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199 まるみとあたたかさ

「まるみ」を感じると、やわらかなあたたかさが胸に広がる。

たとえば、しっかりと酸味のあるトマトをコトコトと煮て、味見をすると酸味がやわらいでコクのある味になっていたとき。

酸っぱさがまるくなった、と思う。

たとえば、誰かの言葉にショックを受けてさみしさがにじむ怒りを感じても、その思いを外に吐き出すことなく自分だけで上手に気持ちを切り替えられたとき。

まるみのある強さが少しは身についたかも、と思う。

または、冬の厳しい寒さの中に午後の陽がさしたとき。
冷たい空気がまぁるくゆるむ。

あるいは、「〇〇でなければならない」と頑固な考えをもつ父が
「それもええね」と言ったとき。
時の流れが優しく人の心も変えていく。

「まんまる」ではなくて「まるみ」。
少しずつ角がとれていく感じ。
それを感じられると、じわじわと心があたたまる。

2022年もあと少し。
大変なことばかりあったような気がするけれど、カレンダーを1月からめくってみると明るい日や名前のない記念日も確かに存在する。

この一年にも嬉しいこと、悲しいこと、たくさん笑った時、たくさん泣いた日、静かな怒り、にぎやかな忙しさ…さまざまな瞬間が詰まっている。

色とりどり日々の中には、つらいだけの日も確かにあったけれど、なんとか乗り越えた。

2022年に、まるをあげましょう。
反省点もたくさんあるから、少しいびつな手書きのまる。

そして、これから迎える新しい年は、
よりきれいな丸をつけられる一年になりますように。

良いお年をお迎えください。


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