自分を騙す考え方を手に入れる
世界でいちばん騙せないのは「自分」だ。
本当はやりたくないことをやってたら心の皮膚が逆立つし、思ってもないことを言ってたら口の中で酸素濃度が下がる。
やらないといけないとわかっててもやってないときは、やってない自分にどこかでイラつきが発生したりもする。
やったほうがいいことも、やらなくてもいいことも、なんとかうまく自分を騙せてるつもりでも「本当の自分」は全部わかってるのだ。
それぐらい自分という存在は手強い。
潜在意識的な文脈でのメンタルブロック(怪しい話じゃないです)や、新しいことをするときの謎の抵抗感とか「どうせ」ではじまる自己否定なんかも同じように手強いし厄介だ。
ただ、そいつらは最初に挙げた「本当の自分」とはちょっと違う。
なぜならもともと持ってたものではなく、どこかで紛れ込んできた「本当の自分と思わせる」フェイクだから。うっかり騙されそうになりがちだけど。
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迷いながらも何かやろうかなと思っても、本当の自分のふりをして「やっても意味ないんじゃない?」「うまくいくとは限らないし」とかいろいろ囁いてくる。
そんなときは「自分」を騙したほうがいい。前からやれていたかのように。
ワタナベアニさんもこう言われている。
俺はバカだから、何かをしようと思うとずっとそれだけやってきた人みたいに自分を騙すことができる。他人ではなく、まず騙すべきなのは自分なのだ。
もしかしたら『ロバート・ツルッパゲとの対話』という確信犯的(本来の意味で)にふざけたタイトルのついた本は、自分の騙し方を教えてくれる本かもしれない。
絶対対対に安易な薄っぺらい自己啓発なんて書かないし蹴散らせる先輩(ご本人はもちろん僕のことなんて知らない)だから、素直にいまから読むのを楽しみにしてる。