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「未経験からのプログラマー転職」に関する私見【面接鉄則編】

noteを開いていただきありがとうございます。
市川史章です。

このnoteは「未経験からプログラマーへ転職したい」と考えている方に向けて、私の拙い経験を通しての個人的な見解をまとめたものです。

既に「前提編」「エントリー編」を読んでいただいた方、ありがとうございます。個人的に一番苦労した面接対策に関するnoteをやっとまとめることが出来ました。

最初に断っておきたいのは、このnoteは所謂「面接までの準備の方法/手順」を解説した内容では無いということです。

「面接鉄則編」
と言うタイトル通り、私が実際に面接を受ける際に「絶対に守るべきポイント」として実践してきた内容をまとめたものになります。

なぜこのテーマでnoteを書こうと考えたかと言うと、年齢や職歴等の個人の属性に関わらずなるべく多くの人に再現性のある生きた情報を提供したいと思ったからです。

時々Twitterやnoteで「私は選考期間中にこんな質問をされました」と言う情報を目にすることがあるのですが、実際の面接の場で役に立つ部分は少ないのではないかと感じます。

と言うのも、

例え同じ質問であっても、
「誰」が「誰」に「どんな流れ」で質問をするか によって、
「質問の意図(企業側が何を確認したいのか)」は異なる
からです。

細かい質問に対する回答案を考えるよりも、
ストーリー:経歴、志望動機、将来のビジョンの一貫性
エピソード:具体的な取り組み、考え、自身が感じてきたこと

この2つをしっかり整理して、"自分の言葉で話せる"ように準備をすることの方が重要だと思います。

また、「HPやSNSをチェックしておく」「質問を準備していく」と言った類の話もこのnoteでは割愛しています。(それらは会って頂く相手への最低限のマナーで面接対策と言えるものではないです。)

このnoteは面接の準備はしっかりしているのに上手く行かない人、真面目に頑張っているけど面接が苦手だと言う人にこそ読んでいただけたらと期待しています。

面接で良い結果(通過)や学び(反省点)を得るために私が考えて実践してきた"面接の鉄則"をまとめましたので、少しでもご参考にしていただける部分がありましたら幸いです。

では、前置きが長くなりましたが、本題に入ります!

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①面接を「ポイント方式」と仮定する

前提編でも触れましたが、私は中途採用をしっかり行える企業は想像よりもかなり少ないと考えています。
(理由は、日本の人材の流動性が低いということに加え、「未経験からエンジニアを採る」企業の特徴の裏返しと予想)

つまり乱暴な言い方をすると、そもそも、
中途採用での未経験者の採用基準は、有って無いようなもの」なのです。

では、内定をもらうためにはとにかく"試行回数を増やすしかない"(単純に多くの会社に応募する)のかと言えば、それは余りにも消極的な戦略です。
やはり、「面接の質をいかに高めて、通過率を上げるか」と言うことを考える必要があります。

そこで私が面接を行う際にまず考えたことは、
面接を「ポイント方式」と仮定すると言うことです。

面接はポイント方式と仮定するー
通過のためには基準点が存在する
・減点になることを言わない、しない
・加点になることを重ねる、積み上げる
・点が足りないと思ったら、上乗せするチャレンジをする

あれこれ考えても採用基準自体が曖昧なので意味がありません。
自分でやるべきことをシンプルにし、面接後に「それが出来たか出来なかったか」を自己採点し、次回の面接の改善点を考えるのです。

もし、”自己採点が高いのに通過が出来なかった”と言う場合、
・アピールするポイントがズレている(加点と認識→実は減点?)
・一発アウト/地雷(大幅な減点ポイント)を見逃してる
・ポイントが足りない(通常の受け答え以外で、加点を狙う必要がある)
等々、どこかしら修正点が考えられます。

ただがむしゃらに面接をこなす”犬の道”から脱却し、「自己採点と結果が一致するように」取り組むことが内定獲得への近道ではないでしょうか。

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②面接の基本は会話のキャッチボール


では、私が面接を受ける際に大事にしてきた鉄則をお伝えします。
まず最初にお伝えしたいのは「面接の基本は会話のキャッチボール」これに尽きます。(拍子抜けかもしれませんが、これが落とし穴だったりします。)

面接は決して「どう回答したか」と言う内容だけが評価されている訳ではありません。面接官が"この人はどんな人柄なのか"、"自分たちの職場の仲間として来て欲しいか"を考える上では、「自然なコミュニケーションが出来る」ことは大事なチェックポイントになります。

 ・「今日はよろしくお願いします」(挨拶)
 ・「なるほど」「確かにそうですね」「勉強になります」(相槌)
 ・「○○さんのご意見を伺ってもよろしいでしょうか」(”面接官”ではなく、目の前の"相手の方"と向き合う、話す)

