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「SMASH WEEKLY」 競技スマブラまとめ8/27–9/2

「SMASH WEEKLY」は大乱闘スマッシュブラザーズSP(以下スマブラSP)の競技シーンについて、fun2smashが直近1週間で起きたことをまとめ、毎週土or日に更新するプロジェクトです。

大会結果を多く含みますのでネタバレにはご注意ください。

この記事では8/27–9/2の出来事をまとめています。
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📢今週(8/27–9/2)のニュース

🇫🇷628名規模「ULTIMATE WANTED 4」が開催される。
優勝はザクレイ選手!約8ヶ月ぶりの大型大会で最高の結果。
準優勝はしゅーとん選手。3位てぃー選手。

「ULTIMATE WANTED 4」は8/25–28にフランスのクレテイユで開催された628名規模のSWTではPLATINUMに指定された大会です。
今大会は地元フランス最強プレイヤーのGlutonny選手(ワリオ)をWANTED(指名手配)とし、彼に勝った選手が賞品が与えられるといった趣旨で開催されました。
他にも格闘コマンドファイターのみでトーナメントを戦うサブイベント「Shoto War」が開催されるなど全体的にイベント色の強い大会でした。


大会はRiddles選手(テリー/カズヤ)など多くの強豪選手も招待されており、その内日本人選手も5人招待されました。

100名以上規模の大会に約8ヶ月ぶりの参加となったザクレイ選手(ジョー
カー/ロボット等)
・昨年フランスの大会で優勝したてぃー選手(パックマン/カズヤ)・「Shoto War」を優勝したあしも選手(リュウ)をはじめ、しゅーとん選手(ピクミン&オリマー/ホムラヒカリ)takera選手(ケン)が参加しました。


その中で優勝したのはザクレイ選手でした!
今年3月からスマブラSPでの活動を3ヶ月近く休止していたザクレイ選手にとって、今大会は初のPLATINUM大会参加でしたが、終始全くブランクを感じさせないパフォーマンスをみせました。
これでザクレイ選手は日本で4人目のPLATINUM優勝選手となりました。


ザクレイ選手は第1シードのGlutonny選手が体調不良で途中欠場したこともあり順調に勝ちを重ねていき、勝者側のまま決勝に進出しました。

しかし決勝でザクレイ選手にとって優勝の大きな壁となったのが、決勝であたったしゅーとん選手でした。

ザクレイ選手は勝者側決勝でもしゅーとん選手と対戦しており、その際は3-0のストレートで勝利していました。しゅーとん選手が使用するホムラヒカリ/ピクミン&オリマー/スティーブの3ファイターに対して、ザクレイ選手のジョーカーが的確なプレーで完封した試合内容でした。

再び決勝でザクレイ選手と対戦することになったしゅーとん選手は、長らくメインファイターのピクミン&オリマー1本でザクレイ選手に挑みました。

ザクレイ選手が崖展開の維持と復帰阻止で優位に進めていくのに対して、しゅーとん選手はピクミン投げなどで火力をとりつつ相手が近づいてきたところに的確に技を置くことで対抗し、五分の展開が続きました。

フルセットになったところでしゅーとん選手のピクミン&オリマーの下スマッシュ攻撃が機能し、ザクレイ選手は敗者側に落とされリセットとなりました。
しゅーとん選手が100名以上参加大会でザクレイ選手に1セット奪うのは2019年12月のスマバトSP以来です。

リセット後もお互い全く譲らず、再びフルセットの拮抗した戦いとなりました。
しかしザクレイ選手は徐々にダッシュ攻撃・掴みを増やし始め、その積極性がしゅーとん選手に圧をかけていっていました。

そして勝った方が優勝の最終戦でザクレイ選手の積極性が活き、2ストック目52%のピクミン&オリマーを空中下攻撃の早期撃墜メテオを決めました。大事な試合でリードを作ったザクレイ選手がそのまま試合を優位に進め、そのまま見事に優勝を飾りました。


また今大会で活躍が目立ったのがてぃー選手のカズヤの活躍でした。
まずはサブイベントの「Shoto War」ではカズヤを使用し準決勝まで勝ち進むと、トーナメントでも相手を破壊し続けていきます。

その中でも敗者側準決勝のRiddles選手とのカズヤミラーは注目のカードとなりました。圧倒的な壊し合いになったこのカードは、1試合平均1分40秒でてぃー選手が3-1で勝利しました。短い試合の中でもてぃー選手はコンボ精度の高さや要所要所のうまさをみせ、カズヤミラーへの自信を感じさせる試合内容でした。


