「通勤電車を乗り過ごしたごっこ」がしたい
ガタンゴトン、ガタンゴトン。
「まもなく〇〇駅、降り口は右側です」
ざざっと人がはけて、またざざーっと人が入ってくる。電車の隅をひっそりと陣取り、その流れをぼーっと見てる。
電車に揺られて、外を眺める。
秋晴れ。
低い位置にある太陽がまっすぐ電車の中に降り注ぐ。目がシパシパするけど、ぽかぽかの陽気で寝落ちしそうになる。
また人が出ていって、入ってくる。揺られる。
あ〜このまま終点まで乗り過ごしちゃいたい。
仕事が嫌とかじゃないのよ、でも、満員電車じゃないし、座ってるぶんには心地良すぎて。
お尻に根っこが生えてしまった。
職場の最寄りで降りずにこのまま行けたら、なんか楽しいことが待ってる気がする。
「通勤電車を乗り過ごしたごっこ」したいな。
通勤電車に乗ったつもりで終点までちゃっかり乗っていくだけの遊び。
で、仕事をズル休みしたつもりで、終点の街を彷徨って、ご飯も食べて、仕事が終わる時間に帰ってくる。
些細な罪悪感をスパイスに、日常の先の非日常を味わいたい。
「まもなく〇〇駅、降り口は右側です」
ときどきそんな妄想をしながら、仕事に向かう、そんな日もあるよね。
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