186 言葉にならない吐息
冬が舞い戻ってきたような寒さの夜。
街の灯は、てんてんと続いている。
明日の食パンを買うことを口実に家から出た。
夜の空気のつめたさが胸に入り込んでくる。
食パンを手に入れるミッションはあっという間に完遂してしまったので、食パン入りのエコバッグを気持ち振りながら遠回りして帰ることにした。
意外と車は走っているが、歩いている人や猫はいない。
濃紺の空には、チャコールグレーの雲が浮かんでいる。
ふぅ、と思わずため息が出る。
なぜ私はミスばかりしてしまうのだろう。
定期的に訪