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突然入門した合気道女子の道場礼讃記

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あたまとからだの動きが全然一致しない運動能力だけど、これから一生憧れつづけるなら今が人生で一番早いと思い立って入門した合気道女子の道場礼讃記
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憧憬は鎮火しないので、子どものころ憧れたことは、いつでもさっさとはじめたほうがいい話。合気道はじめました話。

憧憬は鎮火しないので、子どものころ憧れたことは、いつでもさっさとはじめたほうがいい話。合気道はじめました話。

記憶にあるかぎり、これほど嬉しい買物はなかった。
というくらい、目のくらむような体験だった。
合気道はじめて半年強、やっと買った。道着。
道着着て寝たいくらいオーバーランしてる。気持ちが。

別に入門後すぐ買ってよかったし、男性はわりとすぐ買うし、逆に同期のなかでいちばん遅かった。
師範八段に「お前まだ買ってへんのか」といわれて、道着をもってこられて「着てみい」と、サイズをあてられてやっと、
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おめでとうの七つの味。思いついて通っただけの道場で聞く、おめでとうの味わい。

おめでとうの七つの味。思いついて通っただけの道場で聞く、おめでとうの味わい。

おめでとうには、七つの味がする。
単一の味だったはずのおめでとうは、人生が展開してゆくにつれて、味わいを変じてゆく。
だれかには甘くても、だれかには苦くて、その場にいるだれもが一色に染まることはない。
あの人には酸いだろう。遠目に見て思う。どういう気持ちで聞いているのだろう。
目を向けても笑っている。大人なのだからそうだろう。お酒をのんで笑うしかないだろう。
やけ酒なのかも、こころから喜んでいるの

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