わかってるから互いに自由に動けるというのはありますね。

ー 想いは共有してるんですね

夫さん:共感はしてなくてもね。(笑)
共感とかそこに載っからなくても知ってる。
だから急に僕が何かしても、理由をなんとなくわかってるから不安にならないんですよね。

どうしようもないときは、妻さんは急に銭湯に行くんですよね。どうしようもなくて。サウナでめっちゃ汗かいてスッキリして帰ってきますね。

妻さん:それ(行くこと)をわかってるからさせてくれる。「いいよ」って。映画とかもそう。

夫さん:そそ。
妻さん:7回同じ映画ね(笑)
夫さん:子どもも小さいのにさ、「行ってきな」って。

ー その辺は信頼関係が鍵になんだろうなと感じました。
自分が好きなことすると家庭がうまく回らないと感じる人多いのかなと思っていて、納得してもらわないと動けないと。
そのあたりの夫婦間の納得の仕方、信頼の仕方で心がけてることとかありますか?

夫さん:結果を見れば一目瞭然で、例えば家の中がめっちゃ大変だとしても、それを置いて一人でリフレッシュした方が、自分にとっても、家族にとってもいいんですよね。
そもそも子育て中、7年くらいずっとやりたいことがやれない状況が続いてたわけなので。二人もその間中、「今は大変だけど、こうなったらこれやるぞ、これやりたいな」と。それも一緒にじゃなくて、妻さんは妻さんで僕は僕でこんなんやりたいというのを今は耐えてるんだと話してたから、実際にやり出してもびっくりしませんでしたね。僕は納得するしないとかはあまり関係ないですね。

妻さん:私は納得というより、状況を見て、どっちかが踏ん張ってどっちかが休まないとやってけないと思ってます。だから、彼の仕事とか色んな状況を見ながら、踏ん張らないといけないときは踏ん張るし、空いたと思ったら「ごめん、私行くね」と状況を見ながらやるようにしてました。それも(夫は)わかってる。だから「いいよ行ってきな」と気持ちよく言えるんだろうし。

ー 結構詳細に自分のことを話してるんですね。

夫さん:何かに対して二人で話すより、今のことを話したりみてたり、気遣ったりはけっこうありますね。平時のコミュニケーションが多いと思います。結婚当初は大事な話をするのが苦手で、結構逃げてましたね。

妻さん:あー。なんか寝てたりね笑

夫さん:寝るのは別や(笑)
考えてもわかんないようなものに時間をかけて取り組むというのに自信がなかったのか、めんどくさかったていうのはあったと思います。

妻さん:段々私の話をちゃんと聞くようになっていきました。

ー そこにはどんな変化があったんですか?

夫さん:やっぱり妻の言うようにやってればいいんだというのが分かってきました。

言ってることもそうですけど、なぜそう言ってるのかということを繰り返し繰り返し、注意喚起をされることで、「あー。そういうことか」と。あまり言ってることが当初分かってなかったんですね。
何を言ってるか聞こえてるけど、それが何を意味するのか、何のためなのかていうとこところとか、全然気にもしてないところがあって。それがわかってきたときに、「あ、自分のためを思ってるし、家族のためを思ってる」ということをよく分かり始めました。その辺から「あ、こういうことか」と。それまで経験がなかったんですよね。自分で決めれたし、自分のペースでいってたし。最近そういうの言われないもんね。

妻さん:何言ってたっけ?笑

夫さん:息子としての振る舞い方と夫としての振る舞い方とか。その辺分かってない部分がありました。「責任感をもっと持ちなさいよ」とか、「独り身じゃないよ」とか。育った家庭の息子という立場だけじゃなくて、今は妻がいて子どももいる中で、どこに重きを置くとか。何をする、何を言う、何をしないとかにもっともっと注意を払うということは訓練いただきました。

ー なるほど。妻さんの支えもあり、成長していったんですね。

夫さん:諦めなかったんですよね。言ってもしょうがないと思ったことは多々あっただろうけど、それでも言い続けたし、やり続けたし。

妻さん:でもそこは、私はやるだけやったからね。

夫さん:そうね。文句言えないですね。言う通りってわかるしね

ー 実際行動で示してるんですね。

夫さん

夫さんが描いてくれたふうふのモチベーショングラフ

スカパー事件

夫さん:その具体例として、落ちたポイント思い出しました。
私サッカーが大好きで当時jリーグはスカパーでしかやってなかったんですね。
好きなことはお互い好きなことやるということを子育て期間中にやってしまい、それで土曜日私は何もしなくなりました。なぜならサッカーを観ないといけないから。(笑)
平日も試合はしてないけど、なんだかんだ前節の振り返りとか今節の注目カードとかやってるから観ないといけなくて。自分の好きなことと、小さい子どもがいる家庭での振る舞いの線引きを見誤ったときがあって。
それはやめろと言われました。(笑)

妻さん:流石に土曜家にいるのに、午後6時7時とか子どものごはんとかお風呂のときにTVの前に一人張り付いてて。一人で二人の子供を入れてる自分を振り返ったときに、「なんなのこれ⁉︎」と思いました。
それは流石に私も「契約切ってください」と伝えましたね。

ー そのとき妻さんはどう思ってたんですか?

