介護をうまくやっていきたいなら親と距離をとりましょう
「親の介護は自分が近くにいて世話をするもの」と考えている人って、たくさんいらっしゃると思います。
私も少し前までそうでした。
▶ 身内のことは身内で
▶ 自分が対応できる限りは他人に頼るわけにはいかない
多くの人はそう考えるのではないでしょうか。
でも、本当は違うのです。
介護で本当に大切なのは、「親と距離をとること」です。
介護のプロの力を借りて、あなたは親と距離を取ることが何よりも大切です。
「そんなはずない!介護は自分の手でするものだ!それが親孝行だ!」
と思うかもしれません。
でも考えてみてください。
あなたが親の近くでずっと介護をするとなると、
▶ あなたに相当なストレスがかかる
▶ 介護が嫌になる
▶ 親につらくあたってしまう
▶ 介護がうまくいかなくなる
という負の連鎖が起こるのは容易に想像できるのではないでしょうか。
私も介護が始まったばかりの頃は、できるだけ親の近くにいて自分で介護をしようとがんばっていました。
最初の数日はそれでうまくいっていました。
親も感謝してくれたし、自分も親の役に立てている実感がありました。
でも、長くは続きません。
親の老いを目の当たりにし、以前はあたりまえのようにできていたことができなくなるのを常に見ているのは、想像以上につらいものでした。
親があなたの思うように行動することはありえません。
あなたにも「やりたいこと」があるように、親にも「やりたいこと」があります。
たとえそれが合理的な行動ではなくても、それはそれで尊重すべきなのです。
でもやっぱり近くにいるとどうしても気になります。
自分の価値観と合わない行動をとる親に、だんだんとストレスを感じるようになり、我慢できなくなっていきます。
するといつの日か、親に声を荒げている自分に気付きました。
自分が頑張って片付けた実家を、好き勝手に散らかしていく親に我慢ができなかったのです。
健康のために宅配弁当を手配しても、こっそりとお菓子を買ってくる親に我慢ができなかったのです。
少しずつ親との関係が悪くなり、介護もうまくいかなくなりました。
やはり大切なのは「親と距離をとること」です。
介護は長期戦です。
親と適度な距離をとることで良好な信頼関係をつくりましょう。
そして、できるだけあなた自身が疲れてしまわないようにしましょう。
それが介護をうまくまわしていくコツです。
親と会う頻度をどれくらいがいいのかは、ご両親との関係性や置かれた状況によって変わります。
年に数回なのか、月に1回なのか、週に1回なのかは、あなたとご両親の状況次第です。
状況をうまく見極めて、親との適度な距離感を見つけてくださいね。
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