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壊す_2024年2月10日土/晴れ

今日はじめて見たのだけど、一軒家の解体現場で、外国の人ふたりだけが働いていたんだ。どこかの言葉で話しながらパワーショベルでブロック塀を壊していたけど、カントクとは日本語を使うのかな。
これからはこんな風景が普通になるのだろうなどと思いながら、わたしはその場を離れた。

工事現場といえば、力仕事する人の職場だ。工事にも段階があって、いまはほとんどが建替えだから、まず建物を壊してから、整地し、基礎をつくり、骨組みをつくり、壁と屋根をつけ、内装して、塀とか庭をつくる。

ひとつの家が建つところをみていると、おしまいの工程に近づくほど、働く人の物腰が穏やかになっていく気がする。
ひとくくりに工事現場というけれど、「職種」によって仕事ぶりが微妙に違うのだね。

反対にいうと、「土台づくり」の仕事をする人のしぐさはパワフルだ。
「壊す」人たちは、ホコリにまみれて瓦礫を押しやったり、廃棄材をトラックに積んだり、それも炎天下だったりして。身体が資本とはまさにこのことではないか。周りで働く交通誘導員もそれは同じだ。

「壊す」人たちの働く姿を、見て見ぬふりをする人は多いだろう。
だけど、古いものを壊してくれる人たちがいなければ、どんなすてきな家も、学校も、ビルも、ショッピングセンターも建ちはしない。

壊すことは新陳代謝の始まりだ。
つくる、守る、保つ、だけじゃ世の中は進まないんだ。

働く本人たちがどう感じているかはわからないけれど、もっと、工事現場の仕事に目を向けも、悪いことはないんじゃないかなぁ。

現場で汗する人たちにこそ、滋味あるご飯を食べてもらいたい。おにぎり握って現場に持っていってあげたい、とおせっかいにも心から思ってしまったわたしです。





よんでくださった方、ありがとうございます! スキをくださった方、その勇気に拍手します! できごとがわたしの生活に入ってきてどうなったか、 そういう読みものをつくります! すこしでも「じぶんと同じだな」と 思ってくださる人がいるといいなと思っています。