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ものかきのおかしみと哀しみ

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2021年6月の記事一覧

突然、がんになった 2

突然、がんになった 2

日常には2種類ある。

いままでどおりの日常と、何かが奇妙にズレてしまった日常だ。

後者は日常ではないんじゃないか。そんな考え方もある。

ただ、もし僕のように(べつに珍しいことではないと思う)15時のお茶の予定が15時の入院に突然入れ替わってしまって、そこからずっとその状況がつづく場合。

その日とか数日だけなら、それは非日常カテゴリに入れてしまえるけれど、そうではないのだ。

奇妙にズレた日

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点滴呑みながら書きました

点滴呑みながら書きました

まあ、諸事情で入院してるんだけど。

なのに、こういう楽しい祭りでnote書いていいのか若干、メェメェ逡巡したけど書くわ。

なんか、入院とかしてて重い疾患であればおるほど、楽しい空気出してると「不謹慎だ」「患者らしくしてろ」みたいな謎の価値観で怒る人もいるけど、知らん。

もちろん、ちゃんと真面目に治療受けてる。キツいこともある。けど、本当に「患者らしく」だけで24時間過ごしてたら(その人や病状

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突然、がんになった

突然、がんになった

いや、そんなの予定して、いつからなりますなんて人はまずいない。ほとんどの人は突然、がんになるんだと思う。

もちろん医学的にはそうではない。ある日、突然ポコっとがん(悪性腫瘍)が発生するわけではなく、見えないところで常にがん細胞は蠢いてるのだ。

まあけど、それは通常は外からわからない体内のミクロコスモスの話で、日常を生きてる自分の感覚ではやっぱり「突然」だ。

この先、プライベートな内容、がんや

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小さきことのために

小さきことのために

本当は、みんなそれぞれの日常にあったと思う。小さな、ささやかだけれど大事なことが。

だけど、いまはそれが難しかったりする。仕方ないこともわかってる。

慣れた部分もあるし、慣れないものをなんとか呑み込んでる部分もある。まあ、それも人それぞれだ。

だけど、ひとつだけ慣れないのは「小さなこと」より「大きなこと」のほうがあたり前に大事だという価値観と行動。

社会全体の福祉とかそういう次元ではなく(

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