メインの質問に対する回答はバッチリなのに、面接通過率が悪い人は、もしかすると面接を通しての与える印象で「損をしている」可能性があります。

リラックスしすぎても良くないですが、話題ごとに会話がブツ切れになるのではなく、面接官と会話をキャッチボールを続けながら面接が進んでいくことが理想です。

第一印象が悪い場合、最悪、質問にどれだけ素晴らしい回答をしても、
加算される得点はもしかしたら0点かもしれません。

(前提編でも触れましたが、)
逆に「キャッチボールをする気のない」面接官が出てくるような会社は、
私は辞退しても構わない
と思っています。

質問の回答だけで採用の判定を出来るのであれば、回答を紙に書いて提出するだけで十分ですし、何より「足を運んだ人間に横柄な態度を取る」ような組織のメンバーに私はなりたいとは思いません。

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③聞かれた内容に過不足なく答える

面接で質問を答える際の鉄則は、
「聞かれた内容に過不足なく答える」ことです。

これは「面接の基本は会話のキャッチボール」と言う基本を徹底すれば、解消されることではあるのですが、緊張すると「つい話過ぎてしまう」ということが往々にしてあります。

例えば、「このポートフォリオを何故作ろうと思ったのですか」と言う質問に対して、「苦労した点」や「工夫した点」「今後の課題」等も合わせて回答することは良くありません。

これをしてしまうと
・回答に正しく答えていない → 減点対象の可能性
・次の質問を潰す      → 加点のチャンスが1回減る
・キャッチボールが途切れる → 基本の鉄則から外れ印象悪化

と全く良いことがありません。

期待される回答のレベル感・ボリューム感を合わせ、1に対しては1、2に対しては2で答えることが鉄則です。

聞かれた質問がわからない場合は、
・回答するべき内容を確認する
・回答範囲を宣言してから話す

何れかの対応をした方が"事故を回避する”と言う意味で無難です。

例えば、「これまでのお仕事について教えてもらえますか」
と言う質問はかなり範囲が広い質問です。

私の場合、出版業界(新卒)→医療ITベンチャー(前職)と言う経歴のため、順を追って話すと冗長になりますし、前職についてのみ回答した結果”事故る"(本当は両方話して欲しかった)と言うケースも考えられます。

なので、私はこの場合、
「では、前職の仕事の内容について簡単にお話しさせていただきます」
と"枕を置いて"から回答するようにしています。
何についてどのくらいのレベル感で話すのかを予め宣言するわけです。

もっと聞きたいことがあれば面接官から追加で質問がきます。
会話のキャッチボールの回数が増える分、加点のチャンスが増えることに繋がっていくので良いこと尽くしです。

「聞かれた内容に過不足なく答える」ことは攻守において重要な鉄則です。

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ー小休止ー 面接はマッチングの場?

読者の方の中には、面接を「マッチングの場」と捉えて、
「面接の場では相手の考えを確認し、自分の考えを伝えることが大事だ!」(相思相愛になった結果が入社なんだ)と考える方もいるかもしれません。

確かに企業の考えと、個人の考えのベクトルが合うかを確認することは実際重要だとは思います。ただ、考えてもらいたいことがあります。

「じゃあ、マッチする企業が一つも無いなら転職出来なくていいのか?」

ということ。

そして、忘れてはいけないのは、
「転職活動におけるマッチングの判断は、常に企業側が先に行う」
ということです。

恋愛だとイメージし易いですが、”未経験の転職面接”はお見合いでも合コンでもないです。あくまでも、こちらがデートに誘って、企業はそれに付き合ってくれていると言う状態なんです。

だから、1次面接は最初のデートです。次のデートの約束を取り付けるためには、やっぱり努力をしないといけない。

「いい相手が入れば付き合いたいなぁ」とか、「今日はお互いを知る良い機会になれば」とか”未経験”なのに余裕かましてる場合じゃないと思います。

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④ウソをつかない

面接で、最も減点されるのが「ウソをつく」という行為です。

わからないことは「わからない」、知らないことは「知らない」と回答して問題ありません。今の時代、不誠実な人間や隠蔽体質の人間を雇うこと程、リスクが伴うことはありません。そして、ウソは絶対見抜かれます。

見栄を張って小さいウソをついた結果、一発アウトを食らうのはあまりにも勿体ありません。

「正直に話す」これが鉄則です。

⑤回答の最後はポジティブな言葉で締める

「ウソをつかない」「正直に話す」と言っても、ただ「わかりません」「知りません」と答えるだけでは減点の対象になる可能性があります。

どんな質問に対しても、必ず回答の最後は「ポジティブな言葉」で締めることが鉄則です。

例えば、下記のような回答はどうでしょうか。
「○○について知りませんが、これから勉強したいと考えています。
「○○の仕事は未経験ですが、新しいことに挑戦することにワクワクします。」


