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【速攻レビュー】映画版『BLUE GIANT』で興ざめしたところ[ネタバレあり]

あらためて、映画版『BLUE GIANT』好きな方々には申し訳ない。
いつくか〝最高だった!〟というレビューも読み、心痛みました。

いま思い出しても〝減点シーン〟しか思い浮かばず、自分の評価軸で悩むけど、こればっかは仕方ない。

以下、現在非公開のサイトよりの引用。

まず映画版『BLUE GIANT』のファンの方々にはお詫びします。
さきほど、映画版見終わったばかりで、興奮状態のまま速攻メモ。
個人的にはダメでした。

■映画版『BLUE GIANT』を見る前の大前提として、音楽マンガやジャズの知識などまとめ

・原作は未読です。
・周りの映画好きさんは、すべて酷評。
・原作が高評価なのは数年前から知ってます。
・ジャズ漫画としては、細野不二彦氏『BLOW UP!』が大好き。
・ジャズ映画もそこそこ見てます(あまり覚えてないけど『バード』が好み)。
・ジャズの歴史も勉強したことあり、特に〝スウィング〟誕生などが好き。
・好きなアルバムは、リー・モーガン。
・関西ジャズ協会の大御所インタビュー経験あり。
・日野皓正氏の市民ジャズコンサート取材経験あり。
・高砂高等学校ジャズバンド部の取材経験あり。
・映画ライターとして、数千本は過去映画見てます。
・劇場映画企画にも関わったことあるので、その視点もあり。

■映画版『BLUE GIANT』はじめの10分で没入感ゼロ

なにしろ主人公が〝身勝手〟すぎてドン引き。

世界一のジャズメンになるとか知らんけど、友だちとはいえ、イキナリ部屋に転がり込んで同居とか……もう無神経すぎて、無計画すぎてムリ。

ここでカチンと来たもんだから。
もう物語に入れなくなった。

そのうえで、いくら主人公が、まぁ、才能はあったうえでの努力を重ねたとして……はいはい、だから?……。

努力するの当たり前だし。

そのなか、主人公に音楽的な才能として〝絶対音感〟があるという設定など原作にはあるだろうか?
もし主人公に〝絶対音感〟があるのなら、元アイドルのスキャンダルの前と後ぐらい、映画版の見方が変わると思うけど。

とはいえ、ドラムの兄ちゃんが出てきてからテンションはあがる。
応援している爺ちゃんもナイス!

しかし最後まで、主人公に感情移入などできなかったわけです。

■映画版『BLUE GIANT』で感動できなかった理由と芸能人格付けチェック

最も興ざめだったのは、劇中で〝観客〟が感動している点。
しかも同じカット、しかも手抜きの画が何度も使い回しで、さらに興ざめ。

ラスト主人公たちの演奏で感動する観客たちが描かれるけど。
いちばん大事なシーンを〝使いまわし〟というだけで、もう〝軸〟が終わってると感じた。

神は細部に宿る。

そもそも映画を見て感動するのは、映画を見ている〝観客〟である。
にもかかわらず、劇中の登場人物である観客が〝涙〟を流すとは、感動の押しつけでしかない。

だぶん原作マンガでは〝観客の涙〟もよかったのだろう。
それは実際の音楽が漫画では聴こえて来ないからだ。

そのなか、映画版では実際に一流プレイヤーによる演奏が流れている。
それに感動するならいい。

そのなか、日本テレビ『行列できる法律相談所』に彼らプレイヤーが出演し、演奏を披露したのをご存じだろうか。

それは確かにスゴイと感じた。
ナマで聴いたらトンデモない感動だろう。

しかし、映画版『BLUE GIANT』の映画のなかの観客のように『行列できる法律相談所』主演者たちが涙を流したか?

そもそも、ワタクシたちは素人は『芸能人格付けチェック』を見て笑い転げているように、本物と二流を見極める力さえもっていないわけで。

なにがスゴイのかホントは分からない。

劇中の演奏にしても、プロはスゴイと思うかもしれないけど。
素人には分からない。

でもでも、過去の名作といわれる〝ジャズ映画〟は、演奏シーンで感動した記憶があります。

もちろん演奏の良し悪しはわからないだろうけど、画力は迫力あり、
物語的にもグッときた。

やはり演出の問題なのだろうか。

■映画版『BLUE GIANT』ダメダメまとめ

個人的にはダメダメでしたが、総合的な評価は高いようです。
まわりの映画好きさんがおおむね酷評なのは、映像と音楽。

個人的には、脚本と演出の問題なのでしょう。

とはいえ、世の中にはもっと素晴らしいジャズ映画がたくさんあるので、
ぜひ〝まだ見ていない、せめてアカデミー賞受賞映画〟にも手をのばして欲しいところです。

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※画像は生成AIです

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