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Jクラブ決算続々(後編)

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今治:J3にいながら、自前スタジアムを持っていてすごいですね。それも2つめ。オープニングに行ったら最高でした。地域の後押しもさることながら、岡田さんはハードの重要性を痛いほどわかっているんでしょうね。人生をかけてやっている。事業規模はレノファとほぼ同じで、昨年1.3億円伸ばしています。

栃木:J2下位でありながら、しっかり6,000万円伸ばして10億円台に乗せています。スタジアムは専スタから陸スタになったものの、25,000人収容の真新しいカンスタは着実にファンを獲得していくでしょう。バスケや自転車など、人気スポーツがあるなかでサッカー熱も高まっていくと思われます。

水戸:8億円から10億円へ、2億円の増収。関東の地の利もありますが、若い選手を育てて移籍金を得るのが上手いなという印象。順位も概ね上位で、着実にチーム力を積み上げていっているのがわかります。活動量の多くサポーターに愛されている小島社長にも注目しています。

北九州:レノファとは関門海峡を挟んだ関係。集客のためにも、早く関門ダービーの再開を願っています。事業規模はほぼ同じですが、J3下位が響いたのか、7,000万円の減収。側で見てても最高の専用スタジアムがうらやましいので、J2リーグでプレーさせてもらえる日を楽しみにしています。

熊本:ダークホースから一気に昇格の本命に躍り出たクラブですね。5.5億円でJ2の4位。プレーオフで昇格まで本当にあと一歩まで迫った熱狂は、単年で4.3億円の増収、実に180%の成長率です。選手が多く引き抜かれましたが、プレーモデルは健在で、県をあげた育成システムも確立できている印象。これからも要注目です。

岐阜:鳴物入りで有名選手を集めてJ3の優勝候補と騒がれましたが、結果はなんと14位。1.3億円の増収も、破格の補強で1.3億円の赤字に。やはり予算を度外視した編成は、そんなにうまくいかないのかなという印象です。バクチが過ぎるというか、後に続かないのかなと。このあたり、順次解明していこうと考えています。

金沢:J2の14位で1億円の増収。低予算でコストパフォーマンスの高いチームをつくりあげる秘訣をしりたいところですが、インターン希望は断られました。来年からはとうとう新しい専用スタジアム。クラブ経営も健全そのもので、ファンが増えないわけがない。これからも苦手チームであり続けそうな気がします。

秋田:J2の12位で7,500万円の増収。以前は縦に速いサッカーと思われていましたが、J2での年数を経て、いろいろな攻撃パターンを増やしていっている印象。スタジアムの立地は中心地にあり、公共施設の脇を臨時駐車場にしてもらえるなど、地域の後押しも素晴らしい。負けにくいチーム作りで、今後いつまで相性がいいと言えるでしょうか。

愛媛:J3で伊予ダービーを戦う魅力か、全試合テレビ放送が始まったのはうらやましいところ。J3継続で、5,800万円の減収は今後も苦しい運営が続くだろう。現在 J3の6位と好調なので、このまま上がってもらって、最も近いオレンジダービーを再び戦いたいものです。

群馬:昨年はJ2の20位で降格ラインギリギリでしたが、体制もとくに変わっていないのに、現在J2の7位。注意すべき存在です。8,000万円増収を果たしたものの、4,300万円の赤字。残留争いは、何かと臨時費用がかかるもの。科学的統計的に理解し、効率よく費用をかけていかなくてはなりません。

鳥取:J3の13位で1億円の増収は健闘なのでは。成長率130%です。今年からJ3からJFLへの降格、つまりJリーグ退会が始まりますので、いよいよのんびりしてはいられないということでしょう。J3最後の試合を戦った思い出の相手、中国地方の仲間としてもJ2で一緒に戦えることを楽しみにしています。

富山:昨年はJ3の6位。売上は横ばいで、1.5億円の赤字。昇格を狙っていたものの、そんなに悪くない成績で監督を変えたのは意外でしたが、やはりコストに跳ね返りましたね。ただ、こだわりの甲斐あって今年はさらに良いJ3の2位なので、このまま走り切れるのか注目したいところです。

以上、他人が無責任にコメントを書いてしまいましたが、学んだ成果をレノファに活かしてサッカー界に還元できたらと思います。

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