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桜前線_2024年2月17火/晴れ

今日駅前を歩いていたら、早いもんだね、
このまえ咲いたと思った河津桜のピンクの花がもう散りそうだった。
ちょうど近くの大学が入試の日だった。
入試といえば雪のイメージがあるけど、
河津桜はそんな冬の終わりに咲くのですよ。
そんなに大きくない数本の木だけど、
花が咲くとパアッと駅前が華やかになるんだよね。
ちょうどお雛様の横に飾る桃の花みたいな感じかな、濃いピンク色で、
派手さはないけど元気になるかわいらしさがある。
「咲いたねぇ」なんて商店街のおじさんたちも毎年にっこりする。
わざわざ見には行かないけど、わたしもおじさんに同意だ。
受験生や付き添いの人たちは、今日の桜を覚えているかなぁ。

桜といえば。
今年、いちばん早くヨメイヨシノが咲くのは
どこだと思いますか?
調べたら、3月19日に甲府と岐阜、名古屋、高知で開花予想だと。
鹿児島の3月29日より早い。
南に行けば早く見られるわけでもないみたいですね。
沖縄はというと、ソメイヨシノには不向きで、
寒緋桜(カンヒザクラ)が1月中旬に咲くらしい。
日本は亜熱帯から温帯、亜寒帯にまで属している。それなのに、
どこに行っても桜というひとつの花が植えられているのは凄いよ。
春になったら、ある場所を起点にして、
桜がバトンタッチするように次々と咲き移っていく。
もしもずっと飛行船に乗っていたら、
白っぽいピンク色が日本列島を北上するのが見えるだろう。

でもですね、わたし、密かに思っているのだ。
ソメイヨシノが咲くのは、ほんとうは年明けからではないかと。
ツボミというものも花ではないかと。
いつからか、近所のソメイヨシノの木を見ていて、
結構早くから小さいツボミをつけて「ツボまっている」ことに気がついた。
よくよく観察したら、1月になるとはっきりとツボミとわかるのを知った。
これが不思議なものでね、毎年大晦日まではちっとも素振りがないくせに、
1月1日に入るとそれから、がぜんとツボミが「ツボまる」のですよ。
まるで人が使うカレンダーにあわせるかのように。冗談のように。
どこにも発表できないけど、
これは間違いない、と弱気にわたしは思ってる。

あぁ、桜のヒミツを書いてしまった、といま思っている。
雪や風をものともせず日に日にふくらむツボミを、
「がんばれよ」なんて言いながら
ちらちら見てるのは結構いいものですよ。
みんなが「桜が咲きそう!」と言ってるときに、
とっくに「花見」をしているのですからね。
満開のたのしみが人の何倍にもなるわけです。

花見会場で食べる屋台もおいしいよねー。


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