今大会は他にもあしも選手安定の勝者側TOP8進出や、takera選手の敗者側からの9連勝など、日本人選手全員に見せ場がありました。
華々しく復活の優勝を飾ったザクレイ選手を中心に、日本の競技スマブラがますます強くなっていくことを感じさせるような大会となりました。

fun2smashによるファンアート。


🇯🇵470名規模大会「マエスマTOP #9」が開催される。
優勝はあcola選手。準優勝はシラユキ選手。

「マエスマTOP #9」は8/27にホテルフクラシア大阪ベイで開催された470名参加大会です。

「#7」でも会場となったホテルフクラシア大阪ベイ。
📸うってぃー氏(以降全て同氏による撮影)

2週間前のスマバトSPで優勝したあcola選手(スティーブ/カズヤ)をはじめ、篝火#8で優勝したミーヤー選手(Mr.ゲーム&ウォッチ)、Double Down 2022で優勝したプロトバナム選手(ルキナ/ミェンミェン)、前回大会「#8」準優勝のへろー選手(クッパ)KEN選手(セフィロス/ソニック)など多くの強豪選手が参加しました。


優勝してピースをするあcola選手。

そんな中優勝したのはあcola選手でした!
あcola選手はマエスマTOPに「#7」から引き続きの2度目の参加で、ともに優勝で見事連覇を成し遂げました。


今大会はTOP16までが2本先取ということで、様々なところで波乱が起こりました。特にミーヤー選手が、勝者側予選でましゃ選手(ウルフ)に敗れたことは大きな衝撃となりました。ましゃ選手は最終的に7位となり、100名以上参加大会で過去もっとも高い成績となりました。


勝利後の喜びを全身で表現するつむすと選手。

そんなましゃ選手を倒したつむすと選手(ドクターマリオ/射撃Mii等)の3位も波乱の1つでした。つむすと選手は第20回スマバトSPで優勝するなど確かな実力をもっているものの、今大会のシード順位は39位で下馬評は決して高くはありませんでした。
しかし今大会、つむすと選手のドクターマリオが対戦相手を病院送りにしていく様は、つむすと選手の実力の高さを改めて証明する活躍でした。


また今大会注目だったのが、大会初対戦となるあcola選手とプロトバナム選手の勝者側準決勝でした。
あcola選手のメインファイターのスティーブに対して、プロトバナム選手は対策に自信をみせており、正式な大会ではないもののプロトバナム選手とあcola選手が10本先取企画をした際はプロトバナム選手が勝利していました。

しかし今大会ではあcola選手が3-1で勝利し、プロトバナム選手にリベンジを果たしました。あcola選手は、10本先取企画で苦労したプロトバナム選手のルキナの上Bドルフィンスラッシュ暴れや早い攻めに対して、テンポを変えたり技の選択を散らすことによって対応していました。
攻略される側の印象が強いスティーブですが、スティーブを使う選手が対策し返すことでまた強くなることをあcola選手が証明しました。


マエスマTOP #9の決勝での会場の様子。

そして決勝であcola選手はシラユキ選手(インクリング)と対戦することなりました。
シラユキ選手は大会であcola選手に勝利したことがある数少ない選手の1人で、今大会は敗者側でプロトバナム選手をストレートで倒したへろー選手を勝者側と敗者側両方で倒すなどイカした活躍で決勝に進みました。

決勝前にマエスマTOP主催のまえだくんからインタビューをうけるシラユキ選手。

決勝で最初の2試合をあcola選手がスティーブで連勝して王手をかけました。あcola選手のスティーブはダメージレースでは若干優位をとられるものの、ダイヤを獲得してからの撃墜勝負の強さでシラユキ選手を上回り勝利していました。

王手をかけられたシラユキ選手はあえて終点を残し、あcola選手のカズヤと戦うことを選択しました。しかしあcola選手のカズヤが開始7秒で最高の撃墜を決めると、そのまま一気に流れを掴み優勝を飾りました。

優勝後、カズヤの勝利リザルト画面を彷彿とするポーズを決めるあcola選手。


あcola選手は参加した大会のほとんどで優勝していますが、実は7月のカミスマ#13以降の大会では必ず敗者側に落ちていました。

しかし今大会では勝者側のまま王手をかけられることもない文句なしの完全優勝でした。次回、PLATINUM大会となるマエスマTOP #10での優勝候補の筆頭があcola選手であることは間違いないでしょう。



