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和魂洋才のハイブリッドオペラ

6月初めのことですが、名古屋能楽堂で開催された西川右近追悼公演『戦国オペラ 本能寺が燃える』を観に行きました。

しかし、5月は先日佐世保に行ったこともあってバタバタで直前も連日残業でヘロヘロになっており、午後東京発で着いたのは15時でした。
あまり時間がないけど、せめておいしいものをと探したら、ありました有名どころ!『まるや本店』を駅中に見つけたので、今回はひつまぶし。ひつまぶしだとご飯を食べ過ぎるのが難点なのですが、この店にはミニサイズがあるのがまた嬉し。公演が夕方からなので、またしてもこれが昼食兼夕食です。海苔は銀のパックで出て来て、出汁はかけるタイミングで熱々ので出してくれます。

まるや本店さんのミニひつまぶし
名古屋駅の駅ビル内にあるのも便利です。


食後はあまりのんびりもしておられず、会場に向かいました。新緑の中を市役所駅から名古屋能楽堂まで、右手に名古屋城の石垣を見ながら歩きました。お城の周りは閑静な官庁街なんですよね。

さて能楽堂。美しい木造建築です。中には能舞台がある他、能楽についての展示スペースもあり、能面とか衣装が展示されています。

名古屋能楽堂

座席は正面前から三列目のオーケストラピット側です。
能楽堂でやるんですが、オペラなので、雅楽器じゃなく、管弦楽です。

着席したところから。能舞台独特の雰囲気があります。

明智光秀が本能寺の変を起こした理由…信長のやり方に不満を抱いていた?いや、もしかしてそこに、信長の正室、濃姫(帰蝶)への恋心があったとしたら?というロマンティックなお話。
この公演を何度か観ているのですが、今回は、演出を担当した舞踊家、西川流お家元 西川右近先生が昨年亡くなられ、ご子息が演出を引き継がれた追悼公演。なので、今風に少し客席とのインタラクションを意識した演出に変わっていました。
『美濃のまむし』と恐れられた戦国武将、斎藤道三から手拍子を求められるとは、まさかの気さくなキャラだったのね〜。美濃のまむしも娘の前では普通のお父さんだったのでしょうか。

足利義昭は前々回のテノールの方のはっちゃけた怪演の方がお公家さんっぽくて好きかな。今回の方はまだこちらの世界にいた(笑)光秀、信長、濃姫は前回同様のキレキレの演技と歌。炎に包まれる本能寺に息を飲み、桜舞い散る中での俳優、橋爪淳さん扮する天海の独白シーンにはふわーっと気持ちが吸い込まれました。
親にも裏切られた天下人信長の孤独感、帰蝶を救えなかった光秀の喪失感、形は違うけど、それぞれの思いに帰蝶はずーっと寄り添ってたんだろうなぁ。 

このオペラは『光の切り絵』という切り絵を投影した背景が使われていて、天井まで一面に投影された満開の桜や大きな龍、本能寺の燃え盛る炎などの迫力も見どころです。
このオペラはクセになる♪頑張って観に行って良かったです。

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