妻さん:一応ちょっと我慢します。でも「これはあんまりだろ」っていうのは言いますね。それでわからない人じゃないから。「スカパー観たいという気持ちもわかるんだよ。わかるけど、今はその時じゃないよ」と。
それぐらいからじゃない?もうちょっと子育てしないとなと思ったの。

夫さん:そうね。

やるべきことをしてから話し合う

妻さん:あとは3人目生まれてからはほんとに手回らないから自分が率先してやらないとと思ってやってくれたと思います。それはすごく感じたし。で、そうやって頑張ってくれるから、ご褒美じゃないけど、ね。
耐えるときは耐えないとなってなるし、それはいい関係だなって思います。

夫さん:やる前から文句を言わず、(妻は)先に家事をやってから話に入ります。「あなたもやってよ」とは言わない。「私はこれをやったわよ、あなたがサッカー観てる間にね、ふふふ。」みたいな笑
そういうアプローチですね。
まずはやるべきことはやって、「ちょっとちょっと」と話すっていう感じですね。

ー そうなんですね

夫さん:だから、物事は滞らないんですよね。やるべきことはやってるから。

妻さん:わたしはやること終わってるからあとはよろしくねって。

夫さん:(だから)やらざるを得ないんすね

夫さん:そういう意味で妻さんは賢いし、本質は見逃さないと思っています。
物事進まないのに、あれやってこれやって「どっちがやるんだ〜」っていうのはすごいロスだし、結局そこに問題はどんどん積もっていくけど、とにかく問題は解決した後に、「結局あれってどういう風にやったほうがよかった?」とか、「私がどこまでやったほうがスムーズだった」とかのが多いですね。
お互いさまなのかもしれません。まず気づいたらガガガっとやって、あとで「ちょっとあれ結構きつかったよ」とか。うちの夫婦はそんなアプローチですね。

ー まずは進めるのが先なんですね。そして振り返って話す。

妻:最近はもう振り返りも減ったね。

夫さん:最近はもうなんとなくいい感じになってきてます。

妻さん:お互い譲歩しあって。

ー ちょっと変わってきてるんですね。

妻さん:ある意味余裕が出てきたとこだよね。

まずは自立から

ー これからのふうふの夢はありますか?

夫さん:ふうふとしてこんなことしていきたいねって聞かれてもね、パッと思い浮かばないね。

妻さん:あ、そう?

夫さん:妻さん答えて

妻さん:え、話してなかったっけ?でも夢についてはよく語るよ。

夫さん:ふうふのでしょ?

妻さん:あ、ふうふか。

夫さん:家族のじゃなくてね。

妻さん:早く自立させて、二人で楽しいことしようよって話をします。それが何なのかは、まだわからないですけど。そういうとこかな。

夫さん:それはよく話すね。子育てに置き換えるととにかく早く自立させる。っていつのはこだわってますね。

例えば、公園で子どもが転んだとして。転んだら普通起き上がらせますよね?うちは起き上がるところまでをほったらかしてます。起き上がってこっちきたら「あ、大変だったね」って言いますけど(笑) 転けてもあんまり、手は出さしませんね。

3人目なんかは、転けてもこっち来ずそのまま遊び続けるので。
「あ、これでいいんだ」となってます。
一つの例えだけど、そういうことはありますね。

大変だったら、ちゃんと自分で大変だったと伝えに来い、
自分のできることをちゃんとやりなさいよ
」と。
それは全て早く自立してもらって、自分たちのやりたいことをやるためにしてます。

妻さん:そして色々自分たちのやりたいことをやると。

ー いいですね。

ー 家族それぞれが自立してるんだなって感じました。

夫さん:やっぱり自分の子は自分の子だけど、自分の子じゃないとわかってるので、この子がちゃんと将来行くべきところにいけるように、できることはやるけど、できないこともありますよね。

ふうふは一番仲良い友達

ー ふうふってどんな存在ですか?

妻さん:あれだね、1番仲良い友達

夫さん:うんうん。

妻さん:だから、いつまでもずーっと喋っていられるようなそんな存在です。
話題もね、あっちで話したと思えば今度はこっちみたいな。くだらない夢の話もそうだし。真面目な話もそう。南の島に住みたいわーとか。ポルシェ乗りたいわーとか。

夫さん:スーモでしらべたらこんなとこにこんないい家があるーとかね。

ー なんでも話すんですね。ほんとに友人みたいな関係ですね。

夫さん:そうそう。で、家事しなきゃとか仕事しなきゃとか、子どもが泣いてるわとかね。そんな感じですね。いいね、友達っていうの。

妻さん:そう言ってたよ。(笑)遠い昔だけど。

ー そこは共通した認識があるからこその関係なんだなと思いました。
そうやって信頼関係を築いてるんだなって感じましたがいかがでしょう。

夫さん:そうですね。嬉しいこととかあったら真っ先に伝えたいしね。聞いて欲しい、伝えたいなーって思いますね。

妻さん:ちょっとこれ言いづらいって思うことも、恐れないで言えるというか、受け止めてくれるって思いますし。

夫さん:でも未だにお互い色んな発見はありますね。自分のことも、パートナーのことも。それはそれで楽しいですね。

妻さん:変わるしね。

夫さん:変わる変わる。体も考え方も健康状態も変わるしね

妻さん:最近おっさん、おばちゃんになったよねーとかさ、体がゆうこと聞かないよねーとか感じてます。

夫さん:4ヶ月前からやっと白髪が見えるようになったり。

妻さん:そんなことでも、変わることは恐れてないですね。

ー ふうふ観を聞いてると最初からの関係が続いて深まってるんだなと思いました。本日は長い間ありがとうございました!


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