🇺🇸446名規模大会「Shine 2022」が開催される。
優勝はCosmos選手。準優勝はLight選手

「Shine 2022」は日本時間の8/27–29にアメリカのマサチューセッツ州で開催された446名規模大会です。今大会はアメリカの強豪選手の多くが参加しました。

その中で優勝したのはCosmos選手(ホムラヒカリ)でした!
Cosmos選手は今年2月末に開催された「Glitch: Infinite」以来の約6ヶ月ぶりの大型大会の優勝となり、この結果により「Ultimate Summit 5」に参加することが決定しました。

決勝で、Cosmos選手は、現在アメリカ人選手で最も安定した活躍を見せているLight選手(フォックス)と対戦しました。彼が使用するフォックスの直線的な復帰に対し、Cosmos選手はルートとタイミングを完全に読んでヒカリの横スマッシュやホムラの空中下攻撃をあて早期撃墜を決めたことが功を奏し、3-1で勝者側のまま優勝を飾りました。

他にもZomba選手(ロボット)は先週開催された「Rise 'N Grind」同様3位になり、Tweek選手(ディディー等)はかつてのメインファイターのポケモントレーナーやワリオを使用して4位になるなど、アメリカの勢力図にも変化が起きてきているようです。



✒️招待制大会に様々な選手が招待されることが発表される。

今週は2つの招待制大会で様々な選手が招待されたのでそちらを紹介します。

まずは6月末に一時休止を宣言していたSparg0選手(クラウド)が、日本時間9/16–19に開催される「Ultimate Summit 5」に参加することが発表されました。Sparg0選手は宣言後もローカル大会などには参加していましたが、メジャー大会に出場するのは3ヶ月ぶりとなります。

この大会はMkLeo選手(ホムラヒカリ等)をはじめとする多くの強豪選手の参加が招待や一般の投票によって決められており、日本からはあcola選手とプロトバナム選手が参加する予定です。


2つ目の招待制大会は、現地時間10/22–24にラスベガスでスマブラDXプレイヤーのLudwig選手によって開催される大会「Ludwig Smash Invitational」です。こちらもMkLeo選手をはじめとした世界の強豪選手24名が招待されていて、加えて最終予選で勝ち上がった8名の選手の計32名が参加する予定です。

日本人選手では「WANTED 4」で準優勝だったしゅーとん選手をはじめ、KEN選手あしも選手が参加することを表明しています。他の日本人選手も招待されているそうですが9/2現在はこの3名で確定しています。



❗️トピックス

スマブラのクリエイターにフォーカスした
「スマブラで作るヒト」を更新しました。

競技スマブラを支えるクリエイターに、どのような想いで制作したかなどを伺う「スマブラで作るヒト」をはじめました。
SMASH WEEKLYと違い不定期更新の予定ですが、1–2ヶ月に1度更新できるといいなと考えています。

Ver 1.1.0とVer 1.2.0では7月末にBraceBracketというWEBベースのスコアボードツールを作成されたデザイナーのKurotei氏に話を伺いました。



💥今週の名撃墜

<ULTIMATE WANTED 4>てぃー選手(vs Riddles選手)


<ULTIMATE WANTED 4>ザクレイ選手(vs Sisqui選手)


⏳過去の名場面(8/27-9/2)

Ultimate Summit 3(2021/8/26-8/29)

「Ultimate Summit 3」はロサンゼルスで開催された招待制大会です。COVID-19の影響で多くの大会が中断となっていた中、ソラ以外の「ファイターパス Vol. 2」のファイターが参戦後初めて開催されたアメリカのメジャー大会ということで注目を集めました。

そんな中優勝したのはTweek選手でした!メインファイターをディディーコングに変更して初のメジャー大会の優勝でした。日本人選手はザクレイ選手とKEN選手が参加し、ザクレイ選手が5位となりました。


🌎日本人選手のSWTポイントランキング
(9月2日現在)

「WANTED 4」の活躍により順位変動が起きました。準優勝のしゅーとん選手が国内1位となり、ついでてぃー選手が2位・あしも選手が4位となりました。また優勝したザクレイ選手は全体27位にあがり、SWTC出場の可能性を高めました。



私は普段スマブラ観戦にまつわることで、Twitterに画像を投稿したり、noteに記事を書いたりしております。自己紹介記事を投稿しているので興味がある方はこちらも是非ご覧ください。



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