見出し画像

平和教育プロジェクト@ベトナム 準備篇

noteを放ったらかして一年以上。ご無沙汰しております。

2024年になりました。久々に振り返りも兼ねて文字にしてみようと思い、年末に改めて書き始めてから流行病にかかり、ようやく回復。留学中のことでまだ書きそびれていたことがありました。

前回の投稿を遡ると、2022年の10月でした。
留学中に行なったベトナムでのプロジェクトについて、今更ながら記憶を辿って(今も記憶していることが大切なポイントだということにして😇)綴ります。


サイゴンでの教員向け平和教育プログラム開発

大学院の仲間4人で、ベトナムの南部サイゴン(ホーチミン)のチャリティスクールの先生方と一緒に、「校内に平和の文化(Culture of peace)をつくるにはどうしたら良いか?」という問いのもと、プロジェクトベースの調査研究を行いました。

パートナー校について

ベトナム出身のチームメイトの紹介で、私たちは本当に素敵なキーパーソンと先生方に出会えました。

その学校は教会が運営しているチャリティスクール。小学生の子どもたちは、元々メコン川沿に住んでいたけれど、気候変動による河川の水位上昇で住む場所を追われ、ホーチミンの内陸部の方に引っ越さざるをえない状況で、家族とともに国内移住をしてきた子たち。

この移住は国に認められているものではないので、子どもたちには公教育を受ける権利がなく、チャリティスクールに通っている。必ずしも両親と住めている訳ではなく、祖父母に育てられている子もいる。

先生方は、午前中に学校で教え、午後には別の仕事をして生計を立てていて、だいたいがダブルワークをしている。20代の先生から、ベテランの方々約15名。子どもたちのケアは、ボランティアのシスターたちも関わっている。シスターたちは校舎の最上階が宿舎のようになっていて、そこで寝食を共にしているという環境でした。

パートナー校の下駄箱的な場所

プロジェクト全体のタイムライン

・2021年12月頃 ベトナムの教育関係者から聞き取り、キーパーソン探し
・2022 年2月頃 キーパーソンとキックオフミーティング!
・2022年3月〜 現地の先生方に現状を知るためのインタビュー活動(オンライン)
・2022年4月〜 先生方とアイスブレーキングの時間
・2022年8月 現地プログラム企画
・2022年9月 現地プログラム実施
・2022年10月 先生方と振り返り(オンライン)

こんな流れでした。

主に、準備期間、現地プログラム、振り返りの3段階に分かれていたのですが、準備期間は私たちチームはコスタリカに居たので、定期的にベトナムと繋いでオンラインでミーティングをしました。
コスタリカとベトナムの時差は13時間。あの時は瞬時に時差の計算をしながら、ミーティング時間を決めていました。

準備期間

準備期間でのインタビューは校長先生に当たるキーパーソンと、先生方から学校現場や生活に関する聞き取り。ここから分かったのは以下のような点でした。

  • 子どもへ教えるorしつけ=厳しく怒るのが効果的という考え方が根強いこと

  • 先生方はだいたいダブルワークをしていて、朝から学校で教えた後、午後は家庭教師などして収入を確保していること→多忙でティーチングスキルアップの研修時間はほぼない

  • 先生方は子どもたちへの愛は確かに持っていること

  • 子どもの家庭環境の問題で、学力や学びへのモチベーションが低い子もいること

  • ボランティア(シスターたち)と先生方との情報共有が難しいこと

などなど、学校でのティーチング以外にも、家族と子どもの関わり、家族と学校の関わり、先生とボランティアの関わり、先生とマネジメント層の関わりの中で、様々な要素が重なり、「Culture of Peace」の障壁となっていることが分かってきました。

できることは沢山ありましたが、今回私たちは子どもたちに直接授業をするなどではなく、先生方・ボランティアのシスターたちと、平和教育の価値を共有、共創するプログラムをつくることに決めました。

こうして、初期段階のリサーチを終えたのが2022年の7~8月くらい。
6月にコスタリカの平和大学を卒業した後、私たちチームは母国に戻ったので、ベトナムのチームメイトにパートナー校に何度か訪問してもらいながら、残りのメンバーは引き続きオンライン(Zoom)でのやりとりでプログラム企画、準備をおこないました。

つづく。

コスタリカ現地で手に入れた●ーモントカレーカラーの布をテーブルクロスに使用(ド派手)。
アパートでの勉強、食事などははいつもここで行なってました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?