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【バリ旅】プダワ村探索記②:儀式の問題

こんな時期ですが、バリ島プダワ村に滞在しています。
プダワで経験できるコトは、いわゆる「the バリ旅」ではありません。「ローカルな村生活」と「精霊信仰」、そして「村が直面する課題と取組み」です。
※もちろん「バリ」「プダワ」として感動したことがあれば書いてみるかもしれません

この村でお世話になっているPa Wayan(ワヤン先生)はガネーシャ大学で日本語を教えています。

日々彼と会話する中でプダワ村に対する想いや課題感、試行錯誤中の対策等々、多々学びがあったためここに残したいと思います。
基本的に小話です。日本にも通ずる点があるなとも思います。
前回の記事はこちら💁‍♂️

儀式の問題

バリ含めインドネシアにはたくさんの儀式がある。
バリはヒンドゥ教と土着信仰が融合した「バリヒンドゥ」と呼ばれる多神教の信仰なのだが、一年を通して数え切れない程の儀式を行う。

簡単なものだと良く知られているチャナン(Canang)は、Paの家では毎日お母さん(Ibu)が毎日捧げる。早朝と夕方に焚くことが多いのだが、蚊除けの効果もあるらしい。

儀式には多くのお金と時間が必要である。

信仰心に対して文句を言うわけではない。
ある程度リソースが割かれるのは仕方がないことだ。
しかし問題なのは「村自体が成長できていない」ことだという。

「村をより良くするため」に使われるべき金・時間が、ほとんど儀式に使われてしまう点に問題がある。

例) プダワ村は水が浄水処理が未熟である。
森林が蓄えた水を浄水し村へ届ける仕組みがまだ成熟していない。乾季は水が使える時間は1日数時間程度。

例) ゴミ処理はただ燃やすだけだ。
分別せず、毎日野焼きする。野焼きだからかゴミはポイ捨てが常習化しており、あまりゴミ捨てを意識することはない。

例としてインフラ向上を挙げたが、これらは儀式にも関わる。儀式に水を沢山使うし、ゴミも沢山出る。多くの儀式を行うからこそ、こういった改善活動が日々をより豊かにするはずだとPa Wayanは言う。

では何をすべきか?

改善の費用・時間を捻出するための取組みが必要だ。
大袈裟に言うと①意識改革→②コミュニティ醸成→③文化改革だが、少しずつ意識改革とコミュニティ醸成が進んでいる。

①意識改革については、ゆうちょが出資している「Yes Project」では浄水処理・水道設備の改善事業を行なっている。
こうした事業を見た村人への意識付けをミッションである。
※寄付も募集してます!!(詳細ほしい方はコメント下さい)
※ゴミ問題はYesPJで繋がったUdayana大学が進めるらしい

水源の水をより多く確保するために作ったGelunggang1。
「メンテナンスをどうするか」「水は増えたがどのように家庭に届けるか」が課題だ。

②コミュニティ醸成については、Pa Wayanが中心として発足した「儀式を大勢で行うためにグループ(仮)」がある。
1人1人で儀式を行うには費用が大きいが、みんなで1つの儀式を行い費用を抑えようというのがコミュニティの目的である。

若者衆だけでなく、文化・伝統を伝えるべく老人会も参加する。
慣習長という村長とは別の役職があり、儀式が何たるかを伝える。
1年後の儀式のためにBambooで柵を作る。
穢れからこの場所を守るために必要なことだと言う。
このコミュニティに参加するクラン(士族)ごとBambooの柵を用意する。ちなみに、まだ準備中のこの場所で子供達がサッカーをして遊んでいるのをよく見る。

日本に持ち帰ってくるとしたらなんだろう

日本にはない「地域の縦・横の繋がり」は学ぶべきものがある。Pa Wayanの家で日夜繰り広げられる「村を良くするためにないが必要か?」の会議のような、もう少し小さくとも良いので地元を想う会に若い人が参加する仕組みが作れないかなと思う。

今住んでいる阿佐ヶ谷は、私は新参者だが、そのような開かれた場所にできないか模索している。カフェよりもっと気軽に集まり話せる場は日本でも作れる。

そんなことを想って作っている家がここです。ここの進捗も伝えていきたいけど、なかなかやりたいことが多過ぎて幸せです。

あと…Ibu(おばあちゃま)が作るごはんが美味しすぎるので、ちゃんとまとめたいなぁ。以上です。

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最近3Dプリンタへの熱が凄まじいので、CAD勉強代として使わせて頂きます。いつかnoteできるといいなぁ。