「わからない」「経験がない」という事実を正直に認めた上で、
前向きに取り組もうとする姿勢を示し続けることが大切です。

減点対象になるような「答えにくい質問」「されて嫌な質問」こそ、前向きな姿勢を示すチャンスと捉え、必ずポジティブな形で締めるようにしましょう。

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⑥客観と主観 2つの視点を使いこなす

前述した「ウソとつく」以外にも、"大幅な減点"が予想されることがいくつかあります。

・事実ベースの話が出来ない
”客観的な内容、事実を聞かれる質問”に対して事実を整理して回答することが出来ないことは、大きな問題です。

当たり前ですが、仕事は事実ベースのやり取りが基本です。特にスピードが重視される現代では、事実ベースの話が出来ない人間がいることは情報伝達・意思決定が遅れることを意味します。

このことを考えると、技術やビジネスに関する質問に対して「どこまでをわかっていて、どこまでがわかっていないのか」曖昧な回答をすることは最悪です。

多少内容が薄いとしても、「これは事実だ」と自信を持って話せないこと以外は口にすることを控えることが吉です。

・自己評価と他者評価のズレ
恐らく面接官の評価が低くなってしまう人の典型が「自己評価と他者評価のズレがある人間」です。

改めて言うことでもないですが、企業側からすれば、エントリーしてきた人間は全員ただの「未経験者」でしかありません。
(違いがあるとすれば"年齢"位です)

回答の仕方を間違えた結果「自分のことが客観視出来ていない人間」と認識されることは、挽回が難しいレベルでの減点が予想されます。

ーもしかしたら危険?な回答例ー
「前職では素晴らしい実績を納めているので、未経験から挑戦する新しい仕事でも戦力になるはずです!」
前職の経験ってプログラミングに全く関係ないけど、なんでそう思うの?

「プログラミングスクールでは一日10時間学習に取り組んできました、これまでの学習経験を業務に生かしたいと思っています。」
未経験なんだからその位勉強するでしょ。仕事になったら業務+学習をやってくれないと困るんだけど?そもそも、スクールの経験がどの位役にたつかわかんないでしょ?

”言葉のあや””揚げ足取り”と思う人もいるかもしれません。
ですが、企業が欲している人材は、
「自分自身を客観視し、必要な知識や不足している技術を、自走して獲得・成長してくれる人」なのです。

だから、「”優秀そう”、”出来そう”だな」という人より、
「力は平凡だな。でも、ガッツがあるから成長してくれそうだ。」
と思われる人の方が内定に近いと私は思います。

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⑦フレッシュな質問をぶつける

面接に臨むに当たって、質問を準備していくことは当然です。
一般的なマナーという側面もありますが、エントリー編で書いたように、自分が事前に設定した「最低条件」や「良い会社の条件」を満たしているのかを確認するチャンスだからです。(有効活用しましょう!)

ただ、私は質問にもう一つの鉄則を設けていました。
それが「フレッシュな質問をぶつける」ということです。

より具体的にいうと、
その面接の中で初めて知った情報を基にした質問を必ず一つは入れる
ということを鉄則にしていました。

面接の基本はキャッチボールです。
質問のタイミングになった途端、紋切り型の「お決まりの質問」だけでこちらから流れを切ってしまうのは避けるべきです。

個人的には、出来るだけ"面接官の方が説明してくれた内容”を基にした質問をその場で考えて一つはした方が良いと思います。

私が面接官なら、
・自分が時間を割いて話した内容に全く関心のない人
よりも、
自分が説明した内容に興味を持って、質問をしてくれた人
の方が積極性がある印象を受けると思います。

面接が終わる最後まで、
キャッチボールを続け、常に加点を狙ってください。

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ここまでが私が転職活動で面接に臨む際に、
自分で考え、課していた "面接の鉄則"になります。

個人的に、こうした鉄則を自分で設定することで、
・面接後の振り返りがしやすくなった
・やるべきことがシンプルになり、落ち着いて面接に臨めた
・キャッチボールを意識することで、単純に面接の雰囲気が良くなった
と等の効果がありました。

一番よかったのは、全ての鉄則を守った結果、ダメでも、
「これでダメならもう自分のスペックでは最初から入社は無理だったな」
と切り替えれるようになったことかもしれません笑

「未経験からのプログラマー転職」というのは、一定のハードルがある訳ですが、"自分自身で選択して道を選べる"というは実は贅沢だったりします。

私が紹介したこの”面接の鉄則”が読者の方々にとって、
少しでも役に立つことを願うばかりです。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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