【おふとんな日々Vol.80】私の本棚紹介〜![後編]
こんばんは、fumiです!
本日8月28日(水)のおふとんな日々はfumiが担当いたします。
令和の米騒動、みなさんのところはいかがですか?
近場のスーパーにはまったく米がなく、驚いています。
私はというと、米が残り1合……。
玄米なので炊けば嵩は増えるものの、まもなく米なし生活になりそうで震えております。10月に新米を予約しているものの、それまで無事に乗り越えられるのか…!?
ま、普段はあまり食べないパスタやパックご飯、もち米(炊き込みご飯大好き)でもなんとかなるかな、なんて相変わらず楽観的なfumiです。
旬香さん、本のご紹介ありがとうございます!
私が特に気になったのは、柚木麻子さんの「あいにくあんたのためじゃない」。
出版されたときから「このタイトル、絶対モーニング娘。の曲のタイトルから取ったよね!?」と気になっていたのですが、まだ手に取れていなかったのでこの機会に読んでみます。
では、旬香さんに引き続き「私の本棚紹介」と称して、私のおすすめ本をご紹介していきたいと思います!
私の最近の5冊
さあ、前置きが長くなってしまいましたが、5冊ご紹介していきますよ!
オールアラウンドユー
短歌集「荻窪メリーゴーランド」を読んで、木下龍也さんの過去作を漁っています。
「オールアラウンドユー」は木下さんの第3歌集です。初版は表紙の色が5種類、布張りで手触りからして「特別な本」感がすごい。昨年の秋から何度も読み返しています。引力がある。
解釈しきれていない部分もあると思うのですが、死を題材にした歌が多いせいもあって切実な思いが宿っているように思います。読んでいると「立ち止まってないで、走り出さなきゃ」と焦らされる感覚もあり。
音楽で言うと、メタルを聴いている感じに近いかも。(うまく伝わらない)一瞬の煌めき、的な。紹介しておいてなんですが、うまく言葉にならない……。
最近読み返したら、炎の写真が撮りたくなりました。燃えて燃えて燃え尽きて、ふっと煙になって消えてしまう、そんな情景がすごく似合う一冊だと思います。
食べられる庭図鑑
7月に浅草で行われた出版社が集まるイベント「BOOK MARKET」にて購入した一冊。といっても、読んだのは3年前なのです。手元にずっとなかったのですが、ようやくお迎えです。
タイトルだけで「園芸本なの?」と思うなかれ。
育てて食べておいしい植物が88種類紹介されていて、レシピまでついている!
園芸本によくある、難しいあれやこれはほとんど載っていません。写真と育てたレポートが綴られていて「植物っておおらかに育てればいいのよね、失敗してもいいのよね」と、気軽に取り組んでみよう!と思える一冊です。
家に庭が欲しい。庭で野菜や果樹を育てたい。だいぶ前から言っていますが、これはまだ叶えられていない夢のひとつ。この本を読んでから、ますます庭が欲しくなりました。
お子さんとのエピソードも見どころのひとつ。虫や植物とともにある子育て、私もこういう子育てがしたいなあ!
ちなみに続編も出ています。
こちらは、「リボベジ」がテーマになっています。
あの野菜も?この野菜も復活するの!?と驚きに満ちた一冊でした。
こちらもぜひ。
ヘルシンキ 生活の練習
ちょうど昨日読み終えた本ですが、これはずっと持っていたい本だなー、と思ったのでご紹介させてください。
フィンランドに移住して、2人のお子さんを育てている社会学者の生活の記録です。
特に興味深かったのは、フィンランドの保育園で出会った先生たちの、子どもの能力の捉え方。日本では、子どもの「素質・性格」と捉えそうな部分(忍耐強い、好奇心が強い、謙虚さなど)を、「スキル」と表現し、練習することが可能な技術として扱っているんだそうです。
自分自身と問題を切り離す。
私はずっとこれができていなくて、何か注意をされると自分自身を否定された気がして、自分を責める思考に向かってしまっていました。自分のやったことは良くないけど、別に自分自身が否定されているわけじゃないともわかっていました。でも長年のくせはなかなか抜けず、つい自分を責めてしまいそうになります。
自分自身と問題を切り離したくても、うまくいかない。「練習中」だから。それでもいいんだな、と納得感がありました。
自分の頭の固いところをちょちょいとほぐしてくれる本です。
取り戻す旅
旅行先の青森で、青森旅行の本を買うというのもなかなか不思議な巡り合わせ。青森と岩手を巡る旅の記録です。
作者の藤本さんは、秋田のフリーペーパー「のんびり」を手がけていた方で「風と谷の秋田」も読んでいたので、こちらも読みたい!と購入したもの。
藤本さん、旅先での偶然の引き寄せ力がすごい。知り合いにたまたま会ったり、人とのつながりで素敵な人に出会えたり。
どうやったら、こんな人になれるのだろう。吸引力の強い人になりたい。
いつも私がなにかと言っている「本の読みどき」にも通ずる話も。人間って出会うタイミングできちんと出会えるから不思議です。
表紙も3種類の色があってかわいい!私はブラウンにしました。
ぶたぶたくんのおかいもの
仕事柄、絵本も好きで、よく展示を見に行ったりプレゼントで絵本を送ることが多い私、その中からずっと持っていたい一冊をピックアップしてみました。
読み聞かせする側が楽しくなっちゃう絵本「ぶたぶたくんのおかいもの」です。
初版は「1970年10月号 第175号こどものとも」。かなり古い絵本で、ストーリー自体もぶたぶたくんがお買い物に行く、捻りはあまりないストーリーなのですが、途中で出てくるお店の人たちが早口だったりのんびりだったり、コミカルなお話です(読み手は技量を問われますが)。
この昭和な絵にも癒されるんですよね。
著者の土方久功さんは、彫刻家で民族学者。パラオやボルネオを調査した方で、手がけた絵本はみんなどこか南洋の雰囲気です。
いつもお守り本をもっていたいね
選書をしていて旬香さんに気づかせてもらったことがありまして、どうやら私は「ずっと持っておきたいお守り本」を集めがちなようです。
自分の指針を作ってくれる本、忘れたくない感情を思い出させてくれる本、誰か(友人や自分の子どもなど)に読み継がれていってほしい本、もう手に入らない本、本棚にあるのはそんな本ばかりです。
今はお休みしている一箱本屋PLOWでも、「心を耕すお守り本」をテーマに選書していました。どうしてこのテーマに行き着いたのか。
「本に救われてきた過去がたくさんあるから」
「本がなかったら私はとっくに死んでいたよ」
根底にあったのは、本に救われてきた過去。
私と同じように、心が重くなっている人たちがなにか一歩を踏み出せるようなお守りのような本をお渡ししていきたい。
PLOWとして何ができるのか考えてみたくて、しばらくはお休みするつもりですが、どこかでまた復活できたらいいなと密かに企んでいます。
本のことを書くと、いつも長くなってしまいますね。ここまでお付き合いいただき、ありがとうございます!
次回は、旬香さんののぞき見ライフスタイル。楽しみにしています。